ゴッド・アーミー/悪の天使の紹介:1994年アメリカ映画。天使、悪魔、人間の三つ巴の戦いを描いたオカルト・ホラー。神が天使より人間を愛したことから、大天使ガブリエルは叛旗を翻した。ガブリエルと敵対する天使シモンは地上へ降り、最強の戦士と成り得る人間の魂を少女マリアの体内に隠す。マリアを守るべく動き出した刑事トーマスの前に、地獄のルシファーまでもが現れ事態は混迷の一途を辿る。
監督:グレゴリー・ワイデン 出演者:イライアス・コティーズ(トーマス・ダゲット)、クリストファー・ウォーケン(ガブリエル)、エリック・ストルツ(シモン)、ヴァージニア・マドセン(キャサリン・ヘンリー)、ヴィゴ・モーテンセン(ルシファー)ほか
映画「ゴッド・アーミー 悪の天使」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ゴッド・アーミー 悪の天使」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ゴッド・アーミー 悪の天使」解説
この解説記事には映画「ゴッド・アーミー 悪の天使」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ゴッドアーミー/悪の天使のネタバレあらすじ:天使の戦い
舞台はアメリカ、ロサンゼルス。信仰心の揺らぎから聖職を断念し刑事になったトーマス・ダゲットは、ある日自宅に侵入していた不審な男に出会いました。男は銃を向けられても動揺せず、どこか超然としたオーラを放っています。男はジョン・スミスという名で動いていますが、その正体は天使シモンでした。シモンは以前トーマスが執筆した論文「聖書における天使たち」について、刺激的だったと話します。トーマスと接触した後アパートへ帰ったシモンのもとへ、異様な身体能力を持つ男が襲撃を仕掛けてきました。シモンは左胸を抉られながらも男を撃退します。窓から突き落とされた男は、ちょうど通りかかった車に撥ねられ絶命しました。この事件の担当になったのはトーマスです。室内でアリゾナのチムニー・ロックの新聞を見つけたトーマス。戦争で大虐殺を行ったホーソン大佐の死亡が報じられていました。シモンは重傷を負いながらもチムニー・ロックへ向かい、柩に横たわるホーソン大佐から魂を吸い取ります。そして物置と化している学校の2階に忍び込み、そのまま倒れてしまいました。
ゴッドアーミー/悪の天使のネタバレあらすじ:天国における2度目の戦争
シモンが殺害した男の検視が行われ、奇妙な点がいくつも明らかになります。眼球や視神経がはじめから存在しておらず、血液や骨の検査数値が胎児に近いこと。両性具有ではあるものの、どちらも機能していないこと。更にコートの裏地から手書きの古い聖書が発見されました。遺体の首に刻まれた傷と同じ印が書かれています。ページをめくるトーマスは、存在しない「ヨハネの黙示録23章」を見つけ混乱しました。そこには人間の価値を認めない天使たちがルシファーと同じように神の軍隊に反抗し、天国で2回目の戦争が起きたと記されています。天使について調べたトーマスは、首の傷と同じ印を持つ天使を見つけました。天使の名前はウジエル、大天使ガブリエルに仕える者。シモンを襲ったのは天使ウジエルだったのです。天国で戦争を起こしたガブリエルは、ある目的で地上に降り立ちました。彼はジュリーという人間の手下を使っています。ジュリーは既に死亡していますが、ガブリエルによって強制的に蘇生させられました。ガブリエルはジュリーに、ウジエルが残した証拠品を盗んで来いと指示します。その頃、トーマスはウジエルの聖書について調べを進めていました。天国で起きている2度目の戦争の原因は、人間が魂を持ったことに天使が嫉妬したからだそうです。そして邪悪な魂が宿った人間は天国で最強の戦士に成り得ると記されていました。
