ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男の紹介:2016年アメリカ映画。アメリカ・南北戦争時代、時の大統領リンカーンによる奴隷解放宣言よりも早く、ミシシッピ州ジョーンズ郡に白人と黒人が平等に暮らせる社会“ジョーンズ自由州”を設立した実在の白人男性ニュートン・ナイトの激動の生涯を描いた歴史ドラマです。
監督:ゲイリー・ロス 出演者:マシュー・マコノヒー(ニュートン・ナイト)、ググ・バサ=ロー(レイチェル)、マハーシャラ・アリ(モーゼス・ワシントン)、ケリー・ラッセル(セリーナ・ナイト)、クリストファー・ベリー(ジャスパー・コリンズ)、ショーン・ブリジャース(ウィル・サムラル)、ジョー・クレスト(ジェームズ・イーキンズ)、ジェイコブ・ロフランド(ダニエル)、ブライアン・リー・フランクリン(デイヴィス・ナイト)ほか
映画「ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男の予告編 動画
映画「ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男」解説
この解説記事には映画「ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男のネタバレあらすじ:起
1862年、アメリカを二分する南北戦争の時代。南軍の衛生兵をしていたニュートン・ナイト(マシュー・マコノヒー)は、毎日のように慌ただしく担ぎ込まれてくる負傷兵の治療に追われていました。そんなニュートンは、奴隷を20人以上保有する農園の長男は兵役を免除されるという新徴兵法が設けられたことを知り、怒りを露にしました。程なくしてニュートンのまだ若い甥ダニエル(ジェイコブ・ロフランド)が同じ部隊に配属となり、ニュートンはこれが初陣となるダニエルを支えようとしましたが、彼はニュートンの目の前で撃たれてしまいます。ニュートンの奔走の甲斐もなくダニエルは息を引き取り、戦場に疲弊しきっていたニュートンはダニエルの遺体を担いで戦場を脱走していきました。
ニュートンの故郷であるミシシッピ州ジョーンズ郡では、南軍が一般家庭から強制的に食料や物資を取り立てるなど人々を苦しめていました。ダニエルの遺体を遺族に引き渡したニュートンは妻セリーナ(ケリー・ラッセル)と幼い息子の待つ我が家に戻りました。
ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男のネタバレあらすじ:承
ニュートンの息子は高熱を出してしまいますが、黒人の女性使用人レイチェル(ググ・バサ=ロー)の看病のおかげで回復しました。しかし、脱走兵であるニュートンは家族に迷惑をかけないためにも逃亡を決意、酒場の女主人サリー(ジル・ジェーン・クレメンツ)の手引きで逃亡兵が集まるとされる沼へと身を隠すことにしました。ニュートンは途中、南軍に襲われて負傷しながらも何とか沼に辿り着き、そこで自分と同じく戦禍を逃れてきた脱走兵や元奴隷たちと生活を共にすることにしました。
ニュートンはこの沼で脱走した元黒人奴隷のモーゼス・ワシントン(マハーシャラ・アリ)に怪我を治療してもらったかことから仲良くなり、彼の首につけられていた奴隷の印の首輪を取り外してあげました。ニュートンはモーゼスたちを守るために南軍の追っ手に立ち向かい、同胞のはずの白人に牙を向いたニュートンの姿に元奴隷たちは大いに驚きました。
ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男のネタバレあらすじ:転
1863年。ニュートンたちが暮らす沼には続々と元奴隷や脱走兵、南軍の略奪に遭った者たちなどが自由を求めて移り住み、黒人も白人も平等に暮らす環境が生まれつつありました。ニュートンは彼らの自由と権利を守るために自由反乱軍を結成、南軍の本格的な侵攻に対抗する道を選びました。
ニュートンらの動きに南軍は農場を焼き払うという強硬手段に乗り出し、投降した農民らを見せしめに処刑しました。しかし、そのことがかえって自由反乱軍の怒りを買い、ひとつにまとまった反乱軍は1864 年に南軍の拠点であるエリスビルの司令部を占拠、さらにその勢いで隣接する3つの郡を奪取することに成功しました。しかし、南軍も騎兵隊を投入するなど反撃体制を整え、北軍からも支援を断られたニュートンたちは北にも南にも頼らない“ジョーンズ自由州”の設立を宣言しました。その頃からニュートンはレイチェルと交際しており、事実婚状態となっていました。
ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男の結末
1865年6月、遂に南北戦争は終戦を迎えました。レイチェルとの間に子供が生まれ、新たな暮らしを始めたニュートンの元に居場所を奪われたセレナが息子を連れて訪れ、ニュートンは彼女たちの身を案じて自分たちと一緒に共同生活することを提案、セレナも受け入れました。
合衆国憲法の改正により元奴隷にも選挙権が開放され、モーゼスは黒人判事になるために行動を起こしましたが、その矢先に何者かによって殺害されてしまいます。ニュートンたちはモーゼスの遺志を受け継ぎ、選挙会場に集団で出向いて投票するも、ニュートンらの意思が反映されることはありませんでした。その後、ニュートンはレイチェルとは法的に結婚が認められなかったものの、彼女に160エーカーの土地を用意、彼らはこの地で余生を過ごしました。
時は流れ、ニュートンとレイチェルの子孫デイヴィス(ブライアン・リー・フランクリン)は白人女性との婚約を決意しますが、デイヴィスは黒人の血も流れていることからミシシッピ州の人権分離法に基づく有色人種と見なされ、法律違反とされて裁判にかけられました。デイヴィスは自らの主張を決して曲げることはなく、婚約も破棄しなかったため懲役5年の実刑判決を受けてしまいます。
以上、映画「ニュートンナイト 自由の旗をかかげた男」のあらすじと結末でした。
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