Mの紹介:1931年ドイツ映画。無声映画の傑作を連打してきたラング監督が初めて手がけたトーキー。犯罪映画として映画史に残る古典となった。主演のピーター・ローレはこれによってスターとなり、後にハリウッドに渡って数多くの映画に出演した。
監督:フリッツ・ラング 出演:ピーター・ローレ(ハンス・ベッカー)、オットー・ベルニッケ(カール・ローマン警視正)、ゲオルク・ヨーン(風船売り)、グスタフ・グリュントゲンス(暗黒街の顔役)
映画「M (1931年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「M (1931年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「M (1931年)」解説
この解説記事には映画「M (1931年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
Mのネタバレあらすじ:起
ベルリンのあるアパート。子供たちが歌を唄いながら遊んでいます。その歌の内容が殺人鬼に関するものなので、洗濯物を干していた女性がやめるように注意を与えます。実際に同一犯によるものらしい連続殺人が起こっており、町には情報に賞金を与えるポスターも貼られていました。
Mのネタバレあらすじ:承
やがて学校が終わる時刻。子供たちは帰路につきます。その中の1人、まりをついている少女にある男が近づいてゆき、声をかけます。男は盲目の風船売りから風船を買って少女に与え、口笛で「ペール・ギュント」の一節を吹きつつ人気のない場所へ。やがて少女の遺体が発見され、事件の報道はさらに過熱します。警察も捜査に躍起になり、様々な怪しい男を容疑者として拘束しますが、いずれも無罪放免。真犯人は警察をあざ笑うかのようにマスコミに自筆の手紙を送りつけ、「自分はまだ捕まっていない」と宣言するのです。警察は精神病患者の記録を調べる事を思いつき、最近病院を退院したばかりのハンス・ベッカーという男の部屋を捜索。マスコミへの手紙がここで書かれたことが分かり、ベッカーを殺人犯として指名手配します。
Mのネタバレあらすじ:転
一方、警察の大規模な捜査に困っていたのがベルリンの暗黒街のギャングたち。このままだと自分たちの”仕事”が出来ないというので、彼ら自身が殺人犯を見つけることにします。この動きに同調したのがホームレスの組織。盲目の風船売りから証言を取り、少女を連れ去った男が「ペール・ギュント」を吹いていた事を知るのです。やがてベッカーは何も知らずにまた少女に声をかけ、その風船売りから風船を買います。その時「ペール・ギュント」の口笛を耳にした風船売りは近くにいたホームレスの1人に連絡。彼はベッカーを尾行し、自らの掌と白墨を使って「M」の字を背中に記します。少女に教えられてその文字に気づいたベッカーは逃げようとしますが、もうギャングたちやホームレスが周りを取り囲み、袋のネズミです。
Mの結末
やがて拘束されたベッカーは廃墟となった工場の地下へ。そこで秘密裁判が行われるのです。自分でもどうしようもない衝動で殺人を重ねたと弁解するベッカーにギャングやホームレスは激怒。このままリンチが起こりそうなところで警察が急襲。ベッカーも逮捕され、やっと連続殺人事件は終わるのです。
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