ゴッドアーミー/悪の天使のネタバレあらすじ:残虐な魂
ガブリエルによってウジエルの遺体が焼き払われたことで、トーマスはチムニー・ロックへ行ってみることにします。チムニー・ロックの学校では、シモンが生徒の1人であるナバホ族の少女マリアに見つかっていました。自らに時間が無いことを悟ったシモンは、マリアにキスをしてホーソン大佐の魂を彼女の体内に移します。マリアは体調を崩し、教師のキャサリン・ヘンリーの車で帰宅しました。その夜、ホーソン大佐の魂を奪うためガブリエルがシモンの前に現れます。シモンは凄惨な拷問に耐え、ついに魂の隠し場所を吐かずに絶命しました。チムニー・ロックで調べを進めたトーマスは、シモンの死とマリアの存在を知ります。キャサリンと一緒にマリアから話を聞き出そうとしますが、詳細は教えて貰えません。しかしマリアの体調は悪化の一途を辿り、時折ホーソン大佐が喋っているかのような調子で残酷なことを口に出しました。マリアの祖母は、除霊のために同じ部族が住む「老婆の山」へ行くつもりだと話します。キャサリンは何が起きているのか教えて欲しいとトーマスに頼みました。トーマスは、ガブリエルの狙いはホーソン大佐の魂だと答えます。最強の戦士に成り得る残虐な魂、それがホーソン大佐なのです。シモンはガブリエルが戦力を手に入れるのを防ぐため、マリアの体内にホーソン大佐の魂を隠したのでした。
ゴッドアーミー/悪の天使のネタバレあらすじ:三つ巴の戦い
学校の生徒達からマリアの情報を得たガブリエルとジュリーは、彼女の自宅に現れます。ガブリエルはホーソン大佐の魂を得るため、マリアの体を引き裂くと叫びました。トーマスはジュリーと戦い、彼を死人に戻します。キャサリンはマリアを守るため家の外に出て、ガブリエルに向かって発砲しました。ガソリンに引火しガブリエルは爆発に巻き込まれます。しかし地上の天使は心臓を取り出されない限り、不死の力を失いません。トーマスとキャサリンはマリアとその祖母を連れ、老婆の山に立て篭りました。夜、不安に震えるキャサリンの前に思いがけない男が現れます。1度目の戦争でガブリエル達に追放されたルシファーです。ルシファーはガブリエルがマリアを手に入れれば、天国は地獄と化すだろうと話しました。地獄はふたつも要らないと忌々しそうに語る彼は、ガブリエルを倒す側に回るようです。翌日。トーマスのもとにも現れたルシファーは、天使でいるには信仰が大事なのだと囁きます。神が信仰を試していることに誰も気付いていないと呟くルシファーは、「今こそ信仰を強く持て」とトーマスに忠告しました。
ゴッドアーミー/悪の天使の結末:ルシファーの誘惑
夜、ついにガブリエルが老婆の山にやって来ます。トーマスは嫉妬で戦争を起こしたガブリエルを非難し、キャサリンと協力して彼に重傷を負わせます。そこに現れたルシファーは、「地獄へ来い」と言ってガブリエルの心臓を抉り取りました。除霊の儀式を受けたマリアもようやくホーソン大佐の魂から解放されます。ルシファーはトーマスやキャサリンにも地獄へ来ないかと誘いをかけました。トーマスは「魂をやるよ 信仰も奪え 君には何がある?天使さん」と答えます。ルシファーはつまらなさそうに、信仰を失うなとだけ言って去っていきました。トーマス達は全員無事に朝を迎え、この戦いは続編「ゴッド・アーミー/復讐の天使(1997年)」に引き継がれます。
以上、映画「ゴッド・アーミー/悪の天使」のあらすじと結末でした。
主役のトーマス刑事をイライアス・コティーズが演じています。
色々な天使が出てくるので、キリスト教以前の神話や天使等に興味がある人にもおすすめしたい映画です。
この映画で、何故か主役以上に注目されているのがクリストファー・ウォーケン演じる大天使ガブリエル。
確かに、ガブリエルの個性が強くて一度観ると主役と錯覚するアクの強さです。
そして次作もしっかり出演しています。