沈黙の監獄の紹介:2012年アメリカ映画。スティーヴン・セガール主演の「沈黙シリーズ」第33作であり、セガールとプロレス界のスーパースター“ストーンコールド”ことスティーブ・オースティンがタッグを組んだアクション作品です。閉鎖間際の刑務所を舞台に、収監された女囚人が握る機密情報を巡って民間軍事会社と傭兵集団、極悪非道の囚人が激しい三つ巴の抗争を繰り広げます。キャッチフレーズは「最高のオヤジが最強の漢(オトコ)と最も危険なタッグを組んだ!」「無敵オヤジ、今度は監獄で大暴れ!」「消耗品たちには負けられねぇ!」。
監督:キオニ・ワックスマン プロデュース:スティーヴン・セガール 出演者:スティーヴン・セガール(クロス)、スティーブ・オースティン(マニング)、マイケル・パレ(クリストファー・ブレイク)、ステフ・ソング(サマンサ・メンデス)、イアン・ロビンソン(ウォーデン・サミュエルズ)、アリーヤ・オブライエン(シャーロット・ウォーカー)、ブレン・フォスター(ブラッドリー)、リチャード・ストロー(テランス)、ザック・サンティアゴ(フィールズ)、マイケル・アダムスウェイト(コリンズ)ほか
映画「沈黙の監獄」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「沈黙の監獄」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
沈黙の監獄の予告編 動画
映画「沈黙の監獄」解説
この解説記事には映画「沈黙の監獄」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
沈黙の監獄のネタバレあらすじ:起
アメリカ・オレゴン州北部の軍事施設内にある、閉鎖間際の刑務所“D486”Dブロックに2名の女囚人、サマンサ・メンデス(ステフ・ソング)とシャーロット・ウォーカー(アリーヤ・オブライエン)が収監されました。
この老朽化した刑務所の閉鎖作業にあたっているのは、元特殊部隊員という経歴を持つクロス(スティーヴン・セガール)が率いる民間軍事会社です。クロスが信頼を置く相棒マニング(スティーブ・オースティン)は部下2名に作業が遅れていることを告げ、合流予定の仲間ブラッドリー(ブレン・フォスター)も含めて午後6時に落ち合う約束をしました。
その頃、D486・Gブロックでは看守のテランス(リチャード・ストロー)が同僚のフィールズ(ザック・サンティアゴ)が落としたメモを拾い上げていました。テランスはフィールズに気付かれる前にメモをポケットに隠し、何事もなかったかのように談笑していました。しかし、テランスの行動は監視カメラにチェックされていました。
時を同じくして、D486に「トロイ廃棄物処理サービス」のトラックが到着しました。トラックは厳重なチェックを経て施設内に入り込みました。
その頃、クロスはマニングと合流、18時に街で仲間と落ち合う約束をしていました。そこに刑務所長が現れ、新たに囚人2名を収監したことをクロスに当たり散らしました。D486には現時点でサマンサとシャーロットの他にも4人の囚人がおり、所長は囚人全員を護送車に乗せるまではクロスたちも全員施設に足止めにするとまくし立てました。その肝心な護送車は到着が遅れていました。
一方のテランスは時折メモに目を通しながらGブロックに食事を運んでいました。その時、サマンサとシャーロットを除く男の囚人4名が暴れ出し、看守に襲いかかりました。テランスが救援を求めるなか、偶然通りがかったクロスは得意の格闘術で巨漢の囚人をあっという間にぶちのめしました。テランスはクロスにメモを渡し、ここの囚人は外部と繋がっている可能性があることを示唆しました。
一方、マニングが担当する管理ブロックに1台の廃棄物収集車がやってきました。管理リストには収集車の運転手はニックという人物のはずでしたが、代わりにマックス(ティーチ・グラント)という男がやってきました。マックスいわく、ニックは昨日車に撥ねられたということでした。
