リトル・ヴォイスの紹介:1998年アメリカ映画。1992年にロンドンで上演されたミュージカルを映画化した作品。孤独な引きこもりの少女が自らの殻を破り、自立していくまでの過程を感動的に描いたヒューマンドラマです。
監督:マーク・ハーマン 出演:ジェーン・ホロックス(LV(ローラ))、ユアン・マクレガー(ビル)、ブレンダ・ブレッシン(マリー・ホフ)、マイケル・ケイン(レイ・セイ)、ジム・ブロードベント(ミスター・ブー)、ほか
映画「リトル・ヴォイス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リトル・ヴォイス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
リトルヴォイスの予告編 動画
映画「リトル・ヴォイス」解説
この解説記事には映画「リトル・ヴォイス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リトルヴォイスのネタバレあらすじ:起
引きこもりの少女ローラの唯一の楽しみは、亡き父親が残した沢山のレコードを聴くことです。飲んだくれで男好きの母親マリーは内向的な娘をLV(リトル・ヴォイス)と呼び、馬鹿にしています。ある日LVは仕事で家に電話を取り付けに来た青年ビルと出会います。心優しきビルはLVの様子が気になりますが、彼女は部屋に閉じこもり会話をすることはできません。LVは繰り返しレコードを聞くことで、ジュディ・ガーランドやマリリン・モンローなどの歌手の歌声を真似て歌う技術を身につけていました。孤独なLVは大好きな音楽の世界の中にいるときだけは、辛い現実を忘れられることができるのでした。母親が不在の間に電話が鳴り、LVが電話に出れずに困っていると、説明書を届けに来たビルが通りかかります。ビルはLVを責めたてる母から彼女を守ってくれるのでした。
リトルヴォイスのネタバレあらすじ:承
マリーがある日家に連れてきたのは、音楽プロモーターのレイという男でした。母親とレイがリビングで抱き合っていると、階上のLVの部屋から美しい歌声が聴こえています。LVの美声と溢れる才能に瞬く間に魅了されたレイは、彼女をスターにして一儲けしようと考えるのでした。一方ビルはLVのことを気に掛け、時々家の外から彼女の様子を見守るようになります。ビルは自分が飼っている伝書鳩のことをLVに話し、彼女もビルの話に興味を持って聞き入るのでした。マリーは娘のLVばかりがレイの関心を引くため面白くありません。しかしなんとかLVを舞台に立たせたいレイはマリーを甘い言葉で言いくるめ、LVを町のとあるショーに連れて行きます。無理やりステージに立たされたLVでしたが、歌の途中で逃げ出してしまい、ステージは失敗に終わります。レイはLVを気持ちよく歌わせる環境作りが大切だと考えはじめます。そしてステージに立てば亡き父親もきっと喜ぶはずだと言葉巧みにLVを誘導します。こうして一度だけという約束でLVはショーに出演することになりました。
リトルヴォイスのネタバレあらすじ:転
LVへ最高のステージを用意するため、レイと母は資金繰りに奔走します。そしていよいよLVがショーに出演する日がやってきました。LVが華やかな衣装を身にまとってステージに立つと、客席で優しく見守る父親の姿が見えるのでした。往年の歌手達の魂が乗り移ったかのように、LVは堂々と往年の名曲を歌い出して観客を圧倒していきます。彼女の力強い歌声が舞台を席巻し、その評判は瞬く間に広がっていきます。見事に歌を歌い切ったLVでしたが、虚無感に襲われてしまいます。ステージの終了後気絶してしまったLVは、再び引きこもり何も喋らなくなってしまうのでした。マリーはLVをなんとかベッドから起き上がらせようとしますが、LVは頑として動きません。その上レイにも邪魔者扱いされてしまったマリーは、泣きながら家を飛び出していくのでした。
リトルヴォイスの結末
レイとLVが口論になり、レイが階段から転げ落ちたはずみに火災が発生してしまいます。家が炎に包まれていく中、部屋の中で怯えていたLVはビルによって助け出されます。そしてビルはLVを大切に思っていることを告白するのでした。LVが家に戻ると、大切にしてきたレコードは皆粉々に割れています。火事を起こしたことを責めるマリーに対し、LVは父親をないがしろにして話を聞こうともしなかったと母親を叱責するのでした。朝になり、鳩の世話をしているビルの元へLVがやってきます。LVは苦悩から解き放たれたように、鳩を大空へと羽ばたかせるのでした。
おとなしくて、普段のしゃべり声はとても小さい女の子が、歌いだすと変貌するのにドキドキしました。当時は自分もとてもおとなしくて人としゃべるのが苦手だったので、自分と重ねて自分もいつか殻を破りたい・・・と共感しながら観た覚えがあります。LVの迫力ある歌のシーンも必見、必聴です。