フラワーズの紹介:2014年スペイン映画。アナの元に匿名で送られてくる花束。同僚の死をきっかけに、その妻ローデス、母テス、アナとの関係が花によって築かれ、ローデスの心のしこりも解けていく。
監督:ジョン・ガラーニョ(スペイン語版)ホセ・マリア・ゴエナガ(バスク語版) 出演者:ジョセアン・ベンゴエチェア、ナゴレ・アランブル、イジアル・イトゥーニョ、イジアル・アイップル、エゴイッツ・ラサ、アン・ガバライン、ジョックス・べラサテギ、ほか
映画「フラワーズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フラワーズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
フラワーズの予告編 動画
映画「フラワーズ」解説
この解説記事には映画「フラワーズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フラワーズのネタバレあらすじ:起・送り主不明の花束
早期の更年期障害に悩むアナの元に、ある日、送り主のわからない花束が届けられた。夫と共に不思議に思うも、花は定期的に送られて来た。花屋に尋ねても送り主は分からない。
そんな花束を家に飾る事に夫が苛立ち、二人の仲は一時険悪になったものの、アナが勤め先の工事現場の事務所に花束を持って行く事で難は逃れた。しかし、その現場で結婚の約束の際に夫から贈られた首飾りを失くしてしまい、同僚と探す事になった。
フラワーズのネタバレあらすじ:承・ベニャの死
料金所で働くローデスは、夫のベニャを交通事故で亡くしてしまう。生前献体登録をしていた夫の遺体は医学部へ持っていかれるため、遺体は4年から5年返って来ないと言う。遺体の無いまま葬儀を行い、育てていた花を捨て、彼女は家を出た。
高所作業をしてたベニャが亡くなった事は現場の事務所に勤めるアナにも知らされた。そして、彼が亡くなってから花は届かなくなった。それまで事務所に飾っていた花の世話を教えてもらっていたアナは、ベニャが花のお送り主ではないかと考えた。さらに彼に遺品の作業箱からアナがなくしていた首飾りが見つかった。
フラワーズのネタバレあらすじ:転・献花の主
事故から三年が経ち、ローデスは夫のベニャが死んだ事故現場のカーブから花が減っても、必ずいつも新しい花があることを奇妙に思った彼女は、献花がされる曜日を調べ、カーブが見える所で見張っていると、そこにやって来たのはアナだった。
アナが新しい献花をしようとすると、古くなった花束に、見覚えのない紙が入っていた。そこには、献花をしているのは誰なのかという問いと、連絡先が書いてあった。
ローデスがテスに会いに行くと、そこには、アナがいた。新しい恋人ができたが、ベニャの母とアナの親し気な様子が気になって仕方がなかった。
フラワーズの結末:遺灰
さらに二年が経ち、夫ベニャの遺灰がローデスの元に帰ってきた。息子の遺灰が戻って来たと知らせに義母テスを訪ねると、義姉に認知症を患っていると言われてしまった。
そこでローデスは、夫となにかしら関係があると思っていたアナの元へ行き、遺灰を引き取ってくれないかと申し出た。しかしアナは受け取るつもりがないとその申し出を断り、ベニャが送り主だという確証はないが、辛い時に花束を贈られた事がとても嬉しかったとだけ伝えた。
アナと別れたローデスは、夫の死後初めて事故現場に献花をした。もうそこには誰も花を手向ける者はいなかった。
以上、映画「フラワーズ」のあらすじと結末でした。
フラワーズのレビュー・考察:花が繋ぐ人
ベニャがアナに花を贈ったかどうかは最後まで分からない。しかし、ベニャの事故現場に手向けた花を介して、アナとベニャの母テスは繋がり、そのことがそれまで献花をしてこなかったローデスがもう誰も花を手向けなくなった事故現場に花を持って行く事へ繋がっている。花を介して繋がらなかった生者が繋がり、そして、亡くなったベニャともそれぞれ繋がっているように思えた。
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