マニングはマックスに早く作業を終わらせるよう指示しました。しかし、マックスが機械を操作したところ故障してしまい、おまけに収集車も故障して動かなくなってしまいました。マニングはマックスの言動に不審な点を感じ取っていました。
マニングはクロスに、故障した収集車のオイルが揮発してDブロックに流れる可能性があることを伝えました。クロスは「今日はここから出られそうにないな」と呟き、女看守と相談してDブロックのサマンサとシャーロットを一時的にGブロックに移すことにしました。
移送の途中、サマンサは自分は運び屋であり、取引相手が殺されたこと、裏ではCIAが絡んでいることをクロスに伝えて助けを求めました。クロスは話は後でじっくり聞くとしてサマンサとシャーロットをGブロックの牢に入れました。
クロスはマックスを見張っている最中のマニングに女囚2名の移動を完了したことを伝え、これから施設の外で仲間のブラッドリー(ブレン・フォスター)に会いに行くと伝えました。マックスの作業の遅さにしびれを切らしたマニングは「俺が代わりにやろう」と言い出しました。
クロスと仲間たちは街の酒場でブラッドリーと落ち合い、「何か嫌な予感がする」と先程テランスから受け取ったメモを渡しました。メモはアラビア語で書かれており、アラビア語に精通するブラッドリーなら解読できると考えたのです。
メモの解読の結果、看守の中に外部に情報を流している者がいること、囚人の引き渡し予定時間や連邦保安官のスケジュールなどが記されていることが明らかになりました。クロスは何者かが囚人たちを脱走させようとしていると考え、ブラッドリーや仲間たちに直ちに武装の準備に取り掛かるよう命じました。
沈黙の監獄のネタバレあらすじ:承
その夜、軍事施設に護送車が到着しました。マニングは未だに収集車の修理に付きっきりだったため、代わりにテランスが応対しました。護送車で現れたのは連邦保安官を名乗るクリストファー・ブレイク(マイケル・パレ)という男であり、サマンサとシャーロットの2名のみの身柄引き渡しを要求してきました。
本来ならば6名全員の引き渡しのはずですが、テランスは女囚2名のみという点に疑問を感じ、ひとまずウォーデン所長(イアン・ロビンソン)のところに通すことにしました。しかし、ウォーデン所長も女囚2名は自分の管理下ではなく、書類にはクロスのサインが必要だと拒否しました。
クロスは軍事施設に戻る車内でテランスと連絡を取り、自分が戻るまでは囚人全員を引き渡さないよう命じました。一方、マニングが修理している収集車の中には密かに武装した者たち数名が潜んでいました。
女囚の引き渡しを拒否されたブレイクとその部下たちは看守を射殺し、ウォーデン所長に女囚を引き渡すよう迫りました。フィールズも動き出して看守を殺し、制御室を制圧しました。収集車内の武装集団も通風口を爆弾で爆破し、マニングは咄嗟に身を隠しました。実はフィールズもマックスも武装集団もブレイクの手下だったのです。
ウォーデン所長はやむなく女囚2名はDブロックにいると告げましたが、扉を開けるには制御室でパスワードを打ち込む必要がありました。フィールズはパスワードを見つけられず、ウォーデン所長の指紋認証でも解除できると知ったブレイクはナイフでウォーデン所長の指を切り落としました。ウォーデン所長は命乞いしながら、自分が制御室に案内すると言い出しました。
物陰に潜んだマニングは武装集団2名をナイフで殺し、地下通路に逃げ込みました。マニングは追ってきたマックスを鎖で絞め殺して身を隠しました。
