沈黙の傭兵の紹介:2006年アメリカ映画。スティーヴン・セガールの主演映画シリーズ『沈黙シリーズ』の通算11作目となるアクション作品です。セガール演じる歴戦の凄腕傭兵はアメリカCIAが仕組んだ軍事行動で親友を失い、さらには親友の家族を盾に危険な任務を迫られることに…。
監督:ドン・E・ファンルロイ 出演者:スティーヴン・セガール(ジョン・シーガー)、ジャクリーン・ロード(マキシン・バーノル)、ロジャー・グーンヴァー・スミス(アンソニー・チャペル)、ルーク・ゴス(ジョン・ドレシャム)、マイケル・ケネス・ウィリアムズ(サミュエル・ケイ)、エイドリアン・ギャレイ(ブルドッグ)、ラングレー・カークウッド(クルーガー)、レスリー=アン・ダウン(ニュースキャスター)ほか
映画「沈黙の傭兵」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「沈黙の傭兵」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
沈黙の傭兵の予告編 動画
映画「沈黙の傭兵」解説
この解説記事には映画「沈黙の傭兵」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
沈黙の傭兵のネタバレあらすじ:起
アメリカCIA本部では、CIA高官ジョン・ドレシャム(ルーク・ゴス)と傭兵斡旋業者アンソニー・チャペル(ロジャー・グーンヴァー・スミス)との密談が行われていました。ドレシャムはアフリカ・ガルモラル島を実効支配する軍事政権から民衆を解放するという大義名分のもと、裏で石油とダイヤモンドの利権を確保するための軍事作戦にチャペルの傭兵を投入したいと考えていました。
ドレシャムから最高の人材を確保してほしいと依頼されたチャペルは、南アフリカ出身で武器のエキスパートであるクルーガー(ラングレー・カークウッド)とデカーク(ヴィヴィアン・ベルディット)、天才ハッカーのサミュエル・ケイ(マイケル・ケネス・ウィリアムズ)、紅一点のマキシン・バーノル(ジャクリーン・ロード)、通信のスペシャリストであるラジオ・ジョーンズ(ザー・ヌクエッタ)、そしてラジオの親友で湾岸戦争の英雄である歴戦の凄腕傭兵ジョン・シーガー(スティーヴン・セガール)をリストアップしました。
シーガーとラジオは事情を知らされるままガルモラル島の戦闘に参加する一方、クルーガーやマキシンらは現地のフランス大使館を襲撃して大使とその家族を誘拐しました。やがてガルモラル島の戦いに本格的にフランス軍が介入してきましたが、これはドレシャムが全く想定していないことでした。
クルーガーたちはフランス大使を人質にフランス軍の撤退を要求しましたが、軍事政権・フランス軍・傭兵軍団の三つ巴の交戦の最中にラジオは戦死してしまい、シーガーはラジオの遺体を回収する間もなく撤退を余儀なくされました。そしてチャペルもドレシャムとの商談を打ち切りました。
沈黙の傭兵のネタバレあらすじ:承
1週間後。帰国したシーガーはフロリダに住むラジオの妻シンドラ(フェイ・ピーターズ)と息子エディ(トゥミ・モゴジェ)の元を訪れ、必ずラジオの遺体を回収して相応しい葬儀をあげると約束しました。しかし、シーガーの行動はドレシャムに把握されており、ドレシャムの動きに気付いたシーガーは彼に電話をかけて「俺たちをハメやがったな。この落とし前はきっちりとつけてやる」と宣言しました。
ところが、シーガーはチャペルにもマークされており、シーガーは帰路につこうとしたところをクルーガーたちに取り囲まれ、チャペルの待つプライベートジェットに連れて行かれました。クルーガーらの動きを嗅ぎ付けたドレシャムもフロリダに向かうことにしました。
チャペルはシーガーにある依頼を持ちかけました。それは南アフリカの武器商人で億万長者のアーメト・ダサン(ピーター・バトラー)の息子カナルを脱獄させることでした。テロ容疑で逮捕されたカナルは現在、南アフリカ・ケープタウン郊外にある難攻不落のランドヴェルド刑務所に収監されており、4日後にはアメリカに身柄を引き渡される予定です。
シーガーは即刻断りましたが、チャペルはシンドラとエディを人質に取っており、シーガーは仕方なく依頼を引き受けざるを得ませんでした。その頃、マキシンはマイアミの空港でばったりとドレシャムと出くわし、チャペルやシーガーについての情報提供を求められました。
チャペルのジェット機はそのまま南アフリカに向けて飛び立ち、シーガーは相棒としてこの機に乗り合わせているサミュエルを指名しました。しかし、互いにチャペルが気にくわないシーガーとサミュエルはその狙いを探ることにしました。
ケープタウンに到着したシーガーやチャペルたちは武器を調達、作戦会議を開きました。シーガーの提案した作戦はサミュエルに刑務所の警備システムをハッキングさせ、その間にできるだけ犠牲を最小限に抑えてカナルの身柄を確保することでした。その一方でドレシャムもマキシンを連れてケープタウンに降り立ち、シーガーはマキシンにケープタウン中の銀行の情報を集めるよう伝言を送りました。
