西遊記 はじまりのはじまりの紹介:2013年中国映画。玄奘の生業は妖怪ハンターでした。師から授かった彼の降伏は、妖怪の心に平穏を訴えかけるものでしたが、荒ぶる妖怪達には通用せず、常に失敗ばかりでした。そんな時、力で妖怪を捻じ伏せる女ハンター段と出会う。一目ぼれだと言い寄ってくる彼女と反発しながら、二人は最強の妖怪に戦いを挑む。西遊記の前日譚をコミカルに描くアクション映画。
監督:チャウ・シンチー 出演者:玄奘(ウェン・ジャン)、段(スー・チー)、孫吾空(ホアン・ボー)、魚の妖怪(リー・ションチン)、豚の妖怪(チェン・ビンキャン)、天残脚/足じい(チャン・チャオリー)、虎筋蟷螂(シン・ユー)、空虚王子(ショウ・ルオ)
映画「西遊記 はじまりのはじまり」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「西遊記 はじまりのはじまり」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「西遊記 はじまりのはじまり」解説
この解説記事には映画「西遊記 はじまりのはじまり」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
西遊記 はじまりのはじまりのネタバレあらすじ:第1幕
平穏な川の沿いの村で事件が起きます。水妖が現れ村人達を襲い始めました。そこに導師が現れ、如何わしい呪文を唱え、如何わしい爆弾で巨大魚を退治します。しかしそこに、それは妖怪ではと言う男が現れます。男は玄奘と名乗り、水妖はそれではないと指摘すると、導師を初め村人達は玄奘を吊り上げます。ですが彼の言った事は本当で、本物の妖怪に村人達はどんどん喰われて行きます。玄奘は村人達と協力し、水妖を陸に打ち上げます。すると水妖は人の姿になりました。陸に上げられた妖怪に村人達が襲い掛かりますが、玄奘はそれを止めました。そして童歌を用いて、妖怪に幼き頃の良心を思い出させようとします。しかし水妖はそれに逆上して更に暴れます。そこに一人の女が現れ、力尽くで水妖を封印しました。村人達は危機を救ってくれた女性に賞賛を浴びせます。玄奘はそれを他所に、一人寂しく去って行きました。別な町で師と合流した玄奘は、妖怪を退治せずに諭すだけで良いのかと訴えます。師は、先程の水妖が元は人間で、家族を殺された恨みで妖怪なったと話ます。もっと人を救いたかったと嘆く玄奘に師は、もう少し力を付ければ童歌の力も判る筈だと慰めます。寂れた場所に建つ評判の料理店がありました。そこを玄奘は訪ねます。店は繁盛していましたが、玄奘の目はまやかしを破り、そこにいる全ての人間が死人である事を見抜いていました。玄奘は妖怪退治を始めますが、彼の腕力ではまるで効果なく、逆に敵意を煽るだけでした。そこに先日の女が現れます。彼女は金環の呪具を使い、妖怪達を次から次へ退治して行きます。店内の妖怪が全て退治されるとボスが出てきます。ボスは女に攻撃されると、その本性である巨大な豚の姿を現します。手強い妖怪に女は玄奘にも手伝わせますが、結局二人は退治できませんでした。賞金が目当ての女と人助けをしたい玄奘は、お互いの倫理観で衝突します。女は名を段と名乗り、玄奘に助けたお礼にキスをしろと玄奘に迫りますが、彼はその場から逃げ出しました。玄奘は師の下に戻り、豚の妖怪が浮気した妻を殺した男が妖怪化したものだと聞かされます。その上で師は、その妖怪を倒せるのは孫悟空という妖怪だけだと良い、玄奘に仏に封印された孫悟空を探しに行かせます。
西遊記 はじまりのはじまりのネタバレあらすじ:第2幕
森を歩く玄奘は、罠に嵌りました。その罠を仕掛けたのは人間で妖怪ハンターでした。彼等は同業者を葬り、その縄張りを拡大して回っていました。玄奘の他にも段が捕まっていて、彼女は殺されそうになると、玄奘と夫婦だと偽って誤魔化そうします。妖怪ハンター達は、二人に夫婦の証を見せろと囃し立てます。段は拘束を抜け出し、玄奘に近付きます。その時玄奘は、これは芝居だと気付きます。罠に掛けた妖怪ハンターは段の部下達でした。段は玄奘に惚れて一芝居打ったのですが、それがばれると一転、彼を拉致します。段は部下の助けを借り、呪術で色仕掛けをしてまで玄奘に迫りますが、玄奘はなびきません。そんな事をしていると、今度は豚の妖怪が彼等を襲ってきました。段一味は、自分達の馬車をからくりで戦車に変形させて対抗します。妖怪は手強く、段は危険から遠ざける為に玄奘を逃がしますが、その直後、豚の突進で戦車が粉々に砕かれてしまいました。倒れた段に玄奘が駆け寄ります。しかしそれは玄奘の気を惹こうとする彼女の芝居でした。玄奘が身を案じてくれた事が嬉しく、段は大喜びします。そこに、豚がまたも襲い掛かってきます。その時、巨大な虎が現れました。それは、気が一種の変化術のよう見せていた居たもので、その技の持ち主は虎筋蟷螂という格闘家の妖怪ハンターでした。彼が豚を退治しようとするとさらに、足じいと呼ばれる老人天残脚、四人の老婆に御輿を持たせ現れた剣の達人空虚王子が邪魔します。豚を退治した者が最強と呼ばれる為、3人ともその名声目当てで現れたのでした。3人がバラバラに戦おうとするので玄奘は、満月が妖怪に力を与えるので協力して倒さないと駄目だと皆を叱ります。しかし、豚は既に姿を消して居ました。段はそんな彼を賞賛しますが、玄奘は修行の邪魔だと邪険にします。彼は段に童歌集を返せと言うと、彼女はそれをバラバラに破って撒き散らしました。更に彼女は、空虚王子すりより玄奘に嫉妬させようとします。ですが玄奘は、そんな彼女を無視して立ち去っていきました。
