灯台守の恋の紹介:2004年フランス映画。カミーユの亡き母の宛に届いた一冊の本。何気なく読み始めたそれは自分の出生にもまつわる灯台守達の恋物語が記されていた。
監督:フィリップ・リオレ 出演:サンドリーヌ・ボネール(マベ)、フィリップ・トレトン(イヴォン)、グレゴリ・デランジェール(アントワーヌ)、エミリー・ドゥケンヌ(ブリジット)、マルティーヌ・サルセイ、ティエリー・ラヴァ、ほか
映画「灯台守の恋」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「灯台守の恋」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「灯台守の恋」解説
この解説記事には映画「灯台守の恋」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
灯台守の恋のネタバレあらすじ:起・亡き母に届いた本
故郷の家を売るために戻って来たカミーユは、亡き母宛に一冊の本が届いているのを見つけた。それは父が灯台守をしていた灯台が舞台の物語だった。 マベの父親の葬式に皆が集まっていると、後任の灯台守、アントワーヌがやって来た。彼は政府が兵役の負傷者に与える仕事の一環として派遣した人物で、片手が不自由だった。この島では代々灯台守を継いでいて、ブルターニュ出身でない彼は冷遇された、部屋を借りようとすると、灯台守は灯台守の家に住めとマベとイヴォンの家に間借りを始めることになった。カミーユが本を音読すると、叔母はもう寝ると言いカミーユは熱心に本を読み始めた。 灯台守は、陸から離れた孤島の灯台に二週間、陸に一週間という交代制。アントワーヌもシフトに組み込まれ、研修を始めた。しかし、ここの土地の者にやらせたい他の灯台守が追い出そうと嘆願書を出すと言い出した。アントワーヌはマベの夫のイヴォンとシフトに入った、はじめはしくじりつつも仕事を覚え、灯台にいる猫にも慣れた。
灯台守の恋のネタバレあらすじ:承・灯台守の妻と
陸にいる間も仕事がしたいアントワーヌが漁師をやりたいと言うと、両手が使えない事を理由に却下され、女の仕事とからかわれながらも空きができたので缶詰工場で働き始めた。そこはマベと同じ職場で、彼は帰りに彼女と話をするようになった。ある日すれ違った神父は、ここでは釣りと土地の言葉を覚えなければいけないとぼやいた。同じくよそから来たアントワーヌが同意すると、閉鎖的か否かマベは怒った。ある晩、手先の器用なアントワーヌはイヴォンの腕時計を直していた。片手が使えない彼は、時計を押さえてもらっていたが途中でマベと交替した。アントワーヌが辛すぎるとぼやくとマベも私もと言った。 アントワーヌは、世話になりすぎると理由を付けて村のカフェの上の部屋を借りた。一方灯台守の同僚はイヴォンが嘆願書を出していない事を怒った。その頃にはイヴォンとアントワーヌは雑談を交わすようになっていて。イヴォンはアントワーヌがカフェの娘のブリジットが好きなのだと勘違いしたまま。自分とマベの間に子供ができないと言う悩みを話した。革命記念日にイヴォンは自分が灯台に残る事にし、アントワーヌが陸へ帰った。彼の部屋には、マベの父親が作ったアコーディオンが小包で置かれていた。
灯台守の恋のネタバレあらすじ:転・革命記念日の夜に
7月14日、村では祭りが開かれ、アントワーヌはブリジットと踊り、マベはそれを見ていた。そんな中、村の男の一人がアルジェリアとの戦争は、お前のようなフヌケのせいで負けたと彼を殴った。 花火が始まると、マベはアントワーヌに悔しくないのかと問いただしながらも二人は広場の人目につかない所で抱き合った。途中で花火が終わってしまい、みながざわついていると、灯台から花火が上がった。 翌日、工場でもともと調子の悪かった缶詰の機械が作業中に壊れてしまう。部品交換をと言うマベの言葉は聞き入れられず、機械を直せない事で役立たずと言われたアントワーヌはそのまま工場を辞めた。 花火で怪我をしたイヴォンは、同僚が手の悪い奴はクビと嘆願書を送ったので、一緒にクビだと言いにやって来て、自分の誕生日の祝いにアントワーヌを呼んだ。しかしそこで、アアントワーヌの不自由な手の話になった。彼は手が圧搾機で潰されたもの、自分がそれでアラブ人を拷問する係で、それを辞めたら上官に圧搾機に入れられたと話した。 アントワーヌはは台所に行くと、マベにアコーディオンを返し、次のシフトで去る事、次の行き先はわからないと話した。 その頃、イヴォンは同僚にアントワーヌとマベの関係をほのめかされていた。
灯台守の恋の結末:マベを巡る灯台守たちの答え
最後のシフトに入る日は嵐が来ていた。岸壁の上からマベは彼らを見送った。嵐の中アントワーヌは灯台にぶつかった鳥を海に放した。それを見ていたイヴォンは内側からしか開けられない扉を閉め、アントワーヌを嵐の中に締め出してしまった。マベから無線が入る者の彼は答えない。そのうち燃料切れで灯が消えている、何かあったのかと、無線で問われる。上へ行くとアントワーヌが灯台から落ちそうになっていた。イヴォンは助け上げ、二人で灯台に明かりをつけ直した。アントワーヌは、灯台から戻らず次の町コンケへ行き、誰もが忘れた。イヴォンは生まれた娘カミーユを溺愛していた。カミーユは弟が欲しいと願ったがそれは叶わなかった。 カミーユは家を売るのをやめ、灯台の博物館でアントワーヌと父の写真を見つけた。
以上、映画のあらすじと結末でした。
灯台守の恋のレビュー・考察:娘へ注がれた愛
作中明示されないまでも、イヴォンが妻マベの一夜の不貞に気づいていていたことまで、察しが付くようにうまく誘導される。叔母のイヴォンが溺愛していたと言う所で、カミーユの不安は一気に取り去らわれ、最後の父とアントワーヌの写真のシーンへ繋がる。
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