ヴィジット 消された過去の紹介:2015年イギリス映画。事故の後遺症で記憶障害が起こり歩行も困難になったジャニュアリーは、6年ぶりに実家へ帰ることになります。家族との嬉しい再会のはずでしたが、どこか違和感を感じ始め・・・。恐ろしい復讐に巻き込まれていく様子を描いたサスペンス。
監督:アダム・レヴィンス 出演者:エイミー・マンソン(ジャニュアリー)、ジェームズ・コスモ(アルバート)、ジェームズ・ランス(ローレンス)、 アイリーン・ニコラス(マリリン)、サイモン・クォーターマン(カラム)ほか
映画「ヴィジット 消された過去」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ヴィジット 消された過去」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ヴィジット 消された過去の予告編 動画
映画「ヴィジット 消された過去」解説
この解説記事には映画「ヴィジット 消された過去」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ヴィジット 消された過去のネタバレあらすじ:家族
恋人同士のジャニュアリーとカラムは、ある日、バイクで二人乗りで走っている時に事故に遭い、ジャニュアリーは衝撃で体を飛ばされて酷い怪我をしてしまいます。ジャニュアリーは事故の後遺症で事故前の記憶がなくなって車椅子の生活になってしまったために、カラムと一緒にジャニュアリーの実家で過ごすことになります。ジャニュアリーの実家は、執事もいる立派な屋敷で驚くカラム。頑固一徹な雰囲気の父親、古風な雰囲気でいつも台所仕事に精を出しながらも、どこか痴呆的な仕草も見られる母親、浮世離れしてる雰囲気の兄ローレンスと妹キャサリンがジャニュアリーのことを迎えますが、ジャニュアリーは6年前に家出をしていたと言われ、家族に会ってハグしても何も感じることができません。カラムは、歩行が困難なジャニュアリーの世話をするために同室で過ごそうとしますが、執事に夫婦ではないので別室でと言われてしまいます。驚きながらも執事の言うことに従って案内された部屋へ行くカラム。しかし、そこはベッドもなくてマットレスと枕と毛布が置いてあるだけの粗末な部屋で唖然とするのでした。部屋にあったピアノを弾いてみるジャニュアリー。すると、ピアノの音から幼い頃の記憶がフラッシュバックのように蘇ります。ベンチチェストから何かを取り出そうとしている母親と、階段からその様子を見ている幼いジャニュアリー。キャサリンはジャニュアリーをお風呂に入れます。シャンプーやタオルで髪を拭くことなどを全てやろうとするキャサリンに「腕は動くのよ」と言うジャニュアリー。「忘れてた。何でも自分でやるのよね」と言うキャサリンにメイクを頼みます。メイクをしながら恋の話をする二人。周りに若い人がいないから彼氏もいないと語るキャサリンに「都会に出てみたら?」と言うジャニュアリー。すると、真顔になって「無理だわ。離れられない。我が家だもの。そんな簡単には放り出せない」と言いながらメイクを終えるキャサリン。ジャニュアリーが鏡を見てみると、青いアイシャドウをベッタリと塗られた奇妙なメイクをされていて言葉を失います。
ヴィジット 消された過去のネタバレあらすじ:違和感
父親がベンチチェストの鍵を開けて銃を取り出し、カラムを誘って猟に出ます。「君がロンドンへ戻るための片道切符はいくらだ?働いてないし住む所もない君に娘の面倒を見るのは無理だ」と言われますが、「彼女のそばにいたいと決めたんです」と答えるカラム。ジャニュアリーは、居間の壁に飾ってある家族の絵について両親に聞いてみます。キャサリンが描いたというその家族の絵は、ジャニュアリーだけが離れて立っていました。ジャニュアリーはカラムに、「違和感があるの。家出をした理由も不明だし・・・」と話しますが、「君は新しい自分を受け入れるべきだ。俺もキツイんだ」と言われて言い争いになってしまいます。再びピアノを弾いて、幼い頃の記憶の断片を探るジャニュアリー。ベンチチェストから銃を取り出して庭へ出る母親の後姿。ジャニュアリーは、カラムの姿が見えないことに気付いて家族に問い質すと、父親が「お願いしたら出て行ってくれた」「お礼はしたさ、彼は受け取った」と言われます。ジャニュアリーは、「そんな人じゃない、だますなんて最低よ」と怒りますが、「やめなさい、数年ぶりに娘が帰って来たのにあいつのせいで・・」「お前は家を出て変わった」となじられます。また、ジャニュアリーが「アバズレの女王」という文字が入ったTシャツを着ていたことにも「家を出る前のように暮らしてもらう。まずはきちんとした格好からだ」と怒り出すのでした。ジャニュアリーは、言われた通りにワンピースなどの古風な格好をするようになり、リハビリを重ねて少しずつ車椅子や杖なしで立てるようになります。兄ローレンスが執事を叱責して叩いている様子を目にするジャニュアリー。