燃えよドラゴンの紹介:1973年アメリカ・香港映画。少林寺拳法の達人であるリーが妹を自害させた手下を持つ犯罪組織のボスであるハンが開催する武術トーナメントに参加し、最後はハンへの復讐を描く。カンフーアクションにスパイサスペンスを融合し、復讐、陰謀、裏切りなどを間断なく展開させた故ブルース・リーの最高傑作。
監督:ロバート・クローズ 出演:ブルース・リー(リー)、ジョン・サクソン(ローパー)、ジム・ケリー(ウィリアムス)、アーナ・カプリ(タニア)、アンジェラ・マオイン(スー・リン)、シー・キエン(ハン)、ロバート・ウォール(オハラ)、ベティ・チュン(メイ・リン)、ヤン・スエ(ボロ)、サモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェン、ほか
映画「燃えよドラゴン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「燃えよドラゴン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
燃えよドラゴンの予告編 動画
映画「燃えよドラゴン」解説
この解説記事には映画「燃えよドラゴン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
燃えよドラゴンのネタバレあらすじ:起
ハン(シー・キエン)は香港では犯罪組織を支配するほどの巨大な権力を持つ人物です。
少林寺拳法の達人で且つ国際情報局の諜報員であるリー(ブルース・リー)は、数年前に犯罪組織のボスであるハンの手下であるオハラ(ロバート・ウォール)に、乱暴目的で妹を追いつめて自害させられたことを知ります。
リーとハンは同じ少林寺で指導を受けた者同士なのに悪の道に染まり、破門にされてしまったハン。どうしてここまで違ってしまったのかと怒りに震えたリーは、妹の敵を撃つべく、ハンが3年に1度開催する武術トーナメントに招待を受け、一度は断っていたものの単身乗り込む事を決意します。
会場となる場所は孤立した島で、ハンにより厳重に警備されていて要塞のようになっていて、誰も外部からの調査が出来ないようになっています。
燃えよドラゴンのネタバレあらすじ:承
武術トーナメントに集まってきた者たちは屈強な者たちが揃いました。借金でマフィアに追われているローパー(ジョン・サクソン)や、警官に職務質問を受けたあと警官に暴行して逃亡しているウィリアムス(ジム・ケリー)も参加しています。達人たちが揃い、島には豪華な歓迎ムードが漂います。
やがてハンが現れ、終始穏やかムードが続きますが、どこか独裁的な雰囲気からリーは不穏な空気を感じずにいられませんでした。その後、金髪美女のタニア(アーナ・カプリ)から夜の相手を手配されたリーは、祝賀会場で見かけたメイ・リン(ベティ・チュン)を指名します。
そしてメイ・リンが数ヶ月前から行方不明になっていた自分と同じ諜報員だということを知ります。さらに、彼女からハンの元に呼び出された女性が、次々と行方不明になっているという情報を手に入れました。
トーナメントが始まり、ローパーやウィリアムスも順当に勝ち進みます。その後も密かに調査を進めていたリーは、警備員に見つかり捕まりそうになりますが、何とか逃げ切ります。その現場で偶然稽古をしていて見ていたウィリアムスは、島を内偵していたと勘違いされ、圧倒的な力を持つハンと対決して完敗、なぶり殺されてしまいます。
さらに、ハンから強さを見込まれたローパーは、ハンから部下になるように誘いを受けます。気が進まず渋っているローパーに、ハンはウィリアムスの死体を見せつけて、服従を誓わざるを得なくなります。
燃えよドラゴンのネタバレあらすじ:転
やがて、トーナメントではリーの出番がやってきます。リーの相手は妹の復讐の対象であるオハラ。
試合は圧倒的な力を差を見せつけてリーが圧勝し、復讐を遂げることはせず、そのまま終わるつもりでいました。しかし、負けた後にオハラが欠けたピール瓶で襲い掛かってきたので、リーは仕方なくオハラに止めを刺しました。
試合後もリーは深夜に島を内偵していて、麻薬で廃人となって牢屋に閉じこめられた人々や麻薬工場を発見し、すぐさま国際情報局に無線で知らせますが見つかってしまいます。
