女は二度決断するの紹介:2017年ドイツ映画。ドイツを舞台に、ネオナチの爆弾テロによりトルコ移民の夫と息子を失った女性が復讐のために立ち上がる姿を、昨今の移民問題と絡めて描いた社会派ドラマです。第70回カンヌ国際映画祭では主人公を演じたダイアン・クルーガーが主演女優賞を獲得しています。
監督:ファティ・アキン 出演者:ダイアン・クルーガー(カティヤ)、デニス・モシット(ダニーロ)、ヨハネス・クリシュ(ハバーベック)、サミア・ムリエル・シャンクラン(ビルギット)、ヌーマン・アチャル(ヌーリ)、ウルリッヒ・トゥクール(ユルゲン)、ラファエル・サンタナ(ロッソ)ほか
映画「女は二度決断する」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「女は二度決断する」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
女は二度決断するの予告編 動画
映画「女は二度決断する」解説
この解説記事には映画「女は二度決断する」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
女は二度決断するのネタバレあらすじ:起
ドイツ・ハンブルク。ドイツ人女性のカティヤ(ダイアン・クルーガー)は、トルコ系移民の夫ヌーリ(ヌーマン・アチャル)と6歳になる息子ロッソ(ラファエル・サンタナ)と幸せな家庭を築いていました。ヌーリはかつて麻薬密売に手を染めていた過去がありましたが、今ではすっかり更生し、一家の大黒柱として真面目に働いていました。ある日、カティヤはトルコ人居住区にあるヌーリの事務所にロッソを預けて親友と出かけようとしたところ、真新しい自転車を駐輪して鍵もかけずに立ち去ろうとする若い女性を目撃しました。その数時間後、カティヤが事務所に戻ってみると、そこには沢山のパトカーが駆け付けていました。どうやらヌーリの事務所付近で爆弾が爆発したそうで、多数の死傷者が出たというのです。
女は二度決断するのネタバレあらすじ:承
間もなく、ヌーリとロッソは遺体となって発見されました。状況を受け止められず混乱するカティヤでしたが、犯人を特定するためにも警察の捜査に全面協力を申し出ました。警察は当初、前科のあるヌーリがトルコ人同士の抗争に巻き込まれたのではないかとみて捜査、夫の無実を信じるカティヤは自転車の女の情報を提供し、知り合いの弁護士ダニーロ(デニス・モシット)の協力も得て、犯人は移民排斥を主張するネオナチの仕業ではないかと訴えましたが聞き入れてもらえませんでした。絶望したカティヤは自宅で手首を切って自殺を図ろうとしたところ、留守番電話のメッセージで容疑者が逮捕されたとの警察からの知らせを受け取りました。容疑者はカティヤが睨んだとおりネオナチの夫婦であり、妻こそが自転車の女(実行犯)だったのです。
女は二度決断するのネタバレあらすじ:転
容疑者夫婦の裁判が始まり、原告のカティヤは弁護人を務めるダニーロとともに法廷に挑みますが、容疑者側の弁護士ハバーベック(ヨハネス・クリシュ)や容疑者夫婦が属する極右グループのメンバーらは次々とカティヤの証言を覆すアリバイ工作を繰り広げてきました。容疑者夫の父は自宅ガレージに爆弾の材料と同じものがあったことを証言しましたが、ハバーベックは容疑者以外の何者かがガレージに侵入して工作したと主張、極右メンバーは事件当日に容疑者夫婦がギリシャのホテルに泊まったという宿泊台帳まで用意してきました。ダニーロは彼らが結託してアリバイ工作をしていると主張しましたが、カティヤはたまたま麻薬を所持していたことから証言の信ぴょう性を問われることとなり、結局容疑者夫婦は証拠不十分で無罪となってしまいました。
女は二度決断するの結末
意を決したカティヤは、釈放された容疑者夫婦がSNSにアップした写真の中に極右メンバーを見つけ、夫婦の居場所を突き止めるためにギリシャへ向かいました。問題のホテルを訪ねたカティヤは従業員からメンバーの証言が真っ赤な嘘であったとの裏付けをとり、メンバーを尾行した末に容疑者夫婦が寝泊まりしているキャンピングカーを発見しました。カティヤはホームセンターで材料を購入して爆弾を作り、夫や息子と同じ目に遭わせてやるべく容疑者夫婦の留守を見計らってキャンピングカーに爆弾を仕掛けました。ところが、カティヤは何を思ったかその爆弾を撤収してしまいます。しかし、ダニーロから上告の期限が迫っているとの連絡を受けたカティヤは遂に決心しました。翌日、容疑者夫婦がキャンピングカーに戻ってきたところを見計らったカティヤは、爆弾の入ったリュックサックを背負ってキャンピングカーの中に乗り込みました。次の瞬間、キャンピングカーは大爆破を起こして炎上しました。カティヤは容疑者夫婦を道連れに自爆したのです。
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