バハールの涙の紹介:2018年フランス,ベルギー,ジョージア,スイス映画。イスラム系過激派組織ISに息子を奪われ、取り戻すために同じ境遇の女性だけを集めた戦闘部隊を率いるクルド人女性と、彼女たちを取材するフランス人女性ジャーナリストの友情と闘いの日々を描いたドラマです。2018年の第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門出品作品にもなっています。
監督:エバ・ユッソン 出演者:ゴルシフテ・ファラハニバ(バハール)、エマニュエル・ベルコ(マチルド)、ズュベイデ・ブルト(ラミア)、マイア・シャモエビ(アマル)、エビン・アーマドグリ(ベリヴァン)、ニア・ミリアナシュビリ(ノファ)、エロール・アフシン(ティレシュ)ほか
映画「バハールの涙」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バハールの涙」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
バハールの涙の予告編 動画
映画「バハールの涙」解説
この解説記事には映画「バハールの涙」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バハールの涙のネタバレあらすじ:起
イラク。片眼のフランス人女性戦場ジャーナリストのマチルド(エマニュエル・ベルコ)は同じくジャーナリストだった夫を紛争地帯で亡くし、自らも地雷の爆発により片眼を失っていました。マチルドは愛娘を祖国フランスに残し、PTSDに苛まれながらも引き続き紛争地帯で取材活動を行っていました。
そんなある日、マチルドはクルド自治区へ出向き、イスラム系過激派組織ISに対抗するため女性だけで編成された武装部隊「太陽の女たち」のリーダーであるクルド人女性のバハール(ゴルシフテ・ファラハニバ)に取材を試みました。最初はマチルドを冷たくあしらっていたバハールでしたが、マチルドは真実を伝えるジャーナリストとしての自らの使命をバハールに語り、それからというもの「太陽の女たち」の活動に帯同しては写真や映像の記録を収め続けました。
バハールの涙のネタバレあらすじ:承
少しずつマチルドに心を許すようになったバハールは、自らの過去となぜ「太陽の女たち」を結成したのか打ち明け始めました。
かつて弁護士だったバハールはクルド人自治区で夫と息子と幸せな暮らしを送っていたのですが、ある日自治区にISが攻め入り、夫を含む自治区の男たちは虐殺され、ババールら女性や子供たちは奴隷として連行されました。やがて息子は戦闘要員にされるためバハールと引き離され、バハールたちはISの性奴隷として酷使され、バハールの妹は耐えかねて自殺してしまいました。
やがてバハールはかつての弁護士時代の上司だったダリア(ベヒ・ドジャナティ・アタイ)がテレビのインタビューを通じて必ず性奴隷たちを助け出すと呼びかけているところを目の当たりにし、隙を突いて何とかダリアとの連絡に成功しました。既に子供を身籠っていた仲間のラミア(ズュベイデ・ブルト)もバハールと共に脱走する決意を固めていました。
バハールの涙のネタバレあらすじ:転
バハールたちはISが祈りの集会を開いているわずかな隙を狙って脱出を決行、追っ手を振り切りながら近くの民家に匿われました。その後、破水したラミアをバハールは懸命に励まし、何とかダリアの元まで逃れることができました。やがてラミアはバハールの励ましを受けて無事出産、バハールに子供のためにも戦いたいと訴え出ました。IS戦闘員らは「女性に殺された者は天国に行けない」と信じ込んでいることから、ハバールは同じ境遇の女性だけを集めた「太陽の女たち」を結成、息子たちを取り戻すために行動を開始したのです。
マチルドの取材を受けつつも、バハールは自治府政府軍の幹部と話し合っていました。しかし、丘を今越えて移動しないとISが襲ってくると主張するバハールと、アメリカ軍の空爆を待つべきだとする自治府政府軍側で意見が分かれました。その後、ISが奇襲をかけ、「太陽の女たち」は交戦の末に敵兵を捕虜として捕らえ、ISによって捕らえられた少年たちが戦闘要員として訓練させられている「小さき獅子たちの学校」の場所を聞き出しました。
バハールの涙の結末
バハールたちは自治府政府軍と協議の末に学校のある町へ進軍を開始することにし、マチルドも帯同することになりました。途中で地雷が仕掛けられた地下道に入ったバハールたちは捕虜を盾にしながら突き進み、地雷の爆発で仲間に多数の犠牲者を出しながらも何とか突破して学校に乗り込み、多数の少年兵の中から息子の行方を探しますがなかなか見つかりませんでした。
そのうちバハールとマチルドは敵兵と交戦となり、爆発に巻き込まれて瓦礫に埋もれてしまいますが、その時一命を取り留めたバハールの元に息子が駆け寄り、思わずバハールの頬に涙が溢れました。その後、自治府政府軍の突入によちバハールや息子、マチルドたちは全員救出され、バハールは息子を抱いたままマチルドの車に向かって手を振りました。
以上、映画「バハールの涙」のあらすじと結末でした。
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