大いなる幻影の紹介:1937年フランス映画。「ゲームの規則」と並ぶルノワール監督の代表作。公開当時、フランス映画として初めてアカデミー賞の作品賞にノミネートされた。監督として著名なエリッヒ・フォン・シュトロハイムの、俳優としての代表作ともなっている。
監督:ジャン・ルノワール 出演:ジャン・ギャバン(マレシャル中尉)、エリッヒ・フォン・シュトロハイム(ラウフェンシュタイン大尉)、ピエール・フレネー、ディタ・パルロ、ジュリアン・カレット、ほか
映画「大いなる幻影」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大いなる幻影」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「大いなる幻影」解説
この解説記事には映画「大いなる幻影」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大いなる幻影のネタバレあらすじ:1
レコードに聞き入るマレシャル中尉。そこはフランス軍基地の中にある酒場です。参謀本部から自分が撮った空中写真に不審物が映っていると聞き、中尉は再び飛行機で撮影に出ることになります。そしてその飛行機はドイツのラウフェンシュタイン大尉によって撃墜。礼儀を重んじる大尉は、もし飛行機に乗っていたのが将校なら、昼食に招待するつもりでした。幸いひどい怪我もなく、大尉の前に姿を見せるフランス軍乗組員。マレシャル中尉、ド・ボアルデュー大尉の2人です。昼食に臨んだラウフェンシュタインとド・ボアルデューはお互いが上流階級出身で共通の知り合いが多いことを知り、親しみを持ちます。
大いなる幻影のネタバレあらすじ:2
マレシャルとド・ボアルデューはそれから捕虜収容所へ。大勢のフランス人捕虜がいて、脱出の機会を狙っています。マレシャルは割り当てられた部屋の仲間がもうすでに脱出用の穴を掘り進んでいることを知らされ、さっそく自分もその作業に協力。穴掘り中に酸欠で倒れたり、単独で逃げようとして撃たれて死ぬ捕虜がいて、脱走は容易ではありません。男だけでボードビルのショーをやって楽しんだりしますが、その間も脱走のことは全員の頭を去りませんでした。しかし、折角掘り進んだ穴は結局無駄になります。捕虜たちは違う収容所へ移転させられることになったからです。後からこの部屋に収容されるのはイギリス人捕虜ですが、彼らに穴のことを伝えようとしても英語が不得意なフランス人捕虜たちには無理でした。以後、マレシャルとド・ボアルデューは様々な収容所をたらい回しされます。
大いなる幻影の結末
そしてやっと落ち着いたのがヴィンタースボルンの収容所で、そこはあのラウフェンシュタインが所長を任されていました。2人は最初の収容所で知り合いとなったローゼンタール中尉と再会。彼と一緒にマレシャルとド・ボアルデューは脱走を企てますが、ド・ボアルデューだけがラウフェンシュタインに撃たれてしまいます。目の前で息を引き取る大尉に対し、悲しみの表情を見せるラウフェンシュタイン。マレシャルとローゼンタールは喧嘩をしながらも一緒に逃げ続け、やがてドイツ人女性の家に匿われます。マレシャルは彼女と相思相愛の仲になりますが、結局はローゼンタールと逃亡を再開。最後の最後にドイツ兵が彼らを見つけ、撃とうとしますが、将校が彼を止めます。もう2人がスイス領に入っていたからです。脱走は成功したのでした。
こんな戦争映画があったことに驚いた。戦闘シーンはなく、捕虜としての生活も楽しそうに描かれていて戦争の愚かさをしみじみ感じた。
どこの国の軍隊かの説明がなく、服装で判断できずわかりにくかったのと、そもそも第一次大戦はどこの国が戦ってたのかわからなかったので理解するのに時間がかかった。(仏、英、露など対ドイツなど)
友情や愛情に国境はない、ということがテーマかなと受け取った。きっと見るたびにいろいろな事に気づくと思うので、数年経ったらまた見たい映画。