軍事施設に戻ってきたクロスは、護送車内で殺害された看守の遺体を発見しました。クロスはブレイクの手下2名を叩きのめして施設内へと入り、監視カメラで見ていたフィールズはブレイクにクロスが戻ってきたことを伝えました。ブレイクは部下のコリンズ(マイケル・アダムスウェイト)からもマニングが逃走中であるとの報告を受けましたが、女囚2名の身柄確保を最優先することにしました。
時を同じくして、武装したブラッドリーと仲間たちも軍事施設に到着しました。ウォーデン所長の案内で制御室に入ったブレイクはフィールズから女囚たちの姿が見当たらないとの報告を受けました。ウォーデン所長が指紋認証で扉のロックを解除したその時、監視カメラにブラッドリーたちが突破口を開こうとしている様子が映し出されました。
ブレイクは奴らが何者かと訊くと、ウォーデン所長はクロス率いるHSO(高速作戦チーム)で、メンバーはいずれも特殊部隊出身の強者揃いだと説明しました。ブレイクはコリンズにブラッドリーらの始末を命じ、コリンズらは各所に赤外線センサー式爆弾を仕掛けていきました。
沈黙の監獄のネタバレあらすじ:転
マニングはブラッドリーたちと合流し、マニングは敵の狙いは女囚であると伝えました。マニングはブラッドリーから銃を借り、爆弾のセンサーと監視カメラを避けながら進みました。マニングとブラッドリーらは敵兵数名を射殺し、無線機を奪いました。
その頃、制御室ではウォーデン所長がクロスは戦術の天才であり、マニングは武器のエキスパートであると説明していました。ブレイクはクロスとマニングが合流したら厄介なことになると考え、コリンズにクロスらの始末と女囚捜しを命じました。しかし、既にDブロックには女囚2名の姿はなく、ブレイクはウォーデン所長を脅してクロスが女囚2名をGブロックに移動させたことを白状させました。
一方、クロスはテランスと連絡を取り、身を隠すよう指示しました。テランスは女性スタッフと共に厨房に隠れました。Gブロックの照明が全て消され、クロスは味方の看守2名と合流してGブロック内に潜入しました。クロスは看守たちに足止めを任せ、サマンサたちを助け出しました。クロスはサマンサの言い分を信じ、敵から守ると約束しました。クロスはシャーロットの素性までは知らず、もしシャーロットが敵の一味だったら問答無用で殺すから指示に従うよう命じました。
Gブロックにコリンズが手下と共に現れました。男看守は射殺され、女看守は必死に応戦しました。ブレイクはGブロックの扉を全て開けて他のブロックは閉鎖するようウォーデン所長に命じ、収監されていた4人の囚人たちが解き放たれました。
その頃、クロスは移動しながらサマンサから事情を聞いていました。サマンサはどこの機関にも属さない運び屋であり、最後に接触したのはCIAの工作員だったことを明かしました。工作員は何者かに暗殺され、その場にいたサマンサも逮捕されてこの刑務所に収監されたのです。
コリンズらはGブロックの各所にもセンサー式爆弾を仕掛けていき、クロスたちは別のルートを通ることにしました。サマンサは工作員を殺したのはCIAの暗殺部隊ではないかと証言し、敵の狙いは自分の身体に埋め込まれている、機密情報の入ったチップだと語りました。クロスはこのチップがサマンサの心臓の動きと連動するタイプであることを知っており、サマンサが死ねばチップのデータも全て消去されると教えました。
そこに銃を持った囚人たちが現れました。クロスは囚人たちと銃撃戦や格闘戦を繰り広げ、うち3名を始末しましたが、その隙にシャーロットはサマンサを捕らえて姿をくらましました。実はシャーロットはブレイクの一味であり、チップの場所を探るために女囚を装ってこの刑務所に送り込まれていたのです。ブレイクは厨房がGブロックへ通じる唯一のルートであるとウォーデン所長から聞き、コリンズらを厨房に向かわせました。
クロスはマニングらと合流しましたが、すぐさま敵兵の襲撃を受けました。クロスらは敵兵を一掃、クロスは制御室に、マニングは厨房に向かうことにし、ブラッドリーらはマニングの援護をすることにしました。
