ハモンハモンの紹介:1992年スペイン映画。7人の男女の恋愛模様を描く官能ドラマ。女優ペネロペ・クルスのデビュー作である。男性用下着メーカーで働くシルヴィアと会社社長の息子ホセ・ルイスは恋人同士。シルヴィアの妊娠を機に結婚を決意するが、ホセ・ルイスの母コンチータは猛反対する。2人の仲を裂くため逞しい青年ラウルを雇い、シルヴィアを誘惑させることにしたコンチータ。しかし彼女もラウルの若い肉体に溺れてしまう。第49回ベネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞。
監督:ビガス・ルナ 出演者:ペネロペ・クルス(シルヴィア)、アンナ・ガリエナ(カルメン)、ジョルディ・モリャ(ホセ・ルイス)、ステファニア・サンドレッリ(コンチータ)、ハビエル・バルデム(ラウル)、フアン・ディエゴ(マヌエル)ほか
映画「ハモンハモン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ハモンハモン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ハモンハモン」解説
この解説記事には映画「ハモンハモン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ハモンハモンのネタバレあらすじ:シルヴィアの妊娠
舞台はスペインのとある田舎町。男性用下着メーカーの工場で働くシルヴィアは、社長の息子ホセ・ルイスと交際しています。ホセ・ルイスは娼婦として働くシルヴィアの母カルメンとも関係を持っていました。甘やかされて育ったホセ・ルイスですが、シルヴィアが自分の子どもを妊娠したと知り結婚を決意。シルヴィアも喜びますが、カルメンはホセ・ルイスの母コンチータは決して結婚を許さないだろうと断言しました。翌日。会社の退職者パーティーで、ホセ・ルイスはシルヴィアをコンチータに紹介します。しかしコンチータはシルヴィアを無視し、その上カルメンをあばずれだと侮辱しました。激怒したシルヴィアはその場を立ち去ります。コンチータは夫マヌエルがかつてカルメンと関係を持っていたため、未だに根に持っているのです。結婚を諦めないホセ・ルイスに手を焼いたコンチータは、別の手段に出ることにしました。
ハモンハモンのネタバレあらすじ:コンチータの企み
コンチータは下着モデルのオーディションに参加した青年ラウルに目をつけます。ハム会社の配達員である彼は、美男の上に逞しい肉体を持っていました。ラウルがねぐらにしているハム工場を訪ねたコンチータは、シルヴィアを誘惑してホセ・ルイスとの仲を裂いてくれと頼みます。報奨に釣られたラウルは依頼を快諾。早速シルヴィアの家へ向かい、彼女を口説き始めます。しかしシルヴィアには全く相手にされません。その後もしつこく付きまとうラウルにシルヴィアは苛立っていました。ホセ・ルイスとの結婚話が進展しないことも彼女の憂鬱に拍車をかけています。そんなある夜、ラウルは友人と牧場に忍び込み全裸で闘牛の練習を始めました。監視員が現れ2人は全裸のまま逃げ出し、シルヴィアに助けを求めます。呆れ返るシルヴィアでしたが、強引で情熱的なラウルに少しずつ惹かれていきます。
ハモンハモンのネタバレあらすじ:ラウルを巡って
コンチータはモーテルでラウルと落ち合い、現状報告を受けます。ラウルは魅力的なシルヴィアを本気で愛し始めていました。ところがコンチータも若いラウルの肉体に魅了されてしまい、彼と関係を持ってしまいます。すっかり夢中になったコンチータは財力でラウルを誘惑し、もうシルヴィアに会わないでくれと頼みました。承諾したラウルでしたが、その後もシルヴィアのもとへ通い続けます。コンチータから新しいバイクをプレゼントされ、シルヴィアの前で得意げに走り回るラウル。しかしシルヴィアの家の子豚を轢いてしまい、本人もバイクから投げ出されてしまいます。シルヴィアはラウルに駆け寄り、ついに愛を告白するのでした。
ハモンハモンのネタバレあらすじ:暴露
心変わりしたシルヴィアはホセ・ルイスに別れを告げます。彼は「他の男に惚れたな」と詰め寄り、相手の男を殺害すると叫びました。ホセ・ルイスを介してシルヴィアの心変わりを知ったコンチータは、こっそりハム工場に向かいます。そこで愛し合うシルヴィアとラウルの姿を目撃しました。更に尾行してきたホセ・ルイスからシルヴィアの妊娠を知らされます。コンチータはシルヴィアの帰宅を待って彼女の家を訪ね、「息子と結婚して」と頼みました。シルヴィアが拒否したため、自分の企みを暴露します。ラウルは雇われてシルヴィアに近付いただけで、本当に愛されているのは自分なのだと語るコンチータ。シルヴィアは動揺して嘆き悲しみます。翌日、コンチータはハム工場へ行きラウルの裏切りを詰りました。そしてシルヴィアの妊娠を教え、捨てないでくれと縋りつきます。ラウルは拒絶しますが、金の誘惑に負けてあっさりコンチータを受け入れました。
ハモンハモンの結末:泥沼の終劇
シルヴィアはホセ・ルイスの凶行を止めるため、彼の家を訪ねます。話を聞いたマヌエルは突然シルヴィアにキスをしました。「なぜ?」と問うシルヴィアには答えず、マヌエルはキスを繰り返します。一方、ラウルとコンチータはハム工場で性行為に及んでいました。そこへラウルへの憎しみを燃やしたホセ・ルイスが乗り込んで来ます。2人の関係を知ったホセ・ルイスは更に怒り狂い、生ハムの原木を手にラウルに殴りかかりました。応戦したラウルは勢い余ってホセ・ルイスを撲殺してしまいます。そこにシルヴィアとマヌエルがやって来ました。息子の死を知ったマヌエルはコンチータを「この あばずれ女」と罵ります。更にバイクでカルメンが駆けつけ、ホセ・ルイスの遺体を抱きしめました。ラウルはコンチータの膝で泣きじゃくり、シルヴィアがマヌエルに抱きしめられる中、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画ハモンハモンのあらすじと結末でした。
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