沈黙の傭兵のネタバレあらすじ:転
翌日、ドレシャムはマキシンを伴ってケープタウン市警のマーリク刑事(ブルース・ヤング)に会い、ケープタウンで大掛かりな金庫破りの計画が進行しているとの情報を掴んだとしてCIAとしての正式な捜査協力要請を求めました。そしてドレシャムとマキシンはマーリク刑事に厳重なセキュリティと爆弾にもビクともしない特殊合金製の金庫を案内してもらい、その際にマキシンは密かに金庫の情報をチェックしておきました。ちなみに金庫を開けるには2つのセキュリティキーを使い、6分ごとにかわる暗証番号を打ち込む必要があるのです。
その頃、サミュエルはケープタウン市民の携帯電話をハッキングしやすい市街地のビルに拠点を構えていました。チャペルは作戦にはドレシャムと通じているマキシンの協力が必要だと考えており、シーガーはマキシンとの連絡役を買って出ました。その夜、シーガーは協力者で運転手役のブルドッグ(エイドリアン・ギャレイ)と共にマキシンと合流、ドレシャムの追跡を振り切って彼女を高級レストランに招きました。
そしてシーガーはチャペルに今回の件から降りると電話をかけ、シンドラとエディが生きている証拠を見せろと要求しました。シーガーはエディとの電話を許可され、仕事に戻るよう命じられました。その後、怪しい気配に気づいたシーガーは自分の命を狙う刺客をトイレに誘き寄せて返り討ちにしました。
翌日、ドレシャムは銀行を狙っているのはシーガーだと睨み、現地警察に至急で警備要請を出しました。その直後、シーガーはドレシャムの元に乗り込み、銃口を向けて取り引きを持ちかけました。一方のクルーガーらチャペル一味はランドヴェルド刑務所の地下に潜入、看守た警備員たちを射殺しながらカナルの居場所を探しましたが既にもぬけの殻でした。まんまとシーガーとサミュエルにハメられたクルーガーたちは撤退を余儀なくされ、装甲車を奪って脱走を図りましたが、クルーガーらは装甲車ごと砲撃を受けて木っ端微塵に吹き飛びました。
シーガーは一瞬のうちにドレシャムの前から姿を消し、マキシンと合流しました。マキシンはドレシャムに「銀行襲撃は囮で、本当の狙いは刑務所にある」と告げ、マーリク刑事は直ちに警官隊を刑務所に向かわせました。シーガーとマキシンは警官隊がいなくなった隙を突いき、現地警察を装って銀行に潜り込みました。
シーガーは銀行員たちに爆破予告があったと嘘の情報を流し、サミュエルは警察に確認しようとした銀行員の携帯電話をハッキングして通信不能にしました。続いてマキシンとサミュエルは銀行のメインコンピューターをハッキング、アーメトがギリシャの軍幹部に不正な送金をしている事実を暴き出しました。
沈黙の傭兵の結末
カナルは既に軍用機に乗せられてアメリカに移送されており、アーメトから作戦失敗を責められたチャペルはシンドラとエディを消すことにしました。必ずシンドラとエディの居場所を掴むと決意したシーガーはチャペルに電話をかけ、チャペルはシンドラとエディの助命と引き換えに自分の口座に1億アメリカドルを1時間以内に振り込むよう要求しました。
その頃、アーメトは殺し屋を雇ってチャペルを始末しようとしましたが、不正送金の罪で警察に逮捕されました。それから間もなくして銀行側はシーガーの企みに気付き、銀行は警官隊に取り囲まれましたが、とある先に送金を終えたシーガーとマキシンは警備員たちを撃ち倒し、駆け付けたドレシャムを叩き伏せると警官に扮したブルドッグの協力を得て脱出しました。実はシーガーが送金した先はドレシャムの口座であり、まんまとシーガーの罠にはまったドレシャムは駆け付けたマーリク刑事に逮捕されました。
シーガー、マキシン、ブルドッグはサミュエルと合流、シンドラとエディの救出に動きました。その頃、シンドラとエディは拘束されていた灯台から外に出され、チャペルの隠れ家に移送されました。灯台に着いたシーガーたちはチャペルの手下たちと銃撃戦となり、ブルドッグが被弾して負傷しながらもシーガーたちはシンドラとエディの居場所を聞き出しました。
チャペルの隠れ家に着いたシーガー一行はブルドッグを車に残し、シーガー、マキシン、サミュエルが三手に分かれて手下たちを倒していきました。ブルドッグも密かに隠れ家に潜入、シンドラとエディのいる部屋を突き止めました。シーガーは見張りの者を倒してシンドラとエディを救い出し、マキシンやブルドッグに任せるとチャペルの元に向かいました。
焦るチャペルは手下たちに応答を求めましたが既に全員片付けられた後であり、恐れをなしたチャペルは車に乗って逃げ出しました。マキシンはチャペルを逃がしたことを責めますが、シーガーは「彼(チャペル)には“爆発的な魅力”がある」と言うとチャペルを車ごと粉々に爆破しました。シーガーは約束通りにラジオの遺体をアメリカに連れ帰り、立派な葬式をあげさせてやりました。
以上、映画「沈黙の傭兵」のあらすじと結末でした。
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