ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅の紹介:2016年アメリカ映画。J・K・ローリング原作の「ハリー・ポッター」新シリーズ。魔法動物学者のニュート・スキャマンダーは愛用のトランクを手にニューヨークの街を訪れた。ところがそのトランクから魔法動物たちが逃げ出してしまう。街は大騒ぎになり、ノー・マジ(普通の人間)も魔法の存在に気付きはじめてしまう。更に別の大きな何かも動き出し…。ニュートは仲間と共に人間界と魔法界を救うことができるのか? ファンタスティック・ビーストは、ハリー・ポッターシリーズの新作ですが時代は70年遡ります。「ハリー・ポッター」の1巻が1991年の設定で、本作は1926年のニューヨークが舞台で65年前の話になります。その5年前の1921年に何かあるのかもしれません。ファンタビは3部作であることが発表されており、1作目で少しだけ登場する大物俳優が2作目以降に登場するようです。ダンブルドア先生のキャスティングもあるようです。
監督:デヴィッド・イェーツ 出演:エディ・レッドメイン(ニュート・スキャマンダー)、キャサリン・ウォーターストン(ティナ・ゴールドスタイン)、ダン・フォグラー(ジェイコブ・コワルスキー)、アリソン・スドル(クイニー・ゴールドスタイン)、コリン・ファレル、ジョニー・デップほか
映画「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ファンタスティックビーストと魔法使いの旅の予告編 動画
映画「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」解説
この解説記事には映画「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「ファンタビ 魔法使いの旅」のネタバレあらすじ:起.NY上陸
1926年、闇の魔法使いグリンデルバルドがヨーロッパで暴れていました。魔法世界は、彼に対抗する方策を練っていました。
そんな中、魔法動物学者、ニュート・スキャマンダーが船でニューヨークへ渡ってきました。ニュートのトランクの中には彼が世界中で保護した魔法動物たちで一杯です。税関の手荷物検査の際に、中から物音がしたので「開けろ」と言われますが、マグル(人間)用の下着が見えるケースに早変わり。難なく検査を通り抜けてニューヨークの町中へ降りて行きます。
一方、ニューヨークでレンガの建物や道路が巨大な風(透明の動物?)で壊れたような不思議な事件の調査で、グレイプスは現場検証をしていました。
ニュートが通りを歩いていると、新セーレム慈善協会の指導者、メアリー・ルー・ベアボーンが魔法使いの脅威と撲滅について熱心にスピーチをしていました。彼女は、運動をするかたわら、孤児たちを施設で庇護・養育していました。彼女の子供であるモデスティ・ベアボーンや、クリーデンス・ベアボーンらは、ビラ配りなどメアリー・ルーの教えを
広める手助けをしていました。
メアリー・ルーはニュートを見かけると、壇上から何かを話しかけたが、その時ニュートの開きかけのトランクから、魔法動物のニフラーが逃げ出した事に気づきます。
ニフラーはカモノハシやモグラに似た動物で光るものや、金目の物を集めるのが大好きです。ニュートは銀行の中へ逃げたニフラーを追います。銀行内では、パン屋を開くために融資の申込みに来たジェイコブ・コワルスキーがいました。ニュートはジェイコブの隣に座り、ニフラーの様子を伺います。ニュートはニフラーを追うのに夢中になり過ぎて、魔法動物オカミーの卵を椅子に置き忘れてしまいます。
ジェイコブは、スーツの中から持参した手作りの菓子パンを取り出してアピールしますが、結局融資を受けられず銀行を後にします。そこで、ニュートを見つけて、返そうとしますが、生まれそうなオカミーの卵を回収するのに必死になるあまり、ニュートは魔法で、ジェイコブごと、転送させてしまうのです。巻きこれたジェイコブは銀行の金庫内に逃げ込んだニフラーを一緒に追うことになります。
しかし、先ほど、ジェイコブが融資を受けようとした銀行員に見られ、ニュートが石にしますが、警報を押されてしまいました。まもなく銀行の警備員がやってきたので、さらに彼らも石にして、ジェイコブに「オブリビエイト」の魔法をかけて、記憶を消そうとしますが、ジェイコブはニュートをカバンで殴って逃げてしまいます。