西遊記 はじまりのはじまりのネタバレあらすじ:第3幕
苦労して五指山に辿り着いた玄奘は、蓮華の花が咲き誇る場所に封印されている孫悟空を見付けます。洞窟に封印されていた孫悟空はみすぼらしい男の姿になっていました。彼曰く、この洞窟で仏の教えを学んだ結果、邪心が抜けて穏やかになれた言う事でした。そんな孫悟空に玄奘が豚の妖怪退治を相談すると、洞窟に張ってあったった魔封じの札を勧められます。玄奘は、それが孫悟空を封じる札だという事に気付くと、孫悟空は一転高圧的な態度をとり始めます。そして、未だに封印を解かない仏に対して怒りをぶつけます。孫悟空が改心して悟りを開いたといいますが、玄奘は仏はそれを見抜いており、豚を退治を手伝う事で徳を積めと言います。孫悟空は豚を呼び寄せろ、女を使えば簡単だと言います。玄奘は自分が女装すると言いますが、孫悟空はそれでは駄目だと言います。そこに段がやってきました。段は孫悟空を篭絡して豚退治を果たそうとします。そして彼女は、自分が囮になれると知って、満月を背に立ち、玄奘に彼の持つオルゴールで音楽を奏でさせ、歌い、踊り始めます。玄奘はそんな彼女に楽器を落としてしまう程魅入ってしまいます。その時、豚の妖怪が姿を現し襲ってきます。手強い豚の妖怪に孫悟空が呼び掛け、穴に誘い込みます。豚は穴に落ちると小さくなってしまいました。段は弱くなった豚を置物に封印しました。封印が終わると段は玄奘に言い寄り、呪具の金環を指輪にして結婚を迫ります。しかし玄奘は、その指を切り落としても断ろうとします。流石の段もそこまで袖にされてしまえば諦めざる得ませんでした。彼女は張り合わせた本を返しますが玄奘は受け取らず、彼女は去って行きました。玄奘は満月を見て、嬉しそうに帰ってくる段の幻を見ます。満月だと知った孫悟空が、洞窟の中で蓮華が邪魔して月が見えないと嘆きます。玄奘は仏心を出して洞窟の上に生えていた蓮華を折ってしまいます。しかしそれは仏の施した本当の封印で、大妖怪孫悟空は復活してしまいました。
西遊記 はじまりのはじまりの結末
勝ち誇る孫悟空に玄奘は、仏はまだ見ていると忠告します。すると孫悟空は仏を威嚇しました。仏に祈り助けを求める玄奘ですが、孫悟空は祈りの手を解かせようと彼の髪をむしり始めます。そこに、妖怪ハンターの3人が現れ孫悟空に勝負を挑みました。3人は強力な技を持っていましたが、それら全てが孫悟空には通じず返り討ちにあってしまいます。その戦いの最中にも祈りを止めようとしなかった玄奘に業を煮やした孫悟空は、玄奘の命を奪おうとします。その時、戻ってきた段が孫悟空に戦いを挑みます。ですが、段の力と技をもってしても孫悟空には敵いませんでした。倒された所に血相を変えた玄奘が駆け寄ります。息も絶え絶えの段はそんな彼にまた騙されたと冗談めかします。段は玄奘に好きだと言われ、満足したように段は目を閉じました。以前、目を閉じたら口付けするものだと言っていた段の言葉を思い出した玄奘は口付けをし、彼女の金環を手に取ります。孫悟空は、悲しみに浸る玄奘から段の亡骸を奪い、粉々に砕いてしまいました。星屑のように綺麗に散って逝った段、玄奘は悟りを得たかのように座禅を組み、経を唱え始めます。その彼の目の前には段が張り合わせた童歌集がありましたが、それは大日如来の経典でした。祈りの応えた様に巨大な如来が顕現し、孫悟空はそれに挑みます。如来は巨大な掌を宇宙から降ろし始め、大猿へと変化した孫悟空はそれを受け止めます。しかし、如来の強大な力に抗えず、潰されてしまいました。孫悟空は、涅槃のようなに呼ばれ、玄奘は頭の大きさにした段の金環を被せ、孫悟空を赦しました。玄奘は師に愛とは何かを解かれ、三蔵の名乗りを許され、天竺へ経典を取りに行く旅に出ます。その傍らには、沙悟浄と名乗る水妖、猪八戒と名乗る豚の妖怪、そして孫吾空が付き添っていました。
「西遊記 はじまりのはじまり」感想・レビュー
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さいごのさいごで笑っ
三蔵法師の名前をもらって、4人で天竺に向かう時の曲よ!
なぜGメン⁉︎
三蔵法師にアタックしていた女性が綾瀬はるかに見えてしょうがなかった。角度によっては仲間由紀恵。
斬新な解釈でおもしろい。三蔵法師のお経がただの子守歌、沙悟浄が巨大魚、八戒が美形の豚だったり。三蔵にからんでくる女妖怪ハンターが美人でせまってくるのに、ちっとも振り向いてやらない三蔵にやきもきします。ラストに出てくる孫悟空がじいさんで、あの手この手で三蔵をだましてくるのに、鈍感な三蔵が乗ってこないから、イライラを隠せない悟空がほんと哀れに見えて。そして暴れだし手が付けられないほど凶暴になった孫悟空は・・・
結局どんなに強くても偉くなっても上には上がいるってことですよね。
ラストはちょっぴり悲しい痛快時代劇でした。