去り行く男の紹介:1955年アメリカ映画。ポール・I・ウェルマンの1939年発表の小説『Jubal Troop』を原作に製作された西部劇です。行き倒れているところを牧場主に救われ、その牧場で働くことになった流れ者と、牧場主の奔放な妻など様々な人々が嫉妬と憎しみの末に争いに巻き込まれていく姿を描きます。
監督:デルマー・デイヴィス 出演者:グレン・フォード(ジューバル・トループ)、アーネスト・ボーグナイン(シェップ・ホーガン)、ロッド・スタイガー(ピンカム”ピンキー”)、ヴァレリー・フレンチ(メイ・ホーガン)、フェリシア・ファー(ナオミ・ホクター)、チャールズ・ブロンソン(レブ・ハイスリップ)、ジャック・イーラム(マッコイ)ほか
映画「去り行く男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「去り行く男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「去り行く男」解説
この解説記事には映画「去り行く男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
去り行く男のネタバレあらすじ:起
アメリカ・ワイオミング準州。西部を往く流れ者のジューバル・トループ(グレン・フォード)はロッキー山脈の山中で誤って崖から転げ落ち、意識を失いました。たまたま通りががった牧場主のシェップ・ホーガン(アーネスト・ボーグナイン)に助けられ、牧場に連れてこられたジューバルは、意識が戻ると再び旅に出ようとしますが、ジューバルが馬を乗りこなせることを知ったシェップの勧めでこの牧場で働くことになりました。
シェップには結婚して1年の妻メイ(ヴァレリー・フレンチ)がいますが、元々奔放な彼女は牧童のピンカム”ピンキー”(ロッド・スタイガー)と不倫関係にあり、いつか二人でこの牧場を乗っ取ろうと目論んでいましたが、メイはジューバルに目移りしてしまい、ピンキーは嫉妬心からメイに対してシェップに自分たちの関係をバラすと脅しました。一方のジュルも牧童のサム(ノア・ビアリー・Jr.)からメイには関わるなと忠告されました。
去り行く男のネタバレあらすじ:承
ジューバルカウボーイとしての素質を認められ、新入りながらシェップによって牧童頭に指名されました。ジューバルはピンキーのことが気になるも引き受けましたが、ピンキーはますますジューバルへの敵対心を募らせていきました。
そんなある日、西へと旅を続ける宗教団体の幌馬車隊がこの牧場に野営を張りました。ピンキーは発砲して団体の人々を脅し、追い払おうとしましたが、責任者のシェム・ホクター(ベイジル・ルイスデール)や一緒に旅をしていたレブ・ハイスリップ(チャールズ・ブロンソン)から一行に病人がいることを聞いたジューバルは快く滞在を許可、レブもジューバルの仲立ちでシェップの牧場に牧童として雇われることになりました。ジューバルはシェムの娘ナオミ(フェリシア・ファー)の美しさに心を惹かれていきましたが、ナオミには親が勝手に決めた婚約者のジェイク・サリヴァン(ロバート・ナップ)がいました。一方、ジューバルがナオミになびいたことを知ったメイは心中穏やかではありませんでした。
去り行く男のネタバレあらすじ:転
ジューバルとナオミは互いの生い立ちや境遇を話し合い、その距離は次第に縮まっていきました。ナオミはジェイクのことが好きではなかったのです。やがて病人の体調が回復したことから、団体は翌日に旅に出ることになり、シェップも交えて最後の夜を過ごそうとしました。そこにメイが手紙が届いたという口実で団体のもとを訪ねてきました。シェップはジューバルにメイを牧場まで送ってほしいと頼み、メイはここぞとばかりにジューバルを口説こうとしましたが全く相手にされませんでした。ピンキーはシェップにメイとジューバルが怪しい関係に陥っているとたき付け、元々ピンキーのことを信用していないシェップも一度牧場へ戻って真実を確かめようと考えました。メイはジューバルにフラれた腹いせから、戻って来たシェップにジュバールと関係を持ったと嘘をつきました。真に受けて激怒したシェップは銃を持ってジューバルのいる酒場に殴り込んで発砲、ジューバルはやむを得ずシェップを射殺してしまいました。怪我を負ったジューバルはレブと共に団体に匿われ、メイにシェップの死を伝えに来たピンキーは彼女と口論となり、殴りかかって痛めつけてしまいました。
去り行く男の結末
シェムは正当防衛だったというレブの主張を受け入れ、自分たちを牧場に滞在させてくれた恩を返す時だとしてジューバルを助けることにしました。ナオミはシェップを殺してしまったことで苦しむジューバルを励まし、手厚い看護を施しました。しかし、ジューバルに嫉妬心を抱くジェイクはシェムたちを裏切り、ピンキーにジューバルの居場所を伝えてしまいます。
ピンキーが50人のも手勢を引き連れて向かうなか、ナオミたちを騒乱に巻き込みたくないジューバルはレブとともに真実を明らかにするために牧場へと向かいました。レブにその目で真実を確かめろと言われたピンキーも牧場へ向かい、ジューバルを心配するナオミもピンキーの後を追いました。
ジューバルが牧場に着くと、そこには瀕死のメイの姿がありました。メイはピンキーから暴行を受けたこと、そして自分がシェップを殺したも同然だと証言しました。やがてメイは亡くなり、看取った医師はピンキーがメイを殺したと証言したことからピンキーは捕えられました。裏切ったジェイクはシェムに見捨てられ、ジューバルはナオミやレブと共に新しい土地を求めて旅立っていきました。
この映画の感想を投稿する