厨房に隠れていたテランスと女性スタッフはコリンズらに捕まってしまいました。コリンズはテランスに館内放送で「クロスとマニングに制圧されたと言え。女も一緒だとな」と告げるよう命じましたが、テランスは「これは罠だ! 逃げて!」と叫びました。テランスは頭を殴られ、女性スタッフは射殺されました。
そこにシャーロットがサマンサを連れて現れ、コリンズはサマンサの身柄を確保したとブレイクに報告しました。ブレイクはサマンサを制御室に連れてくるよう命じ、背後からブレイクが迫っていると告げました。
沈黙の監獄の結末
マニングは厨房内のものを使って敵兵たちを始末していきました。サマンサはシャーロットに連れていかれましたが、隙を突いて角材でシャーロットの頭を殴り、その場から逃げ出しました。その直後にマニングが現れ、うずくまっているシャーロットに「大丈夫か?」と声を賭けましたが、シャーロットはマニングを叩きのめし、銃を奪ってサマンサの後を追いました。
サマンサは逃げる途中で巨漢の囚人に捕まり、凌辱されそうになりました。サマンサの悲鳴を聞きつけたシャーロットは巨漢の囚人と殴り合いとなり、角材で囚人を殴り殺しました。シャーロットは再びサマンサの身柄を確保、ブレイクらは全てのドアのロックを解除し、ゴミ置き場でシャーロットらと合流して脱出することにしました。サマンサはシャーロットの戦いぶりから、彼女の正体がCIAのエージェントであることを見抜きましたが、シャーロットは金のためにCIAを裏切ってブレイクと手を組んでいたのです。
クロスはマニングに脱出地点のゴミ置き場で会おうと連絡し、マニングやブラッドリーたちはゴミ置き場に先回りしてブレイクらを食い止める作戦を立てました。クロスはもぬけの殻となった制御室に入り、ブレイクやシャーロットらの動きを確認した後、「いよいよ本番だ」と扉をロックしてブレイクらを足止めしました。ブレイクはウォーデン所長に扉の鍵を開けさせ、ゴミ置き場でシャーロットやサマンサと合流するとウォーデン所長を射殺しました。ブレイクはスキャナーを使ってサマンサの体内のチップからデータを抜き取りました。
マニングはコリンズと一騎打ちを繰り広げ、力の差を見せつけてコリンズを仕留めました。ブレイクは用済みとなったサマンサの始末をシャーロットに命じたところでクロスやブラッドリーたちが到着、ブレイク一味と銃撃戦になだれ込みました。クロスは逃げたブレイクの後を追い、サマンサは銃を奪ってシャーロットを射殺しました。
弾切れを起こしたブラッドリーはサマンサを助けに向かい、格闘術で敵兵たちを倒していきました。ブラッドリーは背後からフィールズに狙われそうになりましたが、間一髪で駆け付けたマニングがフィールズを射殺しました。
残るはブレイクひとりとなりました。クロスとブレイクは銃撃戦を展開し、弾の切れたブレイクはクロスに話し合いを持ちかけました。ブレイクはサマンサの取引相手であるCIA工作員は紛争地域の支持団体に政府の秘密の軍資金・賄賂・献金を届ける役目を担っていたことを話し、サマンサのチップのデータは2億ドルの足がつかない資金のデータであることを明かしました。
ブレイクは金を山分けしようと持ちかけましたが、ブレイクと手を組むつもりなどないクロスはブレイクを徹底的に叩きのめし、最後は「お前は既に死んでいる」とブレイクをセンサー式爆弾に投げ込んで爆死させました。
全てを終えたクロスはサマンサに「大丈夫か?」と声をかけ、優しく抱き寄せました。やがて撤収が始まり、クロスとマニングはブレイクから奪った2億ドルを山分けすることにし、48時間後に次の任務地で落ち合おうと約束しました。クロスはサマンサを空港まで送ることにし、車で走り去っていきました。
以上、映画「沈黙の監獄」のあらすじと結末でした。
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