隣にいた母親もその様子を見ていたはずですが、無言です。その後、兄ローレンスと話しますが、下品なことを話してくるので気分を害します。部屋に戻って考え事をしていると、母親がホットミルクを持ってやって来て「眠れない夜はあなたのことを考えてたの」と言われ、思わず涙がこぼれるジャニュアリー。ジャニュアリーは屋敷で平穏に暮らしていく術を学び、母親が見守る中、ゆっくりと歩けるようになります。しかし、ジャニュアリーに私の好きな色は何だった?と聞かれて答えられない母親。屋敷では電話も携帯もつながらないため、執事にカラムと話したいから公衆電話まで連れて行ってほしいと頼みますが、家族を悲しませてはいけませんと断られてしまいます。ジャニュアリーは居間に飾ってあった家族の絵とそっくりな家族4人の写真と自分の写真を見つけ、家族の絵は2枚の写真を合わせて書いただけだと分かります。
ヴィジット 消された過去のネタバレあらすじ:脱走
誰も信じられなくなり、部屋に鍵をかけて閉じ籠るようになるジャニュアリー。父親に部屋から出てくるようにと怒鳴られ、母親からもドア越しに話しかけられますが、家族に怯えているジャニュアリーは返事もできない状態です。部屋の鏡を割って破片を手にしていると、執事がドアの隙間から差し入れた新聞記事に気が付きます。その記事には「ダンフィールド夫人自殺」とあり、ジャニュアリーは銃を持った母親が庭で自殺をする時の記憶が蘇ります。新聞記事には「夫人の遺族は夫と8歳になる一人娘ジャニュアリー嬢」とも書いてあり、写真に写っている両親は今の両親とは別人でした。ジャニュアリーは自殺をしたフリをして、近くまで来た母親を人質に取って外へ逃げ出します。森の中を走って逃げていると、カラムの服と人を埋めたような跡を見つけて泣くジャニュアリー。その時、追ってきたローレンスに麻酔銃を撃たれて連れ戻されてしまいます。「お前のことを理解しようと努めてきたつもりだが、まだ距離があるようだ」という父親に、本当の家族じゃないからよと新聞記事を見せるジャニュアリー。父親は「私達は貧しかったが幸せだった。お前の父親が壊した」と語り始めます。「父に何したの?」と聞くと、「過ちを正した」と言う父親。カラムのことも「同じだ。お前の父親のように」と言われ、唾を吐きかけるジャニュアリー。「選ばせてやろう。家族になるか?」と言われ、絶対嫌と言うと、母親達に車椅子で暗い部屋へ運ばれて注射を打たれます。その後、キャサリンとローレンスに押さえつけられて父親に襲われてしまいます。ジャニュアリーをブランコに乗せて髪を撫でながら「犠牲が必要な時もある。おぞましいことも受け入れなきゃ」と語る母親。
ヴィジット 消された過去の結末:真実
数か月後、ジャニュアリーは妊娠してお腹が大きくなっています。母親は「体力をつけなきゃ。赤ちゃんのためよ」とジャニュアリーを車椅子に拘束して食事を与え、キャサリンは「あなたはいつもママのお気に入りだった」とジャニュアリーの目の上にケガをさせます。その事で父親はキャサリンを罰し、母親とローレンスが手厚くケガの治療をします。ジャニュアリーは、いい子にしてるから自分の部屋に戻してほしいと頼み、自分の部屋で過ごすことになります。執事はジャニュアリーに「真実を話せばあなたの命はないと忠告を受けています」「彼らはあなたの家の使用人でした。これは復讐です」と語るのでした。ジャニュアリーは外からガソリンを持ち込んで家を燃やそうとしますが、マッチに火をつけたところで父親に捕まって暴力を受けます。キッチンでジャニュアリーの叫び声を聞いて苦悩し、包丁の方を見る執事。キャサリンがジャニュアリーの所へ行くと、お腹に折れた木の棒を刺そうとしてます。「落ち着いて」というキャサリンに「なぜ私は特別なの?妊娠したから?ここで産むなら死んだ方がマシ。ここから出して」「あなたはいつも2番目なの。私が憎いでしょ?殺しなさい」と言うジャニュアリーを殴るキャサリン。部屋を出て廊下を歩くキャサリンを包丁で刺す執事。執事はジャニュアリーを助けて外へ連れ出し、真実を語ります。ジャニュアリーの本当の父親はある女性を襲い、その女性は妊娠してしまいます。やがて産まれた女の子を引き取って屋敷で育てますが、その子がジャニュアリーでした。妻はその事に耐えられずに拳銃自殺をしてしまいます。ジャニュアリーの実母は、今の母親。ジャニュアリーは実母にその事実を知らされて家出をしたのでした。執事はジャニュアリーに逃げるように言いますが、ジャニュアリーは銃を持って屋敷の中へ戻り、ローレンスと父親を撃ちます。そして、ベッドに横たわっている母親のところへ行き、「ママごめんなさい」と言うと、「寂しくなるわ」と呟く母親。ジャニュアリーは、母親に銃を渡します。母親は自殺をし、ジャニュアリーは屋敷の外で放心状態で座り込むのでした。
以上、映画ヴィジット 消された過去のあらすじと結末でした。
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