「ファンタビ 魔法使いの旅」のネタバレあらすじ:承.逮捕
その一部始終をティナ・ゴールドスタインが見ていました。彼女は元闇祓いで、アメリカ合衆国魔法議会で、魔法の杖認可局の元職員。ニュートは一般人「ノーマジ」に魔法を見せた魔法機密保持法「3条A」に違反し、ティナにアメリカ合衆国魔法議会(以下マクーザ)へ連行されます。
しかし、マクーザ議長のセラフィーナ・ピッカリーは、機嫌が悪そうです。何故なら既にティナは魔法の杖認可局を解任されていたからです。グレイブスが、ティナが証拠に提出したニュートのトランクを開けると、それには菓子パンが一杯入っていました。ジェイコブが間違えてニュートのトランクを持って帰ってしまって、入れ替わっていたのです。
その頃、家に帰ったジェイコブは、ニュートのトランクを開けてしまい、中に入っていた幻獣を外に逃がしてしまいました。
また、マリー・ルーは子供二人を伴い、ヘンリー・ショー・シニアが社長を務める新聞社へ、自らの魔法撲滅運動をアピールしにいっていましたが、社長には相手にされず、その息子の上院議員ヘンリー・ショー・ジュニアに、クリーデンスは「ゴミ」と馬鹿にされます。新聞社からの帰宅途中、クリーデンスはグレイブスと接触し、グレイブスから「「力」を持つ子供を探し出せ、そうすれば魔法使いにしてやる」とささやかれるのでした。一方、モデスティは魔女の歌を歌う不気味な子でした。
一方、ジェイコブの家は魔法動物のマートラップ(魔法動物)に逃げられて、半壊状態になっていました。ニュートとティナはジェイコブの家を修復し、マートラップを回収しますが、ジェイコブが噛まれていました。ティナはジェイコブの治療のため、彼ら2人を家に連れて行きます。そこには心が読める妹クイニー・ゴールドスタインも一緒に住んでいました。
その晩、クイニーに心を読まれつつも手料理を楽しんだジェイコブは、いい雰囲気になっていました。ニュートは、その晩、部屋を抜け出して、残りの逃げ出した魔法動物を連れ戻しに行きます。まず、ニュートがトランクに入り、手招きでジェイコブを呼びます。つきあいのいいジェイコブが中に入ると、小屋になっていました。そこでジェイコブは、ニュートから保護している様々な魔法動物を紹介されます。ニュートがアメリカに来たのは、フランクと名付けた魔法動物サンダーバードを、アリゾナの大自然に返すためです。
街に出て、ジェイコブに鉄兜と防弾チョッキを着せます。ニュートが彼を囮にして、小さい物に求愛行動を示す魔法動物エランペントを苦心の末、回収します。ついでにニフラーも。
小屋も戻ったジェイコブは、泡状の膜に覆われた黒いもやのような不吉な浮遊体を見つけます。ニュートは「取り憑かれないよう、下がっているように」ジェイコブに注意します。これは、3ヶ月前にスーダンで捕まえた、オブスキュラスという、生きている霊体でした。小さな子供にとりつき、子供の魔法力を捕食して生きています。そのため魔女狩りを恐れ、魔法使いが魔法の力を抑えなければならない何百年前では珍しい存在ではありませんでした。取り憑かれた子供の多くはオブスキュリアル(宿主)と呼ばれ、10歳まで生きられませんでした。
「ファンタビ 魔法使いの旅」のネタバレあらすじ:転.事件発生
その晩、新聞社のヘンリー・ショー・ジュニア上院議員の大統領選の大会が開かれていたが、そこで透明の巨大な力により、ショー議員は、掴まれ、高い所から床に叩きつけられ、絶命してしまい、会場もめちゃくちゃに壊されました。父親のヘンリー・ショー・シニアは復讐を誓います。
これを重く見たメクーザのメンバーは、タイミング悪く入ってきたティナとニュートに事件の原因を押しつけ、逮捕し、ニュートの魔法動物が入ったトランクを取り上げます。ニュートが暴走したオブスキュラスの仕業と口走ったせいです。グレイブスは別室で取り調べをし、ニュートが捕まえて持っていたオブスキュラスは人間に取り憑いたことがない無害な個体で、事件とは無関係であると主張しながら、何故か、オブスキュラスの知識は豊富です。そしてニュートとティナに死刑判決を出すのです。
ティナは、過去の記憶を呼び起こされ、水面に映った亡くなった母親に飛び込もうとしています。ニュートは隠し持っていた魔法動物ボウトラックルのピケット(カマキリのような動く植物)で、手錠を解除し、ティナは鳥のような魔法動物で助けます。脱獄途中でクイニーとジェイコブに合流します。クイニーは止めましたが、ジェイコブは「仲間だろ?」とついてきたのです。クイニーがニュートのトランクを持ち、3人は中に入ります。マクーザから脱出途中に、クイニーは同僚に会いますが、心を読んで、奥さんに不倫をばらすと言って、その場を抜けだすのです。
