ハイエナたちの報酬 絶望の一夜の紹介:2017年フランス映画。『13/ザメッティ』『ロシアン・ルーレット』を手掛けたゲラ・バブルアニ監督が贈るクライム・アクション映画です。貧困にあえぐ3人の男女は警察官僚がマフィアから受け取った裏金を奪取しようと目論むのですが、その先には予想だにしない展開が待ち受けていました…。
監督:ゲラ・バブルアニ 出演:ギオルギ・バブルアニ(ダニス)、ヴァンサン・ロティエ(エリック)、シャルロッテ・ヴァン・ベルヴェッセレス(アレックス)、ルイ=ド・ドゥ・ランクザン(メルシエ)、ブノア・マジメル(ヴァンサン)、オリヴィエ・ラブルダン(シャルル)ほか
映画「ハイエナたちの報酬 絶望の一夜」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ハイエナたちの報酬 絶望の一夜」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ハイエナたちの報酬 絶望の一夜の予告編 動画
映画「ハイエナたちの報酬 絶望の一夜」解説
この解説記事には映画「ハイエナたちの報酬 絶望の一夜」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ハイエナたちの報酬 絶望の一夜のネタバレあらすじ:起
フランスの港町ル・アーブル。ダニス(ギオルギ・バブルアニ)とエリック(ヴァンサン・ロティエ)は廃材置き場で働いて生活費を稼いでいました。セルビアからの移民であるダニスは母と亡き妻との間の幼い子供と共に、貧しい暮らしを送っており、ダニスの悪友であるエリックは犯罪にも手を染めていました。
その頃、今や次期内務大臣との噂もある大物警察官僚のメルシエ(ルイ=ド・ドゥ・ランクザン)は、とある酒場でマフィアのボスであるサントウィッチ兄弟(ディディエ・フェラーリ、マティアス・カユエラ)と密会していました。サントウィッチ兄弟はメルシエに麻薬の密輸に協力するよう迫り、断った場合は薬物死した売春婦がメルシエと関係があったことを世間にバラすと脅しました。
メルシエは100万ユーロの報酬を受け取って協力することにしましたが、一連のやり取りをこの酒場で働くエリックの妹アレックス(シャルロッテ・ヴァン・ベルヴェッセレス)が偶然にも目撃していました。アレックスは早速メルシエの後をつけ、彼の邸宅を調べ上げました。
程なくして、メルシエはテレビニュースで麻薬の密輸が摘発され、サントウィッチ兄弟が逮捕されたことを知りました。自身がこの逮捕劇に関わっていないとはいえ、メルシエはマフィアが逆恨みして自分のスキャンダルを公表することに恐れをなしました。
ハイエナたちの報酬 絶望の一夜のネタバレあらすじ:承
アレックスはエリックに酒場でのメルシエたちのやり取りの一部始終を話し、裏社会の男ゴラン(アルバン・バイラクタライ)から借りた金の返済に困るダニスも交えてメルシエ宅から100万ユーロを強奪する計画を立てました。
3人は銃を手にメルシエ宅に侵入しましたが、そこで3人が目にしたのは、今にも首を吊ろうとしているメルシエの姿でした。3人は慌ててメルシエの自殺を止め、どうせ死ぬなら必要の無い金をくれと迫りました。自暴自棄になっていたメルシエは隠し部屋に隠していたトランクを3人に引き渡し、まんまと100万ユーロを手に入れた3人は山分けしてメルシエ邸を後にしました。
ところが、ダニスが帰った後、実はメルシエ邸で金庫を目撃していたエリックとアレックスは、ダニス抜きで中身を手に入れようと企みました。そしてエリックとアレックスは再びメルシエ邸を訪れ、金庫の中身をよこすよう要求しましたが、メルシエは今まで何度もかかってきたものの無視し続けていた電話を取りました。
