マルセイユ・ヴァイスの紹介:2003年フランス映画。軟派と堅物の凸凹刑事コンビが繰り広げるアクション&コメディ。軽薄な刑事マックスは、町のヒーローを気取っているが実際は小悪党じみたことばかりしていた。そんなある日、パリからやって来た堅物刑事カルロスとコンビを組むことになる。当然馬の合わない2人は、衝突しつつも会計士殺害事件の捜査を始めた。被害者はある組織の金を管理していたらしく、唯一の身内である娘ポーリーナは行方をくらませている。捜査を続けるマックスとカルロスの前に、裏社会で渦巻く巨大な権力が立ち塞がるのだった。
監督:ジル・パケ=ブランネール 出演者:ストーミー・バグジー(カルロス・ゴメス)、ティトフ(マックス・タヴァレス)、エロディー・ナヴァール(ポーリーナ)、ジャン・ヤンヌ(マックスの叔父さん)、ノエミ・ルノワール(ジーナ)ほか
映画「マルセイユ・ヴァイス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マルセイユ・ヴァイス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マルセイユ・ヴァイスの予告編 動画
映画「マルセイユ・ヴァイス」解説
この解説記事には映画「マルセイユ・ヴァイス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マルセイユ・ヴァイスのネタバレあらすじ:起・凸凹コンビ誕生
舞台は現代フランス、マルセイユ。町で活躍する刑事のマックス・タヴァレスは、難事件解決の功績でヒーロー扱いされていました。しかし実際は、事件現場で金を懐に入れたり、違法な営業に目を瞑る代わりに金銭を得たりと小悪党じみたことばかりしています。住居も無く、叔父の庭の一角でトレーラーハウス暮らしをしていました。叔父も裏社会と繋がりのある人物です。
そんなマックスの気がかりは、今度コンビを組むことになった刑事カルロス・ゴメスのことでした。パリからやって来た彼は融通の効かない堅物と有名で、マックスが行ってきた小さな悪事を咎める可能性が高いのです。案の定初対面から馬の合わない2人が向かったのは、会計士ルイジ・ルチノの自宅でした。彼は何者かによって自殺に見せかけて殺害されたのです。
遺体の鼻の穴には四葉のクローバーがねじ込まれていました。彼にはポーリーナという名前の一人娘がいますが、妻と死別して以来関係が悪化し、現在は家を出て連絡がつかない状態です。カルロスは四葉のクローバーを代紋に持つ組織の犯行と推測しました。ルイジは恐らくその組織の金を管理していたのです。
マルセイユ・ヴァイスのネタバレあらすじ:承・ポーリーナの行方
マックスは情報を得るため、町一番のノミ屋フランキーのもとへ向かいました。フランキーが反抗的な態度を取ると、カルロスはすぐカッとなって銃を突きつけます。真面目かと思えばあまりにも乱暴なカルロスに、流石のマックスも驚きを隠せません。
マックスとカルロスは情報を求め、裏社会の大物アイゼンベルグを訪ねました。カルロスはパリにいた頃アイゼンベルグに恩を売っていたらしく、少しだけ情報を得ることが出来ました。どうやらルイジは大金を盗んで隠していたらしく、組織はそれを探しているのです。
その後ポーリーナの住所を掴んだ凸凹コンビは彼女のマンションに急行しますが、挙動不審な2人組と突然銃撃戦になりました。彼らは組織の人間で、やはりポーリーナを狙っているようです。何とか2人組を捕まえたマックス達は警察署に連行し、尋問にかけようとしました。
しかし署長に呼ばれて席を外した隙に、2人組は組織の人間に口封じのため殺されてしまいます。カルロスは署内にスパイがいるのではないかと考えました。
マルセイユ・ヴァイスのネタバレあらすじ:転・帳簿の暗号
後日、ルチノ家の隠し金庫から帳簿が発見されます。しかし暗号で書かれているため解読出来ません。同じ頃、マックスは監査室の刑事達に声をかけられていました。彼らは5年も前からカルロスのことを調べており、刑務所送りにするための証拠を集めていたのです。
マックスは協力するよう脅されますが、相棒を裏切ることなど出来ません。そこでマックスは、カルロスの家を訪ねてみることにしました。カルロスは妻に莫大な遺産が入ったらしく、高級住宅地で暮らしています。こっそりゴメス家に侵入したマックスは、カルロスの妹ジーナに見つかり拘束されてしまいました。
遅れて現れたカルロスに、マックスは監査室が動いていることを警告します。すると、マックスの携帯電話にポーリーナから着信が入りました。身の危険を察知した彼女は、警察に保護を求めて来たのです。彼女は自分なら帳簿の暗号を解読出来ると言い、その見返りとして生前母親が描いたという肖像画を要求して来ました。
マックスの提案で、ポーリーナはカルロスの邸宅で保護されることになります。マックスは魅力的なジーナに惹かれていました。
マルセイユ・ヴァイスの結末:直接対決
組織はマックスとカルロスの動きを警戒し、監視を付けています。マックス達と接触したことでフランキーが殺害され、更に凸凹コンビも組織の人間に捕まってしまいました。マックスの危機を知った叔父は裏社会の有名人ラスタに協力を求め、アジトを襲撃して2人を救出します。
ジーナやカルロスの妻子も組織の人間に襲われますが、彼らは冷徹な目であっさり返り討ちにしました。ジーナの尋問で、内通者は署長だと明らかになります。ポーリーナが連れ去られてしまったため、彼女の救出作戦が始まりました。
カルロスは大きな汚職を餌に、監査室の刑事と取引をして協力関係になります。凸凹コンビとラスタ達は船とヘリを使ってポーリーナを追いかけました。彼女は大きな麻薬売買が行われる船に連れて行かれたようです。船上には署長の姿もありました。カルロス達が船に襲撃をかけて制圧し、証拠を押収します。
遅れて警察の船も現れました。ポーリーナはボートで連れ去られますが、凸凹コンビの協力プレーで無事救出されます。マックス達はルイジが隠していた大金を山分けすることで同意しました。
その後、監査室の刑事達は署長らの罪を白日のもとに晒します。捜査に協力したとして、マックスとカルロスも賞賛されました。騒動が落ち着き、ポーリーナは再出発に向けて動き始めます。彼女は母親の絵を大切そうに抱え、タクシーでゴメス家を去りました。マックス達が名残惜しげに見送ります。
ポーリーナが車内で涙を流すと、絵の具が落ちて隠れていたサインが現れました。実はこの肖像画、ルノワールの絵だったのです。ポーリーナがニヤリと笑う中、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「マルセイユ・ヴァイス」のあらすじと結末でした。
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