オリンダのリストランテの紹介:2001年アルゼンチン映画。閉店を考えるレストランの女主人オリンダの所へ、恋人を探しに来たドイツ人のペーター、彼らとレストランの常連たちの異国の人情。
監督:パウラ・エルナンデス 出演:リタ・コルテセ(オリンダ)、アドリアン・ウィツケ(ペーター)、マルティン・アジェミアン(フェデリコ)、エクトール・アングラーダ、フリエタ・ディアス、ほか
映画「オリンダのリストランテ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「オリンダのリストランテ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「オリンダのリストランテ」解説
この解説記事には映画「オリンダのリストランテ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
オリンダのリストランテのネタバレあらすじ:起・街角のレストラン
ブエノスアイレスの街角にあるレストランの女主人オリンダは、近々店を閉めようと不動産屋を交えて相談している物の、思い切れなかった。店にはなじみの客が今日も来ていてその筆頭のフェデリコは、紙のテーブルクロスに絵を描いていた。 ドイツからアルゼンチンまでやってきたペーターは、安宿を取り、手紙の住所と写真を頼りにベレンと言う女性を探していたが、異国の地と片言のスペイン語ではうまくいかずなかなか目的の人物に会うことはできなかった。そんな彼がオリンダのレストランに立ち寄ろうとすると、オリンダが投げたお皿がペーターの額にぶつかり、彼は卒倒した。 オリンダと常連の解放で、意識を取り戻したペーターはお詫びにとオリンダから料理を振舞われた。彼が帰った後、オリンダはベレンの事の書いてある手帳を見つけた。
オリンダのリストランテのネタバレあらすじ:承・ペーターの受難
しかし、ペーターが宿に帰ると、クロークに入れていたバックパックが荒らされ、有り金をほとんど失い、宿代すらままならなくなってしまう。宿屋側は、貴重品の盗難の責任は取らないと表示があると言い、相部屋人物の所在も不明、途方に暮れた彼はオリンダの所を訪れ事情を話した。オリンダはここはレストランでホテルではないし、すでにアンヘルを雇っているので雇うつもりはないの一点張り。ペーターは仕方なく交差点の斜向かいの縁石に座ってレばることにした。夜半、降り始めた雨にオリンダはペーターを店に入れ、カウンターで寝ることを許し、探している女性を早く見つけるように言った。
翌日から、ペーターはベレンを探しながら、店の手伝いをすることになった。常連のルスは、なかなか会えないのは自分が恋人のマルティンと会えないのと同じだと、ペーターにブエノスアイレスの案内をし、それぞれに思う人がありながら二人は深い仲になった。
オリンダのリストランテのネタバレあらすじ:転・想い馳せる故郷
オリンダはキオスクの新聞で故郷のイタリア、シポントが地震にあったと言う事を知る。そして、ペーターに自分はイタリアからやってきたのだと明かした。彼女も若い頃イタリアから出会った男性を探しにアルゼンチンへやって来たのだった。しかし当時は手紙もまともに届かない時代で、アルゼンチンに来た時、その男性は入れ違いでイタリアに行ってしまったのだと彼に話した。 数日後の夜、ルスと歩いていたペーターは、偶然ベレンとすれ違う。彼女は男性と一緒で、心がわりしてしまったのではないかと言う彼の予想は的中した。彼女に会うと言う目的を達成した彼はオリンダに帰ると伝えた。するとオリンダは店を出てフェデリコの所へ行ってしまった。アンヘルがファーストフード店での仕事を始め、ペーターも帰ってしまうと店が回らなくなると、疲れた彼女が言うと、フェデリコは休むことを勧め、オリンダは午後店を開けたままブエノスアイレスの町を歩き、イタリア行きの航空券を買った。その頃レストランはペーターが切り盛りし、ルスはマルティンと別れた。そして夜、訪れた不動産屋から、ペーターはオリンダが店じまいをしようとしている事を知った。
オリンダのリストランテの結末:それぞれの未来
オリンダをイタリアに送るパーティーの夜、ペーターは彼女に秘かに思いを寄せていたフェデリコにオリンダの寝室を見せた。その部屋の壁は、フェデリコが来るたびに紙のクロスに書いていた絵の切れ端で埋め尽くされていた。フェデリコは彼女が発ってしまう前に、思いの丈を伝え、できるだけ早く帰ってきて欲しいとキスを送った。翌日、オリンダは部屋を片付け、イタリアへ発った。 彼女の後はペーターがレストランを切り盛りしていた。常連も変わらず訪れていた。そこへ一枚のフェデリコ宛てに、オリンダから一枚の絵葉書が届いた。そこには、自分の家があった所には今はレストランが建っている事と、フェデリコに会いたいと言う事が書かれていた。
以上、映画のあらすじと結末でした。
オリンダのリストランテのレビュー・考察:すれ違いと出会いの偶然
オリンダは前半ブエノスアイレスのレストランの主人として、ペーターを迎える側として描かれている。しかしイタリアで地震があったと言うくだりから、彼女自身もまたブエノスアイレスへやってきた側だと言うことが明かされる。彼女がはじめは厳しいながらもペーターを自分の店へ入れ寝床と食事与えたのは、オリンダ自身の経験から来るものかもしれない。そしてブエノスアイレスに若いペーターが残り、オリンダがイタリアへ帰ることで、店は閉まる事もなくこれからも続いていく、今度はペーターが迎える立場になると言う所に人と土地の縁と言うものを感じる。
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