星のない男の紹介:1955年アメリカ映画。行くべき正しい道を教える星を誰もが持っているが、デンプシーだけは牛が牧草を求めてさまようようにさすらう。流れ者のカウボーイ、デンプシーをカーク・ダグラスが演じるテクニカラー、ワイドスクリーン西部劇。カーク・ダグラスが見事な拳銃さばきを見せる。監督は『ビッグ・パレード』等のサイレント映画以来の巨匠、キング・ヴィダー。
監督:キング・ヴィダー 出演者:カーク・ダグラス(デンプシー・レイ)、ジーン・クレイン(リード・ボーマン)、クレア・トレヴァー(アイドニー)、リチャード・ブーン(スティーヴ・マイルズ)、マーナ・ハンセン(テス・キャシディ)、ウィリアム・キャンベル(ジェフ)、J・C・フリッペン(ストラップ)ほか
映画「星のない男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「星のない男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
星のない男の予告編 動画
映画「星のない男」解説
この解説記事には映画「星のない男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
星のない男のネタバレあらすじ:流れ者と青二才
流れ者のデンプシー(カーク・ダグラス)と、カウボーイにあこがれて家出したカンザス・シティ生まれの若者ジェフ(ウィリアム・キャンベル)が無賃乗車の貨物列車で知り合う。ワイオミング州の駅で車掌殺しの濡れ衣を着せられかけたジェフをデンプシーは救う。その町にはたまたまデンプシーの昔なじみの酒場女アイドニー(クレア・トレヴァー)がいた。
酒場でデンプシーは牧場主のキャシディ(マーナ・ハンセン)たちや三角牧場の頭領ストラップ(J・C・フリッペン)と知り合い、さらに、よそ者を嫌う保安官補に撃たれかけたジェフをまたも助ける。ジェフとデンプシーは三角牧場に雇われ、デンプシーは素人のジェフに馬の扱いかた、拳銃の撃ち方、ロープの使い方、喧嘩のしかた、男としての生き方を教えるようになる。
星のない男のネタバレあらすじ:有刺鉄線
牛追いの途中、デンプシーとジェフはキャシディの丸C牧場に立ち寄る。家に通され、ジェフとキャシディの娘テス(マーナ・ハンセン)は親しくなりかける。だが、牛の数を桁違いに増やす三角牧場に対抗するため、公開牧場の中に牛の通り抜けを防ぐ有刺鉄線を張って自分の牧場の牛のための草を確保するというキャシディの構想をデンプシーが露骨に嫌ったために、彼とジェフは追い出される。
デンプシーには、テキサスで公開牧場に有刺鉄線を張られて、そのために弟が命を失った過去があり、有刺鉄線のない自由な空間を求めてここへ流れてきたのだ。
星のない男のネタバレあらすじ:新オーナーの到着
東部から来た、三角牧場の話題の新オーナーはリード・ボーマンという美しい女性とわかる。彼女は牛をさらに増やす計画を語るが、ストラップは計画に難色を示す。そんなことをすれば地域の牧草がいずれなくってしまうだろう。
リードはデンプシーに、ストラップに代わって頭領にならないかと誘う。関心を示さぬデンプシーにリードは高額の報酬を提示するが、デンプシーはただ「君が欲しい」と答える。
星のない男のネタバレあらすじ:ジェフとの仲たがい
やがて、三角牧場にテキサスから牛5000頭を連れてデンプシーと因縁浅からぬスティーヴ・マイルズたちがやって来た。
一方、キャシディたちは有刺鉄線の柵をめぐらせ、三角牧場のカウボーイが一人ケガをする。一緒に牛を追っていたジェフは柵を壊そうとしたために捕まえられて三角牧場に連れ戻される。
仕返しにキャシディたちに発砲しようとしたジェフはデンプシーに止められた。有刺鉄線を嫌ってデンプシーはこの土地を去ることにする。デンプシーを手元に置きたいリードは彼に体を許すが、それでもデンプシーの決意は変わらなかった。
ところがデンプシーが連れて出るつもりだったジェフをリードはたぶらかしてしまう。リードをともなってデンプシーやアイドニーがいる酒場に現れたジェフは、ちょっとしたいざこざで人を撃ち殺してしまった。
星のない男の結末:テキサス流の仕返し
三角牧場の新しい頭領となったスティーヴ・マイルズと彼の一味は、キャシディたちの有刺鉄線の柵を壊し続け、敵対者を殺すこともいとわない。
一方、弟分のジェフの離反でデンプシーは落胆する。アイドニーの心配をよそに、次の汽車で街を出ると言い続けながらホテルで飲んだくれる。だが、街でスティーヴたちに暴行を受け、彼のすべきことが決まる。アイドニーに譲られたガンベルトを締め、有刺鉄線をキャシディたちが張るのを手伝う。
デンプシーは再び妨害に来たスティーヴの手下を二人殺し、一人に有刺鉄線をまいて三角牧場に運びリードに警告する。スティーヴは、デンプシーをそのまま返したジェフを腰抜け扱いして殺しかける。ジェフはケガを負いながらデンプシーの元に来て、スティーヴがテキサス流で仕返しに来ることを教える。
テキサス流とは牛の群れをけしけかけることである。デンプシーたちは辛うじて突進する牛たちが有刺鉄線に激突するのを避ける。
そしてデンプシーとスティーヴの一騎打ちとなる。両者銃弾が尽きているので取っ組み合いになりデンプシーが最後にスティーヴを殴り倒した。
デンプシーは、彼の分の牛を分けようと言うキャシディたちの申し出を、有刺鉄線は嫌いだと断り、再び自由な土地を求めて去っていく。テスと恋仲のジェフを残して。
以上、映画「星のない男」のあらすじと結末でした。
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