フォークス・オーバー・ナイブズ-いのちを救う食卓革命の紹介:2011年アメリカ映画。今やアメリカ人の多くが肥満で、高血圧、糖尿病、自己免疫疾患、冠状動脈の詰まりが原因の心疾患、癌などの病気が増え続けている。この作品は菜食によってこれらの病気の進行を止め、さらに改善することが可能だと主張する栄養生化学者のキャンベル博士と医学博士のエセルスティン医師の長きにわたる研究を振り返りながら、食事療法によって健康を取り戻した人たち数人を紹介するドキュメンタリー。
監督:リー・フルカーソン 出演:C・キャンベル博士、C・B・エセルスティン博士、リー・フルカーソン、レダーマン医師、ポルデ医師、ジョーイ・オーコイン、サンデラ・ネイション、アンソニー・イェン、ほか
映画「フォークス・オーバー・ナイブズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フォークス・オーバー・ナイブズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
フォークス・オーバー・ナイブズ-いのちを救う食卓革命の予告編 動画
映画「フォークス・オーバー・ナイブズ」解説
この解説記事には映画「フォークス・オーバー・ナイブズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フォークス・オーバー・ナイブズ-いのちを救う食卓革命のネタバレあらすじ:起
様々なニュース番組から、アメリカ人の健康問題についての報道が流れる。米国人は平均して標準体重を23ポンド上回っている。心臓病、癌、自己免疫疾患、高血圧が増え続け、高血圧の児童も増えている。4歳児の5分の1が肥満。このままでは彼らは米国で初めて「親より長く生きられない世代」になるだろう、と政府関係者が述べる。当時のファーストレディ、ミシェル・オバマは「食事が原因の病気に対する医療費は年間120億ドルに及ぶ」と発表。その解決策は植物ベースの食事だ、とこの映画は結論を投げかける。西洋医学の父ヒポクラテスは2000年以上前に「汝の薬は食事とせよ」と言った。
フォークス・オーバー・ナイブズ-いのちを救う食卓革命のネタバレあらすじ:承
最初に投げた結論の根拠を示すため、本作品監督のリー・フルカーソンがカリフォルニアで食事療法を取り入れているレダーマン医学博士とポルデ医学博士夫妻のクリニックを訪ねる。まずそこでフルカーソンは様々な検査を受け、自分では健康と思っていたが、コレステロールや炎症反応(心疾患などのリスクが高くなる)の値が非常に高かった。これから12週間、食事療法に取り組むことにした。また、1933年生まれのキャンベル博士と1934年生まれのエセルスティン博士(外科医)のそれぞれの研究に焦点を当てる。データだけ見ても、20世紀初頭には一人当たり年間55Kgだった肉の消費量が2007年では100Kgになっていたり、加工糖や乳製品の消費量も100年前に比べて莫大に増えている。
フォークス・オーバー・ナイブズ-いのちを救う食卓革命のネタバレあらすじ:転
エセルスティン医師は乳がんを扱う外科医だったころ、野菜を多く食べるケニアではアメリカの82倍も乳がん発症率が低いことを突き止める。また第二次世界大戦中にドイツに占領されたノルウェーでは、家畜などもドイツに持ち去られ、植物ベースの食事を余儀なくされるが、占領された1939年から終戦後数年の間まで、脳卒中や心臓病が減り続けたという事実に注目する。一方、中国の周主席が1974年に膀胱癌になり、国民8.8億人に対して癌の調査を行った結果、癌の種類で地域間に大きな差があり、同じ中華民族なのにこの差が出るのは、環境や食生活の影響であることは明らかであることから、キャンベル医師は中国のチェン博士と数年に及ぶ食生活調査を中国で行い1990年に「チャイナ・スタディ」を出版する。この研究が結論付けたのは、穀物、野菜、果物を中心にしている地域では癌、心疾患、高血圧の発症率が非常に低いということだった。
フォークス・オーバー・ナイブズ-いのちを救う食卓革命の結末
エセルスティン医師は、「菜食療法は行き過ぎと批判されるが、身体の真ん中にメスを入れ、心臓をむき出しにし、足から取った血管を心臓に縫い付けることの方が行き過ぎではないか」と反論する。EDや骨粗しょう症なども乳製品を含む動物性食品の影響であることが指摘される。エセルスティン医師のもとで食事療法に取り組んだサンデラをはじめとする複数の患者、レダーマン医師のもとで食事療法に取り組んだフルカーソン監督やジョーイらは皆、10~20Kgの減量にも成功し、検査結果も非常に健康な状態となった。高額な処方薬を飲み続けていたサンデラやジョーイにはもはや薬は必要なくなった。キャンベル博士もエセルスティン医師も酪農農家の生まれで、今主張していることは家族のビジネスとは真逆のものであることは皮肉だが、それだけこの主張には信ぴょう性があるということも二人は主張する。最後は健康を取り戻したサンデラの「生きるために食べて。食べるために生きないで」という一言で締めくくられる。
これは事実である。
糖尿病も高血圧も薬では治らない。
私も実践してすべての検査データが正常になった。