エリザベスタウンの紹介:2005年アメリカ映画。若くして仕事も恋愛も順調だったドリューが、仕事での大失敗を経験し、人生のドン底まで突き落とされます。全てを失った青年が、田舎町での人々と触れ合ううちに、少しずつ希望を見出していくヒューマンドラマです。監督は、「あの頃ペニー・レインと」や「幸せへのキセキ」などで知られるキャメロン・クロウ。心温まるヒューマンドラマの演出には定評があります。出演者の中で一際光っているのは、主人公ドリューの母親役を演じたスーザン・サランドン。愛する夫を亡くし、結婚を反対した夫の故郷で親戚一同が見守る中、堂々としたスピーチで皆の心を鷲掴みにするシーンは、さすが名女優と唸らされます。
監督:キャメロン・クロウ 出演者:オーランド・ブルーム(ドリュー)、キルスティン・ダンスト(クレア)、スーザン・サランドン(ホリー)
映画「エリザベスタウン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「エリザベスタウン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「エリザベスタウン」解説
この解説記事には映画「エリザベスタウン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
エリザベスタウンのネタバレあらすじ:起
シューズメーカーのデザイナーとして活躍していたドリューは、最新作が大失敗して会社に10億ドルもの損害を与えてしまいます。ボスに失敗を散々なじられ、クビを言い渡されます。会社の同僚でもあった恋人にも振られ、茫然自失となるドリュー。高価なものを身に付け、リッチな暮らしぶりが窺える部屋から、全ての物を一掃し、自殺を図ります。全てを断ち切る準備が出来た時、姉からの電話で父の死を知るのでした。故郷のエリザベスタウンを訪れていた最中に亡くなった父は、結婚する際に親戚一同から反対された経緯があります。わだかまりを残す母親ホリーは、エリザベスタウンに行くのを拒み、ドリューが向かうことになりました。
エリザベスタウンのネタバレあらすじ:承
飛行機内で、底抜けにポジティブで世話焼きのフライトアテンダント、クレアに出会うドリュー。彼に悲しむ暇を与えないほど、色々と話しかけるクレアは、別れ際にもエリザベスタウンへの行き方をくどいほど何度もドリューに確認させ、連絡先を渡します。クレアに教えられたにも関わらず、道を間違えるドリューでしたが、なんとかエリザベスタウンに着き、親戚一同のみならず、町中の人々から歓待されます。しかし人生に悲嘆しているドリューは、素直に人の好意が受け入れられず、滞在先のホテルで自分の感情を持て余すのです。クレアの存在を思い出し電話をかけたドリューは、夜を徹して語り合い、少しずつ心が上向きになるのを感じるのでした。
エリザベスタウンのネタバレあらすじ:転
父親の葬式について親戚と話し合うドリューは、母親の意向から火葬を押し通します。クレアと落ち合い、骨壷を選ぶドリュー。そんな時にあっても、どこまでもポジティブでアクティブな彼女に振り回されながらも、心が軽くなるのを感じるのでした。気持ちを新たに村の人々と接し、彼らがどれ程自分の父親を愛し、慕ってくれていたかを知るうちに、火葬を止めようとするドリューでしたが、時既に遅く、骨壷を手渡されるのでした。骨壷を持ったドリューに会ったクレアは、一晩を過ごします。クレアは愛を打ち明けますが、ドリューは彼女に向き合わず、仕事での大失敗と自殺未遂したことを言い訳に、未来ある関係を望もうとしません。ドリューの身勝手さにクレアは立ち去るのでした。
エリザベスタウンの結末
葬式に姉と来たホリーは、訝しげな視線を感じつつ、夫を亡くしてからの日々を語り始めます。これまで夫任せにしてきた車の修理中にボンネットに挟まったこと、夫と何十年もの付き合いの保険業者から見向きもされなくなったこと、同情を装って言い寄られたことなど。ユーモアも交え、夫が亡き今も、そしてこれからも、愛し続け、思い出し続けるのは、家族である私たちと、出席しているあなた方だけだとして、喝采を浴びつつスピーチを締めくくるのでした。葬式に来たクレアは、ドリューに分厚いファイルを渡します。それは、父親と最後の旅をするためのCD付きの詳細な旅程地図でした。地図通りに旅をするドリューは、思い出の場所で灰を撒いていきます。最後のページで、家に戻るか、新しい道を進むか選択を与えられたドリューは、後者を選び、その先に待っていたクレアと愛を確かめ合うのでした。
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