遙か群衆を離れての紹介:1967年イギリス映画。イギリスの文豪トーマス・ハーディの小説『Far from the Madding Crowd』を『いつも2人で』のフレデリック・ラファエルが脚本、『ダーリング』のジョン・シュレシンジャーが監督を手掛けて映画化した恋愛ドラマです。19世紀、ヴィクトリア朝時代のイングランド西部の田舎を舞台に、農場を相続した若い女性と男たちの恋愛模様を描きます。
監督:ジョン・シュレシンジャー 出演者:ジュリー・クリスティ(バスシェバ・エヴァーディーン)、テレンス・スタンプ(フランシス・“フランク”・トロイ)、ピーター・フィンチ(ウィリアム・ボールドウッド)、アラン・ベイツ(ガブリエル・オーク)、プルネラ・ランサム(ファニー・ロビン)、フレディー・ジョーンズ(ケイニー・ボール)、フィオーナ・ウォーカー(リディー)、アンドリュー・ロバートソン(アンドリュー・ランドル)ほか
映画「遙か群衆を離れて(1967年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「遙か群衆を離れて(1967年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
遙か群衆を離れての予告編 動画
映画「遙か群衆を離れて(1967年)」解説
この解説記事には映画「遙か群衆を離れて(1967年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
遙か群衆を離れてのネタバレあらすじ:起
19世紀、ヴィクトリア朝時代のイングランド西部のウェセックス。豊かな牧羊地が広がるこの田舎で、牧羊農民のガブリエル・オーク(アラン・ベイツ)が、隣に住む美しく聡明な女性バスシェバ・エヴァーディーン(ジュリー・クリスティ)に求婚していましたが、物足りないという理由で断られていました。
その後、バスシェバは叔父の農場を相続することになり、この土地を離れることになりましたが、飼い犬のせいで羊を全て失ってしまい、たまたま辿り着いた農場の火災の消火作業を手伝ったことから、この農場に雇われることになりました。
実はこの農場の雇い主とは亡くなった叔父に代わって相続したバスシェバであり、彼女は小麦を横領していた農場の管理人を解雇して自ら農場を管理することにしました。
バスシェバの隣には裕福な大牧場主のウィリアム・ボールドウッド(ピーター・フィンチ)が住んでいました。ボールドウッドは未だ独身で、女性を寄せ付けようとしないことから、バスシェバはからかい半分で彼に「結婚して欲しい」という恋文を送りました。
遙か群衆を離れてのネタバレあらすじ:承
バスシェバの農場の女中ファニー・ロビン(プルネラ・ランサム)はプレイボーイとの評判を持つ軍人のフランシス・“フランク”・トロイ(テレンス・スタンプ)と結婚することになっていましたが、結婚式当日になってファニーは教会を間違えてしまい、結局式に遅れてしまいました。赤っ恥をかかされたトロイは怒りのあまり結婚話を破談にしてしまいました。
一方、バスシェバからの恋文を受け取ったボールドウッドはすっかりその気になってしまい、バスシェバに結婚を申し込んできました。しかし、本気でなかったバスシェバはボールドウッドに本当は愛していないことを伝え、軽率な行動だったと謝罪しました。
このことを知ったガブリエルはバスシェバを諫めますが、かえって彼女の怒りを買って解雇されてしまいます。しかし、羊が病気になったバスシェバは病気を治せるのはガブリエルしかいないことに気付き、何とかガブリエルに戻って治療してもらい、わだかまりを解くことに成功しました。
そんなバスシェバにも、ボールドウッドの他に想いを抱いている男がいました。バスシェバに心を惹かれたトロイもまた彼女に愛を告白し、それからハスシェバとトロイは親密な関係になっていきました。
遙か群衆を離れてのネタバレあらすじ:転
バスシェバは使用人から、自分はトロイの複数いる相手のうちの一人に過ぎないと忠告されますが、全く聞き入れることなく愛を深めていきました。
一方のボールドウッドは、トロイをバスシェバから引き離そうとトロイとファニーを復縁させようと画策しましたが、その時既にハスシェバはトロイと結婚していました。
バスシェバとトロイの結婚を祝ったその日の夜、ガブリエルは近づく嵐から収穫した小麦を守るために覆いを被せる作業を始め、作業を手伝ったバスシェバはトロイとの婚約は破棄するつもりだったことを伝え、みんなを傷つけてしまったことを反省しました。
翌日、未だにバスシェバを諦めきれないボールドウッドはガブリエルにそのことを伝えました。一方のトロイは遊び好きな癖が治らず、農場の金を闘鶏につぎ込んでいました。
やがて農場からしばらく姿を消していたファニーが戻ってきました。住む家もなく極貧生活を送っていた彼女のためにトロイはバスシェバに援助を求めましたが、程なくして妊娠していたファニーは出産とともに死去、産まれた子も死んでしまいました。
自らの行いを深く反省したトロイは本当に愛していたのはファニーだったと悟り、バスシェバにそのことを告げると彼女の前から姿を消しました。
やがて風の噂でトロイは死んだとの知らせが舞い込み、ボールドウッドは法的にトロイが死亡したと認定される6年の期間が経ったら結婚しようと告白しました。バスシェバは即答を避けるもクリスマスには返事をすると約束しました。
遙か群衆を離れての結末
トロイは実は死んでおらず、見世物芸人一座に身を寄せていました。トロイは変装して素性を隠し、正体を知らぬバスシェバとボールドウッドの前でパフォーマンスを繰り広げました。
その後、バスシェバはボールドウッドの告白を受け入れ、二人は盛大な婚約パーティーを開きましたが、その場にトロイが舞い戻ってきました。激怒したボールドウッドはトロイを射殺してしまい、逮捕されて牢獄に収監されましたバスウッドはトロイの遺体をファニーと同じ墓に埋葬しました。
それから8ヵ月後。ガブリエルはトロイの墓の前でバスシェバに会い、人生をやり直すためにアメリカ・カリフォルニアに向かうと伝えました。
しかし、バスシェバにとってガブリエルは使用人という枠を超えていつしかかけがえのない存在になっており、バスシェバはガブリエルを引き止めて夫になってほしいと懇願、ガブリエルも受け入れてようやく二人は結ばれました。
以上、映画「遙か群衆を離れて」のあらすじと結末でした。
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