ドン・ジョンの紹介:2013年アメリカ映画。顔も体も申し分なく女にも不自由しない男通称ドン・ジョン。そのプレイボーイな性格で毎晩女をとっかえひっかえ、一人と長い付き合いをすることはなかった。そんな彼だったがある日運命的な出会いをする。絶世の美女が現れたのだ。しかも彼女はジョンの誘いを断ってしまう。それ以来忘れることが出来なくなったジョン。そしてもう一つジョンには秘密があった。主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットが監督・脚本も務めた恋愛コメディ映画。
監督:ジョセフ・ゴードン=レヴィット 出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット(ジョン・“ドン・ジョン”・マテーロ・Jr.)、スカーレット・ヨハンソン(バーバラ・シュガーマン)、ジュリアン・ムーア(エスター)、トニー・ダンザ(ジョン・マテーロ・Sr.)、ロブ・ブラウン(ボビー)、ほか
映画「ドン・ジョン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドン・ジョン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ドン・ジョンの予告編 動画
映画「ドン・ジョン」解説
この解説記事には映画「ドン・ジョン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ドン・ジョンのネタバレあらすじ:運命
女遊びには困ることはないジョン。プレイボーイとして右に出る者はいなかったがそんな彼にも大事にしているものがある。筋トレ、家族そして教会への礼拝。さらに付け加えると毎日の掃除も嫌いじゃなかった。その夜も友人と集まりいつものように女に点数を点けて誰を狙うか考えていた。一人と長い付き合いはしないそう思っていた彼だったがその夜運命的な出会いをする。そしてそれはジョンに初めての屈辱を与えることになる。彼が目をつけた絶世の美女、彼女はジョンの誘いを断り帰ってしまった。
ドン・ジョンのネタバレあらすじ:検索
どうしても諦めきれなかったジョンはフェイスブックで彼女を探した。そしてお茶をする機会を作ることに成功。当日現れた彼女はやはり美しかった。バーバラと名乗る彼女は他の女性と違い急ぐことを嫌がった。だから会って一月経ってからもセックスはしなかった。それをバーバラは受け入れた、そしてジョンとの交際がスタートする。しばらくするとやっと彼女と繋がることが出来た。念願のバーバラの身体。しかしジョンは満たされなかった。そして彼女が寝ているベッドから這い出しパソコンを点けポルノ動画の閲覧を始めた。
ドン・ジョンのネタバレあらすじ:病的
ポルノの視聴はもはやジョンには日課になっていた。それは男なら誰もが見る物、そう思っていたしそこに対する希望が大きすぎた。それはもはや普通のセックスでは満たされない身体になっていた。そしてポルノの視聴をバーバラは酷く嫌がった。ジョンはバーバラを手放さない為にできるだけ彼女の希望を受け入れた。ポルノも家では見なかったし彼女の勧めで学校にも通い出した。しかしそれは次第にジョンの許容を越えていった。その頃学校で一人の女性がジョンに近づき始めた。初めは彼女の泣いている所を目撃した、だけだった。
ドン・ジョンの結末:ポルノ
エスターは何かとジョンと話したがった。初めは慣れ慣れしい態度のおばさんぐらいにしか思っていなかったが次第にジョンの中で変化が訪れた。そしてそれはバーバラとの破局をきっかけに急接近する。ジョンが隠れてポルノを見ていたのを発見したバーバラは彼を置いて出て行った。それを慰めるように入ったのがエスターだった。そして同時に彼女の過去も明らかになる。エスターは一年以上前に夫と息子を亡くしていた。そのせいで度々所かまわず涙を流していた。エスターの存在でジョンはすっかり変わった。髪を整髪料でカチカチにすることもポルノを見ることもなくなりエスターに心を通わせるようになった。
【着眼点が秀逸な、よくできた風刺コメディ】━━〈笑うに笑えないドラマ…〉
なにも「ポルノ依存症」だけが特別なものではなく、「○○依存症」というものは「他の何にでも」あてはまるものなのだ…
例えば「買物依存症」「アルコール依存症」「ギャンブル依存症」「ニコチン依存症」「ペット依存症」…などなど
その種類やバリエーションは、ほぼ無限に存在するのである。 精神科医に頼めば即座に「○○依存症」と診断してくれるだろう。
とくに本人が気にしてない程度であれば何の問題もないわけだ。
著作家で精神科医の和田秀樹氏も「日本はある意味 禁欲にすぎる」「いっそのことポルノを全面的に解禁してはどうか…?」
などと「PRESIDENT誌上で」提言していた。 また和田氏は「ダメな医者ほど…酒は控えめ…タバコはNGと言う…」と言って冷笑していた。
要は他人の価値観に合わせる必要もなければ、医者や専門家の顔色をうかがう必要もないのである。
この映画ではエネルギッシュでパワフルな「ナンパ師」が、一目惚れしたギャルに「ポルノはゼッタイに禁止よ!」っとダメ出しされる
老境に差し掛かった私でさえ、ポルノ鑑賞が欠かせないのに、若くてパワフルな男に「ポルノを見るな」は「酷すぎて」有り得ない ……
ガムをカミカミでマイペースのヨハンソンは、ワガママで身勝手な「スレッカラシ女」の「バーバラ」を見事に演じていた。
バーバラの常時ガムを噛みながらの会話は、他人へのリスペクトがなく、常に相手を見下すサイン/ボディーランゲージなのである。
また「あれをするな!…これはやめとけ!」は、ダメ男の典型なので、バーバラは本質的には【男性型】というこになる。
マッチョなドン・ジョンがナイーヴな【女性型】で、小柄なバーバラの方がタフな【男性型】という…
これはある種の「パラドックス/逆転現象」なのである。 そしてこの映画はポルノサイトの「Porn hub」がバックアップしているようだ。
「ポルノ脳」の危険性だの、「ポルノ依存症」などと…ネット社会は兎角 喧しい(かますびしい)が、これらは全て「無視/黙殺すべき戯言に過ぎない」
私は毎日のようにクラシック音楽や映画を鑑賞し、コメント/レビュー/エッセイを執筆し、ポルノ関連の動画も欠かさず見ているが何の問題もない。
今までポルノによって脳が破壊されたり、急に「価値判断」が鈍ったということも有り得ない。 このようにポルノに関する「風評被害」は凄まじい!
女を抱くのとポルノを見るのは「別腹」なので、何の問題もない。 酒を飲みながらのポルノ鑑賞はオペラやバレエ音楽と同様に楽しいものである。
クラシック音楽にも器楽曲や室内楽やフルオーケストラ・オペラ・宗教曲・現代音楽が あるように ……
ポルノにもビンテージものからアート系やマニア向けやらオーソドックスなものまで様々なバリエーションがあって奥が深い!
なので「古希:齢70」に一歩も二歩も近づいた私は、ポルノに関心がなくなることの方が遥かにリスキーで恐ろしいことだと用心している。