傷だらけのふたりの紹介:2013年韓国映画。闇金で働くテイルは、こん睡状態の男から金の回収をしようとした時、必死で抵抗する娘のホンジョンに会い一目惚れします。借金をチャラにする代わりに毎日1時間付き合う約束をし、二人のデートが始まります。やがてホンジョンはテイルに魅かれるようになり…という内容の、韓国発の切ないラブストーリーです。
監督:ハン・ドンウク 出演者:ファン・ジョンミン(ハン・テイル)、ハン・ヘジン(チュ・ホンジョン)、クァク・ウォン(ヨンイル)、チョン・マンシク(ドゥチョル)、キム・ヘウン(ミヨン)、ナム・イル(テイルの父)、カン・ミナ(ソンジ)ほか
映画「傷だらけのふたり」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「傷だらけのふたり」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
傷だらけのふたりの予告編 動画
映画「傷だらけのふたり」解説
この解説記事には映画「傷だらけのふたり」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
傷だらけのふたりのネタバレあらすじ:起
ハン・テイルは友人であるドゥチョルの経営する、闇金会社で部長として働いています。テイルの担当は市場で、周辺の商人に高利で金を貸していました。
ある日、ドゥチョルから、回収できない若い社員たちへの応援要請がありました。病院に乗り込んだテイルは、ベッドで寝たきりの男を演技だと思い、叩き起こそうとします。そこには娘のホンジョンが付き添っていて、容赦ない取り立てに抵抗します。
ホンジョンを見たテイルは急におとなしくなります。若手社員二人は、ホンジョンに身代わりとして49%の高利で貸付金を建て替える覚書にサインさせます。ホンジョンの事が気になるテイルは、ホンジョンを調べ始めます。するとホンジョンは市場の銀行に勤めていましたが、父の入院費も払えず、自分の車も差し押さえられるほど金に困っていました。
そこでテイルは、銀行が終わるのを待ってホンジョンに会い「腎臓は二つあるが、一つでも人間は大丈夫だ」と、腎臓を売って金を作る話をします。するとホンジョンは「期日までには必ず返す」と言って怒って帰りました。
ホンジョンに惚れてしまったテイルは、社長のドゥチョルに「ボーナスと引き換えに、この覚書を俺に渡せ」とホンジョンの覚書を見せます。ドゥチョルがしぶしぶ納得すると、家に帰ったテイルは新しい覚書を書きはじめます。
テイルは理髪店を経営する兄ヨンイルと兄嫁ミヨン夫婦の家に住んでいます。姪のソンジと父もいます。
傷だらけのふたりのネタバレあらすじ:承
テイルはホンジョンをレストランに呼び「毎日オレと1時間会って、この塗り絵のマスを埋めたら、借金の覚書を無効にする覚書を渡す」と言います。体が目的と疑うホンジョンに「会って話をしたり、食事をするだけだ」と言い切ったテイルを信用し、ホンジョンはOKし覚書にサインしました。
毎日のデートが始まり何日か経った後、テイルはホンジョンに「愛している」と打ち明けます。するとホンジョンは「お金は返すから二度と私の前に現れないで!」と言って帰りました。翌日、会社の事務所でホンジョンの父が死んだことを知ったテイルは、ホンジョンの家に行き、父の葬儀を喪主として取り仕切り、市場の関係者を多く呼んで焼香させます。このことでテイルの事を見直したホンジョンはテイルにキスを許します。すると興奮したテイルは激しく迫り、二人は関係を持ちました。
2年後、テイルは刑務所に服役し、刑期を残して出所しました。出迎えは一人も居らず、テイルに手を焼いていた兄夫婦は引っ越しをしていました。どうにか兄夫婦の居場所を探し出したテイルを、ヨンイルは仕方なく受け入れます。テイルは父が認知症になっているのを知ります。それでもヨンイルは「バスに乗ったらしっかりしている」とバスの運転手を続けていることを知らせます。
