ナチス・バスターズの紹介:2020年ロシア映画。奴ら(ナチ)をまとめて、地獄に送れ―――。第二次世界大戦中、ナチスドイツの侵攻を受ける旧ソ連を舞台に、次々とドイツ兵を血祭りにあげていく謎の狙撃兵“赤い亡霊”と部隊からはぐれたソ連兵たちの戦いを描きます。
監督:アンドレイ・ボガティレフ 出演者:アレクセイ・シェフチェンコフ(赤い亡霊)、ユーリー・ボリソフ(プロスタチョク)、ポリーナ・チェルニショヴァ(ヴェラ)、ミハイル・グレヴォイ(レーニャ)、ヴャチェスラフ・シカリーフ(ポリトリク)、ウォリフガング・キャニー(ブラウン大尉)、ミハイル・メリン(グンター)、ポール・オルリアンスキー(クレイン)、コンスタンチン・シーモノフ(コスーチャ)、オレグ・ヴァシリコフ(兵士)ほか
映画「ナチス・バスターズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ナチス・バスターズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ナチス・バスターズの予告編 動画
映画「ナチス・バスターズ」解説
この解説記事には映画「ナチス・バスターズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ナチス・バスターズのネタバレあらすじ:起
第二次世界大戦下の1941年12月、ナチスドイツ軍の侵攻にさらされたソ連。ドイツ軍はヒトラーそっくりの恰好をしたロシア人喜劇役者レーニャ(ミハイル・グレヴォイ)とその妻を捕らえ、トラックに乗せて移動していました。
トラックを止めたドイツ兵はレーニャ夫妻に何か芝居をしてみせろと要求、レーニャは必死の演技を見せましたが、ドイツ兵はレーニャ夫妻を処刑しようとしました。
その時、どこからともなく銃声が聞こえ、気が付くとその場のドイツ兵は全員射殺されていました。ドイツ兵を倒した謎の狙撃兵はドイツ兵の肩章をむしり取り、ドイツ兵の食糧を奪ってレーニャにも分け与えると、自らの名を語ることなくその場を後にしていきました―――。
―――ドイツ軍はソ連の首都モスクワ直前まで迫り、兵力でドイツ軍に劣るソ連軍は劣勢に立たされていました。そんな時、ドイツ兵の間では正体不明のソ連の狙撃兵が次々とドイツ兵を射殺、肩章を剥いで去っているという噂が流れていました。ドイツ兵はその狙撃兵を“赤い亡霊”と呼んで恐れていました。
同じ頃、メドゥイニ近郊ではソ連軍部隊とはぐれた6名のソ連兵が部隊に戻ろうと移動していました。6名の内訳は隊長、饒舌な中尉、右目に傷があるコンスタンチン、女性看護師のヴェラ(ポリーナ・チェルニショヴァ)、この中で最年少のプロスタチョク(ユーリー・ボリソフ)、そして負傷兵のコーリャです。
プロスタチョクは隊からドイツのスパイの疑いをかけられていましたが、隊長はあえてプロスタチョクを信用していました。
ナチス・バスターズのネタバレあらすじ:承
6名のソ連兵は凍死した兵士の屍の横を通り過ぎ、廃墟で一夜を明かすことにしました。一行はこれから隊長の友人の農場へ向かうことにしましたが、その矢先にコーリャが絶命してしまいました。
その頃、ソ連兵たちの近くにドイツ軍の一団が迫ろうとしていました。ドイツ兵たちは“赤い亡霊”の噂で持ち切りでしたが、一団を率いるブラウン大尉(ウォリフガング・キャニー)は“赤い亡霊”など意にも介さぬ態度を取り、予定通りの進軍を決意していました。
翌朝。ひとり先に目を覚ましたプロスタチョクはまだ寝ている中尉から銃を銃を取り上げ、起きた中尉に銃と引き換えに煙草を要求しました。このやりとりで、一行はようやくプロスタチョクをソ連兵と認めてくれました。