先ほど、ニュートは、ティナの記憶で、母親のマリー・ルーから毎日クリーデンスが虐待されていたのを見ました。ティナは彼を救ったのです。そして、同じ頃、クリーデンスが杖で叩かれそうになった時、オブスキュラスが現れて、あっという間にマリー・ルーを殺してしまいます。怖くなったクリーデンスとモデスティは家から逃げ出します。
ニュート達は、彼らの無実を証明するためにも、逃げた残りの魔法動物の手がかりを得ようと、ブラインド・ピッグというかくれ酒場へゴブリンの事情通、ナーラックを訪ねます。ティナとクイニーは娼婦の衣装に姿を変えます。ジェイコブはやかた妖精と仲良く話しています。ナーラックは情報提供の見返りに、ニュートの所有する魔法動物、ボウトラックルを要求します。しぶしし嫌がるボウトラックルを渡し、ナーラックは「メーシー百貨店に残りの1匹がいる」と教えますが、既にメクーザに通報していました。ジェイコブは「済まん。(缶詰)工場の親方に似てた」といってナーラックを殴って、
ボウトナックルは戻ってきました。。
4人は急いで酒場を離れ、メーシー百貨店へ向かいます。そこで魔法動物オッカミーのドゥーガルを見つけますが、部屋と同じ大きさになっていました。ニュートは、オッカミーが空間と同じ大きさになることを教え、「虫とポットを探す」ように、ティナとジェイコブに頼みます。2人は、ゴキブリとティーポッドを見つけ、ティーポッドの中に餌のゴキブリを入れ、オッカミーが入ったところ、ニュートがフタを閉め、オッカミーを何とか閉じ込めることに成功します。
小屋で、魔法動物の世話をしているとニュートにピケットが怒っていました。勝手に引き渡そうとしたからです。その時、ニュートは油断していました。クイニーが心を読んでしまったのです。彼は、リタ・レストレンジに裏切られ、学園を追放されそうになり、それをとりなしたのはダンブルドア校長でした。クイニーは謝ります。その時、ニュートは、ティナの記憶でクリーデンスを見他ことを思いだし、グレイブスとの関係に気づくのです。
一方、グレイブスはクリーデンスと合流し、オブスキュラスに取り憑かれているはずのモデスティを見つけ出します。グレイブスは、モデスティを確保できたので、クリーデンスは用済みにします。彼は魔法一族の息子ですが、魔法を使えない体質なので、「ゴミ」といって放逐したのです。
見捨てられたクリーデンスは裏切られた悲しみと怒りで暴走します。オブスキュラスになったのです。彼こそが宿主=オブスキュリアルでした。通常、宿主が10歳で死ぬ、オブスキュラスを青年期まで体内で抑えつけていたクリーデンスが開放したオブスキュラスは、非常に強力で、ニューヨークの街中を破壊していきます。
「ファンタビ 魔法使いの旅」のネタバレあらすじ:結.最終決戦
ニュートとティナはオブスキュラスになったクリーデンスを追います。やがて、クリーデンスは地下鉄のホームへ入り込み、そこで追いついたニュートはクリーデンスと対話を試みます。地上では、メクーザの魔法使いたちが現場近くに結界を張っていました。しかし、何の関わりもない、ニュートにクリーデンスを止められません。そこにティナがやってきました。彼女だけが、クリーデンスをまともな人間として助けようとしました。だから、話を聞くのです。
しかしニュートとティナがクリーデンスと話している最中、再びグレイブスがやってきて、クリーデンスの心を乱します。再びオブスキュラスになって荒れ狂うクリーデンスを、ヘンリー・ショー・シニアが鉄砲隊を引き連れて乱射します。
当然効きませんが、そこへ、メクーザの魔法使い達がやってきて、クリーデンスを光の力で闇を払い、散ってしまいます。まだ、小さなモヤは漂っていたので、死んだわけではないようです。オブスキュラスを開放し、人間界を破壊したいと願っていたグレイブスは、失望と怒りのあまり、メクーザから離反します。その場でグレイブスと魔法使いたちの間で戦いになりますが、ニュートがグレイブスの正体を看破して拘束し、本来の姿を暴きだします。
グレイブスは、徐々に姿を変え、現した正体は、グリンデルバルドでした。グレイブスはニュートに「憶えていろ」と捨てゼリフを吐き、メクーザに拘束され、収監されました。
