ミニヴァー夫人の紹介:1942年アメリカ映画。第二次世界大戦の影が忍び寄りつつあったイギリスの田舎町を舞台に、そこに住むミニヴァー家の人々の日常を、夫人の息子と上流階級の娘との恋や戦争の悲劇なども交えて描いた作品です。
監督:ウィリアム・ワイラー 出演者:グリア・ガースン(ミニヴァー夫人)、ウォルター・ピジョン(クレム・ミニヴァー)、(ヴィンセント・“ヴィン”・ミニヴァー)、テレサ・ライト(キャロル・ベルドン)、デイム・メイ・ウィッティ(ベルドン夫人)ほか
映画「ミニヴァー夫人」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミニヴァー夫人」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ミニヴァー夫人」解説
この解説記事には映画「ミニヴァー夫人」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミニヴァー夫人のネタバレあらすじ:起
第二次世界大戦の影が忍び寄りつつあった1939年夏のイギリス。ロンドン郊外の小さな町ベルハムで、ミニヴァー一家は幸せな家庭を築いていました。陽気なミニヴァー夫人(グリア・ガースン)とその夫で建築家のクレム(ウォルター・ピジョン)との間には、オックスフォード大学で寮生活を送る長男ヴィン(リチャード・ネイ)とまだ幼いジュディ(クレア・サンディス)とトビー(クリストファー・セヴェリン)の三人の子がいました。ある日、街で買い物をしていたミニヴァー夫人はバラード駅長(ヘンリー・トラヴァース)に呼び止められ、彼が丹精を込めて育て上げた自慢のバラの花に「ミニヴァー夫人」の名をつけさせて欲しいとい頼んできました。駅長はこのバラを町で開催される花の品評会「ベルドン・カップ」に出品すると宣言、町中は大騒ぎとなります。というのも「ベルドン・カップ」の主催者は町の上流階級であるベルドン夫人(デイム・メイ・ウィッティ)であり、バラ部門は常にベルトン夫人の花が1位を獲るのが暗黙の了解となっていたからです。
ミニヴァー夫人のネタバレあらすじ:承
ミニヴァー夫人は駅長の申し出にためらいますが、バラの見事な出来映えを見て申し出を引き受けます。その翌日、出品の話を聞き付けたベルドン夫人の孫娘キャロル(テレサ・ライト)がミニヴァー家を訪れ、駅長に出品をやめるようミニヴァー夫人から頼んでほしいと要求してきました。しかしミニヴァー家には折しも夏休みで帰省中のヴィンがおり、しかもヴィンは大学で下層勤労者階級の生活権について研究していたことから、ヴィンはベルドン夫人の階級主義を批判してキャロルと口論になります。しかしヴィンとキャロルはこの出来事をきっかけに互いに意識し始め、その夜のダンスパーティーでヴィンはキャロルに謝罪すると二人はたちまち恋におちていきます。
ミニヴァー夫人のネタバレあらすじ:転
やがてイギリスはナチスドイツに宣戦布告、遂に第二次世界大戦に本格参戦していきます。ヴィンは空軍へ志願する一方で、平民であるヴィンと孫との婚約に難色を示すベルドン夫人の心配を押し切りキャロルに正式にプロポーズします。クレムも村の人々と共に付近を巡察する任務に就き、ミニヴァー夫妻は戦闘機の部隊が上空を通るたびに、ヴィンの機体のエンジン音が聞こえると息子の無事にほっと胸をなで下ろす日々を過ごしていました。やがてベルドン夫人もミニヴァー夫人の説得により遂に結婚を認め、晴れてヴィンとキャロルは町の人々の祝福を受けて結婚式を挙げました。
ミニヴァー夫人の結末
戦局が目まぐるしく悪化の一途を辿るなか、予定通り「ベルドンカップ」が無事に開催されました。バラ部門はバラード駅長の「オリヴァー夫人」とベルドン夫人の花との一騎打ちとなり審査は難航しますが、審査員は例年通りにベルドン夫人のバラを一等に選びます。ところが、ベルドン夫人は結果発表の場で突如バラード駅長の「ミニヴァー夫人」を一等に、自分のバラを二等にすると発表、来場者たちはベルドン夫人の英断と駅長に惜しみない拍手を贈ります。しかし、間もなく敵軍の戦闘機が襲来するとの報に会場は大混乱となり、ミニヴァー夫人とキャロルは急遽ヴィンを車で航空隊基地へ送った帰り道、敵機の機銃掃射に巻き込まれていきます。数日後、廃墟となった教会で、ヴィカー牧師(ヘンリー・ウィルコクソン)は犠牲者への追悼と勇気をもって立ち向かうことを呼びかけました。
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