シャロン砦の紹介:1955年アメリカ映画。別題:シャロンの屠殺者 / シャロン砦・インディアン大襲撃。軍に雇われた猟師が兵士に成長していく姿を描いた西部劇。先住民に荷物を奪われたジェドは、弁償を求めて軍のシャロン砦を訪れた。しかし砦の指揮官リオーダン大尉から偵察係として雇われることになる。ジェドは美しい人妻コリーナと恋に落ちるが、彼女の夫マーストン大佐は先住民討伐のため無謀な戦いに出ようとしていた。
監督:アンソニー・マン 出演者:ヴィクター・マチュア(ジェド・クーパー)、ロバート・プレストン(フランク・マーストン大佐)、アン・バンクロフト(コリーナ・マーストン)、ガイ・マディソン(グレン・リオーダン大尉)、ジェームズ・ホイットモア(ガス)ほか
映画「シャロン砦」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シャロン砦」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「シャロン砦」解説
この解説記事には映画「シャロン砦」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シャロン砦のネタバレあらすじ:砦の出会い
舞台は1860年代のアメリカ西部。猟師のジェド・クーパーとガス、マンゴの3人組は、先住民のリーダーであるレッド・クラウドに荷物を奪われてしまいました。先住民は、白人が彼らの土地に勝手に軍の砦を築いたことに腹を立て、排除しようとしているのです。憤るジェドは、元凶である軍に荷物を弁償させようと言い出しました。訪れたシャロン砦で、指揮官グレン・リオーダン大尉と対面したジェド達。リオーダン大尉から偵察係としてスカウトされ、3人はそのまま雇われることになりました。軍服は許されませんでしたが、リオーダン大尉から兵士の素養が備わったなら入隊させてやると約束されます。その夜、ジェドは宿舎で美しい女性を見つけました。彼女は軍のフランク・マーストン大佐の妻コリーナ。大佐が現在メドフォード砦にいると知ったジェドは、コリーナはすぐ未亡人になるだろうと告げます。メドフォード砦は、レッド・クラウドの裏庭と言われるほど危険な場所にありました。動じないコリーナはジェドを拒絶し、ジェドも気分を害して部屋を出て行きます。
シャロン砦のネタバレあらすじ:無謀な作戦
翌日。ジェドはリオーダン大尉を信頼し、大尉もジェドを友人として扱うようになっていました。リオーダン大尉からガスとマンゴがメドフォード砦へ偵察に行ったと聞かされ、ジェドは急いで後を追います。メドフォード砦は先住民の攻撃を受け焼け落ちていました。森に身を潜める兵士達。ガスとマンゴも一緒です。ジェドは初めて会うマーストン大佐から、メドフォード砦を奪還するための援軍を連れて来いと命令されました。しかし援軍があっても勝てないことは明らかだったので、ジェドはまずシャロン砦へ行くべきだと主張します。マーストン大佐はあくまで砦の奪還にこだわりましたが、先住民の襲撃もありシャロン砦へ向かいます。砦に到着したマーストン大佐は、すぐに攻撃に出て先住民を全滅させるつもりでした。リオーダン大尉達はそんなことをしても自滅するだけだと反対しますが、大佐は取り合いません。食い下がるリオーダン大尉は指揮官の任を解かれてしまいました。新しく兵士の指揮を任されたマーストン大佐の腹心デッカー軍曹は、命令通り兵士に厳しい訓練を課し戦いに備えます。
シャロン砦のネタバレあらすじ:コリーナの愛と悲しみ
偵察に向かったジェドは、レッド・クラウドがアシニボイン族と同盟を組んだことを知ります。報告を受けたマーストン大佐は攻撃に出ると兵士達に告げますが、彼の過去を知る軍医のクラーク大尉は憤慨しました。かつて、マーストン大佐は率いていた1500人の兵士を無謀な作戦で失ったことがありました。その戦いの名にちなんで「シャイローの屠殺者」とまで言われています。しかしマーストン大佐は無謀だったとは思っておらず、大胆な攻撃が必要という持論を信じていました。話を聞いていたコリーナは項垂れて部屋に戻ろうとしますが、待ち伏せていたジェドに腕を掴まれ、強引にキスをされてしまいます。彼女を自分の部屋に連れて行ったジェドは、マーストン大佐の作戦では全滅すると告げた上で「俺の女にしたい」と告白。はじめは拒絶したコリーナですが、自分を守ろうとしてくれる彼の愛を受け入れます。
シャロン砦のネタバレあらすじ:失望
マーストン大佐は数人の兵士とジェドを連れ水の補給に出ました。そして帰り際ジェドに敵陣まで案内しろと言います。敵の数を確認したマーストン大佐はジェドの制止も聞かず歩き出し、クマ用の落とし穴に落ちてしまいました。自力で這い上がることは出来ません。そこでジェドは、引き上げる代わりに先住民討伐を諦めるよう要求しました。大佐が拒否したため、彼を置き去りにして1人シャロン砦へ戻ったジェド。大佐について聞かれ、「消えました」とだけ答えます。これでリオーダン大尉やコリーナを守れると考えたジェドでしたが、彼らは非難の目を向けてきました。ジェドは憤り、結局マーストン大佐を救出して砦に帰還します。翌日、マーストン大佐はジェドを排除するようデッカー軍曹をけしかけました。デッカー軍曹はジェドを殺害しようとしますがもみ合いになり、屋根から落ちて死亡します。マーストン大佐はジェドを罰するようリオーダン大尉を促しました。ジェドはリオーダン大尉からも裏切られたと感じ、軍に失望して砦を出て行きます。
シャロン砦の結末:兵士として
ついにマーストン大佐は兵士を連れ出撃しました。リオーダン大尉と数人の兵士が砦を守るため残ります。マーストン大佐はガスを偵察に出しますが、既に先住民に待ち伏せされていました。そこへマンゴから銃を託されたジェドが駆けつけ、ガスを狙う先住民を撃ったことで戦闘が始まります。戦いの混乱でガスは死亡し、軍は劣勢を強いられました。ジェドは深く悲しみながらも指示を出し、「砦に戻る!」と叫びます。先住民に追われながら、兵を率いてシャロン砦に引き返すジェド。リオーダン大尉やコリーナもそれを援護します。軍が砦に戻ったことで、先住民も撤退していきました。マーストン大佐は戦死し、やがてシャロン砦に冬が訪れます。兵士が集合した場で、リオーダン大尉は嬉しそうに「号令を 軍曹」と言いました。彼の前には軍服に身を包んだジェドが立っています。ジェドの「解散!」の号令と共に歓声が起こり、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画シャロン砦のあらすじと結末でした。
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