問題は多数の「ノーマジ」ニューヨーク市民に魔法を見られてしまったことです。街全体に「オブリビエイト」の魔法をかければ解決ですが、アメリカの魔法使いたちの力だけでは到底無理です。そこで、代わりにニュートが連れてきたサンダーバードのフランクに、ニュートが開発した記憶を失わさせる青いポーションを街全体へ雨と一緒に降らせることで解決できると提案します。少し早いお別れです。フランクが空を飛ぶと、雨が降り、同時にポーションが破裂し、人々は魔法使いの戦いがあったことを忘れ、魔法使いたちは魔法で壊れた町を直し、新聞記事さえもニューヨークで記録的な大雨があったと記憶を変えてしまったのです。
そして、ノーマジの記憶は全員消さなければいけません。ピッカリーはニュートに仮が出来、感謝をしてしますが、例外はないと念を押して消えます。ジェイコブは自ら忘却の雨に打たれるために歩きだします。ニュート達は涙ながらに別れを告げるのでした。
それから少したち、ジェイコブは、缶詰工場で勤めていました。今朝も、その出勤途中です。唐突にニュートがぶつかってきました。ジェイコブが機嫌悪そうに立チあがろうとすると、トランクが重いです。その場で開けてみると、中にはたくさんのオカミーの銀の卵が入っていました。中の手紙には、「これを銀行からの融資の担保にして下さい。あなたの支援者より」と書かれていました。きっとジェイコブにも銀行員にも銀にしか見えないでしょう。
いよいよニュートがニューヨークからイギリスに帰る時が来ました。見送りに来たティナに対して、「本を書き終えたら直接手渡しに来る」と言い残して旅立っていきました。我々は、ニュート・スキャマンダーが書く本のタイトルを知っています。「幻の生物とその生息地」です。65年後、ホグワーツ魔法魔術学校でハリーポッター達が使う指定教科書の名前です。
ジェイコブが開いたパン屋は大繁盛していました。かすかに残る記憶で魔法動物をかたどった変わったパンが好評だからでした。そこへ、クイニーが入ってきます。微笑む彼女を見て、何かを思い出したかのように見えるジェイコブでした。
以上、映画『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』の詳細あらすじ解説でした。
「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」感想・レビュー
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ハリーポッターシリーズの大ファンです。新シリーズが公開されると知ったときは、ハリポタが大好きすぎるあまり不安もありました、、しかし観てみて大満足でした!ニューヨークを舞台に、ハリポタの世界観が存在していて、自然に呪文が使われている世界はとても素敵でかっこよかったです。またストーリーの中でカギとなる魔法生物たちがかわいくて、とても癒されました。この作品もシリーズとのことで、はやくも次回作が楽しみでなりません!
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イギリスでは普通の人をマグルというのに対し、アメリカではノーマジというなど、魔法界においても人間界と同じように、イギリス英語とアメリカ用語の違いがある設定になっているのが、面白かったです。ニュート自身がアメリカでは最初ちょっと「ダサい」存在とみなされていたのも、現実のアメリカ人のイギリス人への印象なのでしょうね。でもそのニュートが、どんどんカッコよくなっていくところも見どころです。
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個性的なキャラクターが多く、ジェイコブが一番お気に入りのキャラクターです。
最初は他人から始まり、徐々に仲間となっていくところがとてもストーリー性が良かったです。
最後の方のシーンでは
ジェイコブの記憶を消すしかないというシーンがあり、ニュート達との感動のお別れがありとても心に響きました。
ハリー・ポッターのスピンオフの映画ですが、なかなかに面白かったです。出てくるキャラクターがどれもちょっと冴えないけど人間味に溢れているところが魅力的でした。魔法動物達も可愛いし、安易に男女がくっつく設定になっていないところが映画のストーリーを邪魔しておらず、悪というのは人間の心から生まれるものというところを強調している所がハリー・ポッターと一緒で芯がブレておらず面白かったです。