モーヴァンの紹介:2002年イギリス映画。アラン・ウォーナーの同名小説を映画化。恋人の自殺をきっかけに、自らの人生を見つめ直していく女性の姿を描いたドラマ作品。クリスマス、21歳のモーヴァンはキッチンで恋人ジェームズの遺体を発見した。どうやら手首を切って自殺したらしい。モーヴァンは現実から逃れるように彼の体を愛撫し、親友ラナと共にバーへ繰り出して踊り騒いだ。改めて遺書を読んでみると、書き上げたばかりの小説を出版社に送って欲しいと書いてある。モーヴァンは著者名を自分の名前に書き換え、出版社に送付したのだった。「ボクと空と麦畑(1999年)」で注目を集めたリン・ラムジー監督の長編第2作目。「ウォーキング・デッド」でアルファ役を演じたサマンサ・モートンが主演を務める。
監督:リン・ラムジー 出演者:サマンサ・モートン(モーヴァン・カラー)、キャスリーン・マクダーモット(ラナ)、レイフ・パトリック・バーチェル(1022号室の青年)、ダン・ケイダン(ダザー)、キャロリン・コールダー(シーラ・テキーラ)ほか
映画「モーヴァン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「モーヴァン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
モーヴァンの予告編 動画
映画「モーヴァン」解説
この解説記事には映画「モーヴァン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
モーヴァンのネタバレあらすじ:起
スコットランドの港町。クリスマスを迎えたモーヴァン・カラーは、横たわる恋人ジェームズ・ガレスピーの体を優しく撫でていました。彼は手首を切って自殺したらしく、床には血が広がっています。茫然自失のモーヴァンは言葉もなく、突然の不幸を受け入れられないでいました。
パソコンのモニターには「読んで」の文字が。モーヴァンが目を通してみると、残されていたのは遺書でした。小説を書き終えたので、それを出版社に送って欲しいこと。モーヴァンを愛していたこと。「勇気を出せ」と綴られた文章を、モーヴァンは無言で読んでいます。
彼が用意していたプレゼントを開封していくモーヴァン。服、ライター、ウォークマン。そして「君のために」と書かれたミュージックテープ。
モーヴァンは身支度を整えて街に繰り出します。親友ラナと合流し、馴染みのバーやホームパーティーに顔を出して酒やドラッグをあおりました。しかし快楽は現実を消してくれません。
モーヴァンのネタバレあらすじ:承
パーティー後、モーヴァンはラナの祖母の家に寄りました。そこでラナにジェームズの死を伝えようとしますが、上手く言葉になりません。「もういない」と話すと、ラナは単なる家出と勘違いし「どうせまたいつもの気まぐれよ」と励ましました。
モーヴァンはジェームズの死を誰にも打ち明けられないまま、彼の遺体が横たわった部屋と勤務先のスーパーを往復します。モーヴァンは改めてジェームズの遺書を読み返しました。モーヴァンのために書いたという小説。彼女は何を思ったか、著者名を「モーヴァン・カラー」に書き換えます。
プリントアウトした小説を出版社に送り、部屋を掃除したモーヴァンは、ジェームズが結構な額の銀行預金をしていたことを知りました。モーヴァンはラナを誘い、スペインへ2週間旅行することにします。
旅行中、ジェームズをそのままにする訳にもいかないので、モーヴァンは浴室で彼を解体しました。バラバラにしたジェームズを山に埋めたモーヴァンは、身軽になって駆け出します。
モーヴァンのネタバレあらすじ:転
一方、ラナはいなくなったジェームズのことを気にしていました。そして恐る恐るといった様子で、ジェームズと浮気していたことを明かします。突然のことにモーヴァンはショックを受けますが、ジェームズはもうこの世にいません。
翌日、泣いて謝るラナを許したモーヴァン。そんな彼女のもとに、出版社からぜひ会いたいという旨の手紙が届きました。モーヴァンは空港の公衆電話から連絡を取り、これからスペインに行くところなので会えないと伝えます。
ラナとスペインに到着したモーヴァンは、旅行を楽しみます。2人で酒を呑んだり、ドラッグに手を出したり。しかし結局日常の延長線上でしかなく、モーヴァンは空虚な心を持て余します。
そんなある夜、モーヴァンはホテルの廊下で男性の泣き声を聞きつけました。声を頼りにたどり着いた1022号室のドアをノックすると、青年が出て来ます。彼は母親を亡くして悲しんでいました。モーヴァンはその青年と裸で戯れ合い、激しいセックスをします。
モーヴァンの結末
翌朝、モーヴァンはラナを急き立て逃げるようにホテルを後にしました。美しいものを見たいと願うモーヴァンは、山奥の田舎へ向かいます。しかし山の中で迷子になってしまい、そのまま日が暮れてしまいました。
不安と疲労に腹を立てたラナはモーヴァンを詰り始めます。本当は浮気を許しておらず、根に持っているのだろうと。そんなつもりは一切無いモーヴァンでしたが、ラナは聞く耳を持ちません。翌朝、モーヴァンは寝ているラナのそばに置き手紙を残し、1人で歩き始めました。
ヒッチハイクで街に戻ったモーヴァンは、連絡を取った出版社の人間と落ち合います。契約金10万ポンドを約束されたモーヴァンは、思いもよらない大金に隠れて興奮しました。その後は1人自然の中で、ゆっくりと時間の経過を感じて過ごします。
スコットランドに戻ったモーヴァン。約束通り、出版社から10万ポンドの小切手が届いていました。モーヴァンは荷物をまとめて部屋を後にします。馴染みのバーでラナと再会したモーヴァンは、街を出て行くと告げました。ラナも一緒に行かないかと誘いますが、彼女は驚き困惑した様子で、自分はここで満足だと言います。
モーヴァンは1人バーを出て歩き始めました。夜明けを迎えた駅のホームに鳥のさえずりが響き、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「モーヴァン」のあらすじと結末でした。
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