ソ連兵一行は目的地の農場へと到着しましたが、既に住人はドイツ兵によって殺害されていました。中尉は家の中に調理された料理があることに気付き、食べようとしましたが、これはドイツ兵の常套手段の罠で料理には毒が仕込まれていることに気付いたコンスタンチンが中尉を止めました。
その後、部屋に入ったヴェラは着替えをしようとコートを脱ぎ、プロスタチョクはその際にヴェラが妊婦であることに気付きました。
その時、ブラウン大尉率いるドイツ軍の一団は奇遇にもソ連兵一行が滞在している農場に近づいていました。ブラウン大尉はロシアの極寒で冷え切った体を温めようとバーニャ(ロシアの伝統的な蒸し風呂)に入ろうと思いつき、農場の中へと入っていきました。
ナチス・バスターズのネタバレあらすじ:転
ドイツ軍のまさかの到来に気付いたソ連兵一行は急いで家の外から出て隠れましたが、まだ着替えていたヴェラは外に出ることができず、やむなく部屋のベッド下にあった衣装箱に隠れました。ドイツ兵らは農場にいた子豚を弄び始めましたが、ブラウン大尉は子豚を撃ち殺し、近頃の若い兵士の規律の乱れを指摘しました。
やがてブラウン大尉は部下にバーニャの支度をさせましたが、物音に気付いたドイツ兵のひとりグンター(ミハイル・メリン)が衣装箱に隠れていたヴェラを発見してしまいました。ヴェラは必死に農場主の親戚だと嘘をつきましたが、部屋にヴェラの身分証明書があったため彼女がソ連兵であることがバレてしまいました。
ブラウン大尉はヴェラを殴り、腹心のクレイン(ポール・オルリアンスキー)にヴェラを処刑するよう命じてバーニャに入りに行きました。一方、隊長やプロスタチョクたちは何とかヴェラを救い出す機会をうかがっていましたが、ドイツ兵の方が数が多いためどうすることもできませんでした。
その時、どこからともなく銃声が鳴り響き、ドイツ兵が次々と倒れていきました。あの“赤い亡霊”(アレクセイ・シェフチェンコフ)が現れたのです。
ナチス・バスターズの結末
隊長らソ連兵たちはこれを好機と見、“赤い亡霊”と共闘してドイツ兵たちと銃撃戦を始めました。たまたまバーニャに入っていたブラウン大尉は異変に気付き、やむなく裸のままで戦おうとしましたが武器がなく困り果てました。そこでブラウン大尉はたまたま納屋にあったワンピースを着、援軍を呼びに行きました。
銃撃戦でドイツ兵は次々と倒れて行き、クレインも倒れました。軽傷だったクレインはとりあえず死んだフリをしてやり過ごすことにしました。
戦いが一段落し、ソ連兵たちは“赤い亡霊”とともにひと時の休憩を取ることにしました。そしてヴェラは産気づき、無事に赤ん坊を出産しました。その直後、仮眠をとっていた“赤い亡霊”が起き出し、ソ連兵はドイツ軍の援軍が来ることを察しました。
程なくしてドイツ軍の援軍が農場を襲撃してきました。圧倒的な数のドイツ軍に対して“赤い亡霊”やソ連兵は必死で戦いましたが、戦いの最中で隊長や中尉も命を落としていきました。ブラウン大尉も戦死し、“赤い亡霊”はクレインによって倒されましたが、勝ち誇るクレインもコンスタンチンによって殺されました。
それからしばらくして、かつて“赤い亡霊”に命を助けられたレーニャ夫妻は各地の病院を慰問して回っていました。ところが、レーニャ夫妻はまたしてもドイツ兵に捕らえられ、仕方なく“赤い亡霊”の話を始めました。
その時、あの時と同じようにドイツ兵が何者かによって倒されました。レーニャ夫妻も奮起して立ち向かい、ドイツ兵はたちまちのうちに全滅しました。レーニャ夫妻の前に現れたのはあの“赤い亡霊”ではなくコンスタンチンでした。
コンスタンチンは“赤い亡霊”の意思を引き継いでおり、ドイツ兵の肩章を剥ぐとその場を立ち去っていきました。
以上、映画「ナチス・バスターズ」のあらすじと結末でした。
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