月光の曲の紹介:1936年イギリス映画。世界的な名ピアニストのイグナツ・ヤン・パデレフスキーが本人役として出演した本作は、ベートーヴェンの有名なピアノソナタと共に歩んできた、ある家族の物語である。久しぶりに開いたリサイタルのアンコールで「月光ソナタ」を弾いた彼の思いとは…。パデレフスキーの実際の演奏シーンが撮影されており、彼の演奏に触れることが出来る貴重な作品。
監督:ロタール・メンデス 出演者:イグナツ・ヤン・パデレフスキー(本人)、チャールズ・ファレル(エリック)、マリー・テンペスト(バロネス・リンデンボルグ)、バーバラ・グリーン(イングリッド)、エリック・ポートマン(マリオ・デ・ラ・コスタ) ほか
映画「月光の曲」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「月光の曲」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「月光の曲」解説
この解説記事には映画「月光の曲」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
月光の曲のネタバレあらすじ:起
イグナツ・ヤン・パデレフスキーは久しぶりにリサイタルを開きます。満員の聴衆の中に、とある家族がいました。幼い女の子が拍手をした際に、持っていた丸いお菓子入れを落としてしまい、拾おうとパデレフスキーの元に駆け寄ってきます。そのお菓子入れを拾ったパデレフスキーは女の子の両親と再会を果たし、母親からアンコールにベートーヴェン作曲の「月光ソナタ」をリクエストされ、彼は快諾します。彼の友人から、なぜあの曲を弾いたのかと問われたパデレフスキーは、4年前に偶然出会ったある家族の話を聞かせます。
月光の曲のネタバレあらすじ:承
4年前、パリを目指していたパデレフスキーら一行は、乗っていた飛行機の事故によりスウェーデンの森に不時着してしまいます。飛行機の修理に2日かかると知った一行は途方に暮れますが、そこへエリックという名の若者がやって来て、近くにあるバロネス伯爵夫人の城に案内されます。そこで敷地の管理を任されていたエリックは、夫人の孫娘であるイングリッドと幼馴染で、互いに愛し合っていました。事情を知った夫人はパデレフスキーらを暖かく迎え入れます。何故なら、彼女はパデレフスキーの大ファンだったのです。夫人は娘夫婦が若くして亡くなったことと、「月光ソナタ」には特に思い入れがあるとパデレフスキーに言います。そんな中、イングリッドは飛行機に乗っていたナルシストのマリオ・デ・ラ・コスタと出会います。旅に強い憧れを抱くイングリッドとマリオは意気投合しますが、エリックはその仲を快く思いません。
月光の曲のネタバレあらすじ:転
夫人の持つ療護施設を訪れたパデレフスキーでしたが、一緒に行くはずだったマリオはイングリッドに会うため、わざと城に残ります。二人は次第に心を通わせますが、エリックはマリオの部屋で、彼の正体を知ってしまいます。イングリッドをマリオから引き離そうと躍起になるエリックでしたが、イングリッドはそんな彼を理解できません。その日の夕食、エリックの様子を不審に思った夫人は彼に説明を求めます。彼の話を聞いた夫人は、駆け落ちしようとイングリッドに迫るマリオを見つけ、二人きりで話をすることになりました。
月光の曲の結末
マリオはイングリッドと結婚したいと夫人に訴えますが、夫人は彼に、本当は家の財産を狙った泥棒ではないのかと迫ります。エリックがマリオの部屋から見つけた所持品の写真の裏には、以前別の富豪から大金を受領したという旨のメモが残されていました。そして本性を暴かれたマリオは、夫人が用意した馬車に乗って城を追い出されてしまうのでした。彼は詐欺師だったのです。イングリッドはマリオを追うために荷造りをしますが、夫人からマリオのことを聞き、自分が騙されていたことや、エリックの自分に対する思いに気付きます。そこへ飛行機の準備が整ったとの連絡が入り、パデレフスキーは「月光ソナタ」を演奏。それを聞きながらベランダに出たイングリッドの元にエリックがやって来て二人はめでたく結ばれるのでした。
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