幸せの答え合わせの紹介:2018年イギリス映画。イギリス南部、海辺の町シーフォード。結婚29周年を迎えようとしているグレースは独立した一人息子のジェイミーが数カ月ぶりに 帰郷した週末、夫のエドワードから突然離婚を言い渡される。ジェイミーは現実を受け止めようとしない母を支えるうちに自分自身とも向き合っていく。監督は『グラディエーター』でアカデミー脚本賞を受賞したウィリアム・ニコルソン。自身の両親との実体験をもとに脚本を書き上げ自ら監督も手がけた。
監督:ウィリアム・ニコルソン 出演:アネット・ベニング(グレース・アクストン)、ビル・ナイ(エドワード・アクストン)、ジョシュ・オコナー(ジェイミー・アクストン)ほか
映画「幸せの答え合わせ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「幸せの答え合わせ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
幸せの答え合わせの予告編 動画
映画「幸せの答え合わせ」解説
この解説記事には映画「幸せの答え合わせ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
幸せの答え合わせのネタバレあらすじ:起
イギリス南部、海辺の町シーフォード。崖下にはホープ・ギャップと呼ばれる美しい入江があります。この町で暮らすグレースとエドワードは間もなく結婚29周年を迎えようとしていました。グレースは詩集の作成をし、エドワードは高校で教師をしていました。
ある日のこと、グレースからいつものように刺々しい言葉を向けられたエドワードは、数か月会っていない息子ジェイミーに電話をかけ週末に一緒にすごすことを提案しました。
ジェイミーが帰ってきた夜。食事中に口数の少ないエドワードが気に入らないグレースは再び非難の言葉をなげかけました。ずっと黙ったままのエドワードでしたが、絞るような声で言いました。「家を出ていく」と。エドワードは好きな女性がいました。
耳を疑うグレースとジェイミー。グレースは怒りをあらわにして引き留めようとしますが、
エドワードは頑として受け付けず、家を出ていきました。たったひとつの小さなスーツケースだけを持って。
幸せの答え合わせのネタバレあらすじ:承
その後、ホープ・ギャップでエドワードと会ったジェイミーは、「再びチャンスがほしい」とグレースからの伝言を告げました。しかしエドワードの気持ちは変わりません。それどころか、これまでの29年間どれだけ理想の夫になろうと努力してきたかを知ったジェイミーは父の気持ちを深く理解しました。
しかし、毎日母からかかってくる電話にも出ず、番号を変えたことを知ったジェイミーはこの状況が悲しくて涙をこらえることができませんでした。
青白く痩せておだやかな性格のエドワードと対照的に、グレースは生命力あふれる明るい女性でした。しかし、そのグレースは今や絶望と怒りに支配され孤独を感じています。ジェイミーは母を支えるために毎週末実家へ帰ることに。ジェイミーは母親の気持ちもまた痛いほどよく理解していたのです。
幸せの答え合わせのネタバレあらすじ:転
グレースは犬を飼い始めました。彼女なりに立ち直ろうとしていたのです。
しかし、犬に夫の名前をつけて躾ける姿はまるで、夫を言いなりにしているようにも見えジェイミーは困惑します。
そんな中エドワードから離婚の書類が送られてきました。会わないとサインできないと駄々をこねるグレースに、弁護士事務所ならとエドワードは条件をつけ2人は会いました。ジェイミーに大人の対応をすることを約束したグレースでしたが、エドワードの顔を見たとたん怒りを抑えることができず避難をぶちまけ話し合いは終了しました。
別れを受け入れることができず数日すごしたグレースは、ある日崖の上に立っていました。
ジェイミーが見つけたときには、ぼうっと遠くを見ていました。今にも身を投げしてしまいそうな弱々しい母を抱き寄せ、ジェイミーは言いました。
病気で痛みに耐えられず苦しみ、逝かせてほしいと言われたら、僕は断る理由が見当たらない。それと同じように、今悲しみに耐えられず苦しみ、逝かせてほしいと言うなら止めないよ。ただ、その前に連絡だけはしてほしい。せめてお別れだけは言わせてほしい。
彼の精一杯の言葉でした。
幸せの答え合わせの結末
ある日、車を走らせたグレースはエドワードが愛した女性アンジェラの家に向かいました。無断で家に入りエドワードの前に立ちはだかると「こんな質素な家がよかったの?それなら言えばよかったのに」と嫌味を言い、口論になります。
そこへ奥の部屋からアンジェラが出てきました。そして彼女は言います。「昔は3人とも不幸だったけれど、今は1人だけ」と。
この言葉は、ナイフのようにグレースの胸に突き刺さりました。
しかし、これをきっかけに、次に進もうとする気持ちも出てきました。
詩集の選定を再開するほど生きる気力が出てきたグレースを見たジェイミーは、詩集をインターネットに公開する提案をしました。
グレースは自殺希望者のホットラインのボランティアを始めました。少しずつ自分の幸せのために命の輝きを取り戻しています。
グレースは電話の向こう側の人に穏やかに言います。
「あそこの崖は岩ばかりで痛そうよ」
以上、映画「幸せの答え合わせ」のあらすじと結末でした。
「幸せの答え合わせ」感想・レビュー
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自己中で、周りの人を傷つけ、嫌わられていることに気が付かない人。自己反省は全くなく、全て人のせい。うちの妻と同じです。グレースみたいに変われると良いけど、もう我慢できないので、別れます。
映画を観て、この妻に同情する気には全くなれませんでした。この妻(母親)に振り回された夫と息子に同情してしまいました。夫を努力しなかったと攻める妻だが、この別れは妻自身がもたらした結果です。夫と新しいパートナーの彼女に穏やかな幸せな生活をと祈ってしまいます。息子も自身の幸せを探してほしい。妻も何とかやっていくんでしょうね。悪いけど、彼女の幸せは願う気にはなれません。