映画「マイ・スパイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マイ・スパイの紹介：2020年アメリカ映画。格闘能力に優れながらも頭を使う仕事が苦手なアメリカCIAのスパイが、ひょんなことから9歳の女の子と手を組んで凶悪テロリストに立ち向かう姿を描いたアクション・コメディ映画です。主演は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」などのデイヴ・バウティスタが務め、監督は『ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々』や後に日本でもリメイクされた『50回目のファースト・キス 』オリジナル版を手掛けたピーター・シーガルが務めています。本作は日本では2020年1月に劇場公開されましたが、本国アメリカでは数度の公開延期や新型コロナウイルス問題などを受けてネット配信に切り替えられました。
監督：ピーター・シーガル 出演者：デイヴ・バウティスタ（JJ）、クロエ・コールマン（ソフィー・ニュートン）、クリステン・シャール（ボビー・オルト）、パリサ・フィッツ＝ヘンリー（ケイト・ニュートン）、ケン・チョン（キム局長）、グレッグ・ブリック（ヴィクター・マルケス）、デヴェレ・ロジャース（カルロス）、オリヴィア・デパティ（セルマ）ほか
この解説記事には映画「マイ・スパイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ウクライナ・チェルノブィリ原子力発電所の跡地では、ロシアのマフィアと軍人との間でプルトニウムとダイヤの闇取引が極秘裏に行なわれていました。取引の場に潜入していたアメリカCIAのスパイ、JJ（デイヴ・バウティスタ）の任務は、プルトニウムが悪用を目論むテロリストなどの手に渡らないよう動向を探ることでしたが、正体が危うくバレそうになったJJはその場の者たちを次々とド派手になぎ倒し、しまいには核取引のネットワークをも壊滅することに成功しました。
しかし、最大の任務であるプルトニウムの行方を見失うという失態を犯したJJは、上司のキム局長（ケン・チョン）にスパイ失格だと責められました。JJは元特殊部隊の隊員という経歴を買われてCIAのエージェントとなったのですが、腕っぷしの強さとは裏腹に頭を働かせることは大の苦手でした。
JJが追っていたプルトニウムはフランス人テロリストのヴィクター・マルケス（グレッグ・ブリック）の手に渡る予定でした。キム局長は最後のチャンスとして、マルケスの亡き弟の妻で看護師のケイト（パリサ・フィッツ＝ヘンリー）とその9歳になる娘ソフィ（クロエ・コールマン）の監視を命じられました。
キム局長はマルケスがケイト親子に近づく可能性があることを理由に挙げましたが、JJは地味な仕事だと乗り気ではありませんでした。しかし、このままでは確実にクビになるJJは、経験の浅い技術畑出身の女エージェント、ボビー・オルト（クリステン・シャール）と組まされて、やむなく引き受けることにしました。
JJとボビーはケイト親子が引っ越してきたばかりのイリノイ州ウィッカーパークのアパートに潜入、親子が留守の間に室内に監視カメラを仕掛けておきました。ところが、この監視カメラの存在はあっさりとソフィに気付かれてしまい、しかもソフィはカメラの映像信号を辿って何とJJたちの存在まで嗅ぎ付けてしまいました。
自分の正体がバレてしまったことに慌てるJJに、ソフィは内緒にしてやる条件として一緒にスケート場まで連れて行ってほしいと持ちかけてきました。ソフィはまだ学校では友達はおらず、ケイトも仕事で忙しいのです。
引き受けるしか道のないJJは仕方なくソフィをスケート場まで連れて行き、不慣れなスケートに苦戦しながらも学校でソフィをいじめている男子たちを懲らしめてあげました。このことに味を占めたソフィは次の条件としてケイトが参加できない学校の授業参観に連れていってほしいと要求してきました。
