ミッドナイト・ランの紹介:1988年アメリカ映画。孤独な元刑事のバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)と、運悪く賞金首になってしまった少し変わり者な会計士がひょんなことからFBIやマフィアに追われることになり、アメリカ大陸を股にかけた逃走劇を繰り広げるコメディ調のロード・ムービーです。
監督:マーティン・ブレスト 出演者:ロバート・デ・ニーロ(ジャック・ウォルシュ)、チャールズ・グローディン(ジョナサン・“デューク”・マデューカス)、ヤフェット・コットー(アロンゾ・モーズリー)、ジョン・アシュトン(マーヴィン・ドーフラー)、デニス・ファリーナ(ジミー・セラノ)、ジョー・パントリアーノ(エディ・モスコーネ)、リチャード・フォロンジー(トニー・ダーボ)、ロバート・ミランダ(ジョーイ)、ジャック・ケホー(ジェリー・ガイスラー)、ダニエル・デュクロス(デニース・ウォルシュ)、フィリップ・ベイカー・ホール(シドニー)ほか
映画「ミッドナイト・ラン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミッドナイト・ラン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミッドナイト・ランの予告編 動画
映画「ミッドナイト・ラン」解説
この解説記事には映画「ミッドナイト・ラン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミッドナイト・ランのネタバレあらすじ:起
シカゴ市警の元刑事だったジャック・ウォルシュ(ロバート・デ・ニーロ)は今ではロサンゼルスの保釈金ローン会社と契約したバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)として生計を立てていました。ウォルシュの仕事とは、保釈屋の依頼を受けて保釈中に逃亡した被告人を公判までに捕らえて連れ戻すことで、その腕前は保釈屋からも高い評価を受けていました。
そんなある日、ウォルシュのもとに保釈屋のエディ・モスコーネ(ジョー・パントリアーノ)から1件の依頼が舞い込んできました。それはシカゴの麻薬王であるマフィアのボス、ジミー・セラノ(デニス・ファリーナ)の元会計士であり、金を横領して逃亡した“デューク”ことジョナサン・マデューカス(チャールズ・グローディン)を5日以内に捕らえることでした。デュークは横領した金を慈善事業につぎ込み、ご丁寧に挨拶状をセラノに送り付けたというのです。過去に因縁のあるセラノ絡みの案件とあって、最初のうちは難色を示したウォルシュでしたが、長年の夢であった喫茶店を開く資金として十分でした。ウォルシュはこの案件を最後に賞金稼ぎ稼業から足を洗うと決めて引き受けることにしました。
ミッドナイト・ランのネタバレあらすじ:承
ウォルシュは、セラノを逮捕するため同じくデュークを追うFBI捜査官アロンゾ・モーズリー(ヤフェット・コットー)と接触、彼の名を騙ってニューヨークに乗り込み、わずか1日でデュークの身柄を拘束することに成功しました。ウォルシュは保釈屋に報告したうえでデュークを連れて飛行場へと向かいましたが、大の飛行機嫌いだというデュークが取り乱したため、やむなく陸路での移動を余儀なくされました。
飛行場には何も知らぬモーズリーのほか、セラノがデュークを始末して金を取り戻すため雇った刺客が向かいましたが、到着した時は既にデュークの姿はありませんでした。ウォルシュがしくじったと早合点したエディは、新たにウォルシュの商売敵である賞金稼ぎのマーヴィン・ドーフラー(ジョン・アシュトン)にデューク確保を依頼しました。しかしウォルシュとデュークはマーヴィンの手から逃れ、電車に乗ろうとしましたがトラブルに遭いやむなくバスで移動することにしました。ウォルシュらの動向は盗聴によりFBIとセラノ側の両方が知るところとなり、双方は急いでバスの到着地へと先回りしましたが、いざウォルシュらがバスを降りたところでFBIと居合わせたセラノ側が激しい銃撃戦を始めたので、ウォルシュとデュークはどさくさに紛れて逃亡しました。
ミッドナイト・ランのネタバレあらすじ:転
途中で持ち金が尽きたため、ウォルシュは仕方なくシカゴに住む元妻のゲイル(ウェンディ・フィリップス)娘のデニース(ダニエル・デュクロス)のもとに金を借りに行く羽目になりました。別の刑事と再婚していたゲイルはウォルシュと些細なことで口論になりましたが、デニースの計らいもあってウォルシュらはわずかばかりの金と車を貸してもらうことができました。
途中でウォルシュとデュークはマーヴィンに捕まり、車に乗せられたところでセラノの手下がヘリコプターで襲撃してきました。難を逃れて近くの飛行場までヒッチハイクで落ち延びたウォルシュは、飛行機嫌いのはずのデュークが自ら飛行機を操縦して逃げ出そうとするのを制しました。デュークは飛行機嫌いのフリをしていただけだったのです。
ウォルシュとデュークは貨物列車に飛び乗り、そこでデュークはウォルシュになぜ刑事を辞めたのかと尋ねると、かつての職場がセラノに買収されて賄賂を受け取っており、ウォルシュは正義を貫いて買収を拒否したところ上層部により辞職へと追い込まれていたのです。そして職を失ったウォルシュはゲイルからも捨てられ、デュークはそんなウォルシュの立場に理解を示しました。
ミッドナイト・ランの結末
行きずりの町で車を奪ったウォルシュとデュークはFBIに追跡され、カーチェイスを繰り広げた末に逃げ切ろうとしましたが、デュークは現れたマーヴィンに捕まり、ウォルシュもモーズリーに捕らえられて警察署に連行されてしまいました。ウォルシュは奥の手として、あらかじめデュークから預かっていたセラノに関するデータが入ったフロッピーディスクをネタにセラノに交渉を持ちかけ、ラスベガスの空港でデータとデュークの身柄を交換する作戦を打ち立てました。セラノを何としてでも逮捕したいモーズリーもウォルシュの話に乗り、まんまとマーヴィンから引き渡されたデュークを連れてセラノが現れ、作戦通りにセラノとマーヴィンは逮捕されました。
デュークの身柄を取り戻したウォルシュはエディと連絡を取りますが、これまでの逃避行でデュークとの間に奇妙な友情が芽生えていたウォルシュは、金はいらないからデュークを逃がすと告げ、デュークにゲイルから贈られた腕時計を友情の証として渡しました。デュークもまたウォルシュへの感謝の気持ちとして、密かに隠し持っていた逃走資金を差し出しました。それは喫茶店を開くには充分な金額であり、ウォルシュとデュークはそれぞれ別の道を歩むことにしました。
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