小さな悪の華の紹介:1970年フランス映画。アンヌとロール。2人はどこにでもいる15歳の少女に見えるが実は…。寄宿学校へ通う2人の少女が引き起こす危険な行動を描く。1950年代にニュージーランドで実際に起きたアンとポーリーンによる殺人事件が題材となっている。同じ題材を扱った映画としては「乙女の祈り」が有名。
監督:ジョエル・セリア 出演者:ジャンヌ・グーピル(アンヌ)、カトリーヌ・ワグナー(ロール)、ベルナール・デラン(車の男)、ミシェル・ロバン(レオン)、ジェラール・ダリュー(エミール)
映画「小さな悪の華」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「小さな悪の華」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「小さな悪の華」解説
この解説記事には映画「小さな悪の華」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
小さな悪の華のネタバレあらすじ:起
アンヌとロールはカトリックの寄宿学校に通う代の親友。どちらも一人っ子同士なので気が合う二人ですが、カトリックの学校に通いながら悪さをする事に喜びを感じる15歳の子どもでした。屋根裏でこっそり見つけた性的な内容が書いてある小説に興味を持つと他に悪い事がないか探しだすことを決めます。
小さな悪の華のネタバレあらすじ:承
夏休みの里帰りを利用して彼女達は互いの両親が用事で家を空けるのをいいことに悪行三昧です。先ずはアンヌの家で雇われている牛飼いの男が用を足している最中に声を掛け、「女と寝たことがあるか」などと歳の割にはこまっしゃくれた質問をぶつけます。最初はそんな事を若い小娘が聞くもんじゃないとあしらう牛飼いでしたが、ロールがわざと彼を挑発するようにスカートの中が見えるようなポーズをとった事で彼の性的興奮に火をつけてしまいます。何とか逃げ切ると、庭師が地下室で飼っている何匹もの小鳥のうち一匹を毒入りの餌を与えて何の躊躇いもなく殺します。そして、死んだ鳥を鳥籠に戻してから隠れて庭師が悲しむのを笑って観察するロールとアンヌ。退屈を紛らわせるかのように残酷ないたずらを繰り返すのです。学校のシスターである先生がレズビアンだという事を彼女の部屋をこっそり覗き見て知った二人。アンヌは校長先生代わりの神父様にその事を泣きながら神様に謝罪するふりをして告げ口します。2人は非人道的な事に強い好奇心と異常なまでのサタンへの崇拝をしていて、アンヌの家の使用人の家の付近にある干し草に放火したり、「サタニズム(悪魔崇拝)」ごっこ遊びをしてそれに協力してくれたどこかの神父さんをボート置き場まで案内させて川の中に突き落とします。2人を追いかけて彼女達に対し、怒りと性的興奮を感じて2人に触ろうとする彼を攻撃して笑いながら逃げ出すのでした。
小さな悪の華のネタバレあらすじ:転
2人は自転車で夜の道を漕いでいると、車が故障してこの辺の土地勘に詳しくないという見知らぬ男に声を掛けられ、彼を家に招き入れてしまいます。中年男の目の前で無防備なのかわざとらしく下着姿でいて彼を誘惑します。牛飼いの男同様にわざとらしくイヤらしい質問を次々と投げかけて彼を困惑させるのです。案の定、アンヌが目を離した隙にロールが押し倒されて襲われます。アンヌが慌てて駆けつけて力が適わないのもあり、陶器で男の頭を殴りつけて殺してしまいました。2人で人目に付かない場所に遺体をくるんで運ぶとその後は何事もなかったかのように学校生活を過ごしました。
小さな悪の華の結末
アンヌとロールが学校生活へ戻ると、2人が起こした悪戯を警察が調べていて、刑事が学校に訪ねてきます。学校の先生であるシスターに呼び出され、それぞれ事情聴取を受けた2人は悪事をした事が発覚する前にある計画を思い付きます。「何があっても一緒にいよう」と2人は抱き合って約束しました。学校の発表会があり、アンヌはあの刑事に招待状を送りました。当日、大勢の教師や子ども達の保護者が集まる中、詩の朗読をするアンヌとロールですが、シスターの先生達から教えてもらった内容と反れた朗読をして先生達を困惑させます。そして、わざと用意してきた炎を自らの服の上につけ、自滅します。火災事故となり、観客や学校関係者が慌てるなか、2人は火の中で抱き合いながら身を捧げたのです。
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