その足でホンジョンに会いに行ったテイルでしたが、ホンジョンに「罪悪感はないの?」と叱責され何も言えませんでした。その後、歩いて帰るテイルは血を吐いて倒れます。
傷だらけのふたりのネタバレあらすじ:転
実はテイルは、刑務所で脳腫瘍の悪化で余命宣告されていました。その為、刑期を残して出所できたのでした。
テイルとホンジョンが関係を持った2年前、二人は同棲を始めました。ホンジョンは闇金で厳しい取り立てをするテイルを見て「今の仕事を辞めて、二人でチキンの店を出したい」と言います。翌朝テイルはドゥチョルに「会社を辞める」と切り出します。ドゥチョルは、残った債権を回収することを条件に認めました。
ホンジョンは激しい取り立てで回収を進めるテイルに「このお金を使って!父の保険金と給与をこつこつためた」と言って3000万ウォンの預金のある通帳を見せます。二人は、貸店舗を探します。しかし3000万ウォンでは繁華街には借りれる店が無く「郊外でも良い」というホンジョンは、1軒の店を見つけます。繁華街で店を持たせるため、テイルは大勝負に出ます。
ドゥチョルが「最後の仕事だ。まかしておけ」と言い、病院の診察で脳腫瘍を告げられてたテイルは、3000万ウォンを彼に渡します。ドゥチョルによると闇カジノで金を5倍にしてやるというものでした。当日はホンジョンの店の契約日でした。ドゥチョルは快調に勝っていました。見守るテイルが安心していた時、強盗団が押し入ります。客たちは逃げ出しますが、ホンジョンの金を守る為にテイルは戦います。
そして一人の覆面をとると、顔見知りでした。始めから3000万ウォンを奪うために仕組まれていたのでした。結局金を盗られてしまったテイルが酒場で血まみれで飲んでいると、店の契約を無効にされたホンジョンが入って来て、契約に来なかったテイルを責めます。テイルは反論できませんでした。一人になった時、横で騒ぐ軍人とケンカになり、全員を叩きのめし刑務所送りになりました。
傷だらけのふたりの結末
テイルは水産会社を興しているドゥチョルに会いに行き「あの時の金を返してくれ」と頼むと、「今は立場が違う、二度と来るな」と追い返されます。翌日、テイルはドゥチョルの事務所で、2年前に金を奪った顔見知りの強盗に暴行を加え暴れます。そして「オレはもう死ぬ、金を返してくれたら何も言わない」と言って、自分の脳腫瘍の写真をドゥチョルに見せました。納得したドゥチョルは金を返し、それを持ってテイルはホンジョンに会いました。
ホンジョンは「お金なんかいらない、目の前から消えて!」と言います。テイルはホンジョンを思いっきり抱きしめます。家に帰ったテイルは、父に「最後の親孝行だ」と言って足のマッサージをします。父は「結婚してくれることが親孝行だ」と言いました。
その後、ホンジョンの父の命日に、テイルはホンジョンに会い「この町を出て行く」と言って別れを告げます。兄嫁のミヨンからも「家から出て行って」と言われたテイルは、バスで旅立ちました。途中で見合いをするホンジョンを見つけ、バスを降りて覗いていると、突然血を吐いて倒れます。
ベッドで目覚めたテイルが病院で金を払おうとすると、ホンジョンが支払っていました。ホンジョンは医師から病名を聞き、担当刑事から事情を聴きます。そして、同棲中から脳腫瘍になっていたことを知ると、そのままテイルに会いに行きます。ホンジョンは涙が止まりませんでした。テイルも泣きました。
死期を迎えたテイルは入院し、ホンジョンが付き添いました。やがてテイルは亡くなりました。泣くホンジョンの横にはテイルの父が座っています。銀行が終わりバスに乗ったホンジョンは、テイルの父が運転しているのを見ます。父はテイルが好きだった曲を流します。ホンジョンは泣き続けるのでした。
以上、映画「傷だらけのふたり (2013)」のあらすじと結末でした。
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