大勢のハンの手下たちがリーを襲いますが、ヌンチャクや棒さばき、ハイキックで次々となぎ倒していくものの、最後には捕まってしまいます。
燃えよドラゴンの結末
次の日、ローパーの試合は、ハンから見せしめとして捕まったリーとの対戦を当てられることになります。命惜しさにハンに従っていたローパーでしたが、ハンのあまりのやり方に嫌気が差したローパーは、それを拒否します。
ハンはすかさず筋骨隆々の部下ボロ(ヤン・スエ)を送り出し、ローパーと戦わせるのでした。しかしローパーは激闘の末、ボロを倒します。思惑が次々と崩れ、かなりの怒りを見せたハンは、リーとローパーを殺すように部下全員に命じました。
ここから、メイ・リンが解放したハンに捕らわれていた人たちがなだれ込んできて、ハンの手下との壮絶な戦いがはじまります。リーやローパーも次々と襲いかかる敵をなぎ倒していきます。次々と部下たちが倒されていき、ハンは形勢が不利になったと感じ、自分の身が危ないと逃げようとします。
しかし、リーは鏡の部屋にハンを追い込み、最後の戦いを挑みます。まわりに鏡があるので実物がわからず苦戦しますが、最後は得意のハイキックで、鏡にささっていた槍先にハンを投げとばして絶命させました。
やがて、リーから無線の連絡を受けた国際情報局が島を訪れ、犯罪組織を撲滅させることが出来たのです。
以上、映画「燃えよドラゴン」のあらすじと結末でした。
「燃えよドラゴン」感想・レビュー
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父がこよなく愛した作品で、DVDを購入してから、この作品を見ない日はないくらい、良く一緒に見た作品です。ストーリーもシンプルであり、しかもブルース・リーのアクションを堪能できる作品です。
この作品にジャッキー・チェンも出演していたという情報もあったり、伝説のセリフと、短い時間の中で、ブルース・リーの哲学も見え隠れします。それは、短いセリフの中に隠されていて、英語と吹替えでは、捉え方も変わってきます。字幕と吹替え両方でも楽しめる映画です。
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ブルース・リー。あんなに小柄な体でありながら大きな人達を次々倒していく姿を見て、子どもながらに観ていて爽快の何物でもありませんでした。一目見てファンになりました。早くお亡くなりになったようですが、今でもどこかで生きておられるのではないかと、期待してるのは私だけでしょうか。とても素晴らしい俳優であり映画でした。
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総合的にみると、作品そのものは、そんなにレベルが高いとは思いません。
ブルース・リーの哲学や努力がにじみ出ている作品です。アフロ格闘家のウィリアムスの使い方が、もったいないというか、残念だとは思います。
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誰もふれていないが、音楽が素晴らしい。
『燃えよドラゴン』がこの世に出現したことによりアクションはもとより、映画全体の流れが大きく変わりました。それどころか創作世界全体にどれだけの影響を与えたことか。映画の世界においてアジアは大きなマーケットではありましたが、東洋系のスーパースターは現在でもとても少ないと思います。でも、ブルース・リーが本作において遺した功績は永遠不滅のものです。彼自身はこの映画を劇場で観ることなく急逝しました。とても残念でした。これから始まろうとしたブルースの時代の扉は開かれることなく終わったのですから。でもこれは新たな伝説への序章でもあったのです。例え肉体は滅びてもフィルムの中に刻み込まれたその勇姿は永遠不滅なのです。個人の死と共に永遠の英名を引き換えたとも言えるでしょう。私の瞼には現在でもブルースの躍動する肉体美が、あの独特の音声(怪鳥音)と一緒に蘇ります。そして卓越した武術の数々も。日本人の目で見たらおかしな箇所も存在しますが、それはそれで善しとましょうか。ブルース・リーよ、本当にありがとう。