受話器の向こうはサントウィッチ兄弟兄弟に成り代わってマフィアの実権を握ったシャルル(オリヴィエ・ラブルダン)であり、兄弟を裏切って警察に売ったのはシャルルの仕業でした。シャルルは日の出までに100万ユーロを渡せばスキャンダルの証拠を渡すと持ち掛け、これでスキャンダルを隠蔽できると考えたメルシエはエリックとアレックスを脅して金を取り戻しました。しかし、ダニスが持ち去った分はまだ回収されていませんでした。
その頃、ダニスはゴランに借金を返していましたが、ゴランが持ち金全てを奪おうとしたことにキレたダニスはゴランを射殺、母と我が子を連れて逃亡していました。
ハイエナたちの報酬 絶望の一夜のネタバレあらすじ:転
メルシエはアレックスを人質にし、エリックにダニスから金を取り戻すよう要求しました。エリックは逃げたダニスの行き先を突き止めて金を渡すよう迫りましたが、ダニスは家族のためにも金を渡すつもりはありませんでした。
ダニスから金の代わりに銃を受け取ったエリックは、メルシエに電話を入れて、アレックスを解放しなければ警察に通報すると脅しましたが、メルシエ本人が警察のトップであるため失敗に終わりました。
メルシエは汚れ仕事を請け負うヴァンサン(ブノア・マジメル)という男をエリックの元に向かわせ、エリックはあえなくヴァンサンに捕まってしまいます。エリックからダニスが列車に乗ったことを聞き出したヴァンサンは、エリックに手錠をかけて車のトランクに閉じ込め、ダニスの乗った列車に乗り込みました。
怪しげな漢(ヴァンサン)の姿を目撃したダニスは金をひとまず隠し、母に隠し場所を教えましたが、ダニスの母はヴァンサンに孫を人質に取られ、仕方なく金の隠し場所を教えてしまいました。ダニスは母に、ひとまずパリで落ち合って、そこからスペインへ逃げようと告げると、ヴァンサンから金を奪還するために彼の後を追いました。
その頃、エリックは通りがかったホームレスに車のトランクを開けてもらい、手錠のまま祖父の家に逃げ込みました。一方、アレックスは隙を突いて拘束を逃れ、シャルルと取引話をしていたメルシエに襲い掛かりましたが、返り討ちにされて射殺されてしまいました。
ハイエナたちの報酬 絶望の一夜の結末
ヴァンサンから金を取り戻したと報告を受けたメルシエは、まず証拠の半分をシャルルがメルシエ宅まで持っていき、シャルルに金を渡した後に彼のアジトで残りの証拠をヴァンサンが受け取ることでシャルルと合意しました。しかし、金には密かに発信機を付けておき、証拠を全て手に入れた時点でシャルルを消すことをメルシエは考えていました。
ヴァンサンはシャルルの元に向かい、祖父の家で手錠を切って銃を借りたエリックはダニスと合流してメルシエ宅に向かいました。一方、エリックの身を案じる祖父は警察に通報しました。
メルシエ宅でアレックスの死体を発見したエリックとダニスは激昂してメルシエに発砲、そのまま格闘戦に持ち込みました。エリックは自分の手とメルシエの手を手錠で繋ぎ、ダニスと二人がかりでメルシエが自殺用にかけていた首つり用ロープを使ってメルシエを殺しました。しかし、エリックはメルシエに撃たれて致命傷を負っており、ダニスに金を持って逃げるよう告げて息絶えました。
ダニスは駆け付けた警察の目を逃れて逃げ去り、入れ替わりにメルシエ宅に着いたシャルルは警察に逮捕されました。ダニスは母に連絡を入れますが、母はパリには行かずこの町に残ると言い出しました。ダニスは思い悩んだ末に金を持っていずこへと逃げ去っていきました。
その頃、ヴァンサンとシャルルの手下は、事情を知らぬままメルシエからの連絡を待ち続けていました。
以上、映画「ハイエナたちの報酬 絶望の一夜」のあらすじと結末でした。
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