ソフィはJJとの約束を守り、彼は近所に引っ越してきた親切な人だと説明しておきました。JJはボビーから監視対象者と接触するなと叱られ、自分よりも賢いソフィのやり方はテロリストよりタチが悪いと嘆くJJでしたが、結局はソフィに従うしかありませんでした。
授業参観の当日。無職を装っていたJJは自身の職業について訊かれ、「俺は以前、世界でゴミを始末していた」と語り出しました。笑い出す子供たちに、JJは自身が軍の特殊部隊にいたことを語り出すと、子供たちは一転して話に聞き入っていました。このことをきっかけにJJとソフィはすっかり打ち解け合い、ケイトもソフィが明るくなったことに安堵しました。
やがてソフィは自分もスパイになりたいと言い出し、JJにスパイになる方法を伝授してほしいと頼んできました。最初は子供の遊びだと思っていたJJでしたが、飲み込みの早いソフィは瞬く間に潜入する技術や嘘発見器から逃れる技術まであっさりと身につけていき、しまいにはアクション映画バリのド派手な魅せ方までも教わっていきました。ソフィの覚えの速さにはさすがのJJも驚くしかありませんでした。
そんなソフィの次の作戦とは、1年前に父を亡くしたばかりの母ケイトとまだ独身のJJを引き合わせることでした。言葉巧みにJJとケイトを引き合わせたソフィは二人をデートにこぎつけることに成功、JJはぎこちないながらもケイトをダンスに誘い、この模様は周囲の人々に大ウケしてスマホで撮影されました。
その一方でJJはケイトから過去の話を聞かされていました。ケイト親子はかつてパリで暮らしていたのですが、夫が殺されてからというもの警察から夫が犯罪に関わったとして財産を差し押さえられ、やむなくアメリカに移住したとのことでした。しかし、JJが必要以上に監視対象者に接近し過ぎていることにボビーは不安を抱えていました。
同じ頃、キム局長率いるCIAの監視チームはヨーロッパでマルケスの動向を探っていました。ある時、ベルリンにてマルケスのアジトを突き止めた特殊部隊が一気に突入をかけ、銃撃戦に発展しました。キム局長はマルケスが死んだものと判断し、もはやケイト親子を監視する必要がなくなったとしてJJとボビーに任務の終了を告げました。
ところが、先日のJJとケイトのダンスの動画がネット上にアップされてしまっており、激怒したキム局長は遂にJJを解雇、更にはボビーまでも解雇してしまいました。しかし、マルケスは密かに死を偽装して生き延びていました。
JJはケイトに自らの正体を打ち明け、ケイトは自分に近づいたのは任務だったのかと激しく詰め寄りました。ソフィもまた母とJJとの関係が壊れたことを悲しんでいました。
JJとボビーは撤収に取り掛かろうとしたその時、ケイトの前にマルケスが現れました。マルケスは亡き弟のパソコンに残しておいたデータを回収するためにやってきたのであり、そのことを知ったボビーはJJが持ち込んでいた武器で撃退しようとしましたが、武器の使い方に不慣れなボビーが手こずっている間にマルケスはソフィを人質に取って逃げ出しました。
JJはケイトと共に車でマルケスの後を追い、飛行場へと突入しました。マルケスは待機させていた飛行機で逃亡しようとしましたが、JJは滑走路に燃料満載のタンクローリーを走らせ、燃料を撒き散らして離陸を阻止しました。JJはマルケスとの格闘戦に臨みましたが、飛行機はソフィを乗せたまま暴走を始め、滑走路を突き抜けてその先の崖へと向かいました。
再び飛行機に乗り込んだマルケスはソフィからデータのメモリを奪おうと追いかけ回しましたが、ソフィは助けに駆け付けたJJに助け出され、マルケスは飛行機もろとも崖に転落して爆死を遂げました。しかし、これでは物足りないJjとソフィは滑走路に残されたタンクローリーに火を放ち、燃え盛る炎をバックに歩き出しました。
マルケスの野望を阻止することに成功したJJとボビーは解雇を撤回してもらいました。JJはしばらく時間が欲しいと言うとソフィとケイトの元に向かい、一生懸命に練習してマスターしたスケートの腕前を見せつけてソフィとケイトを喜ばせました。
以上、映画「マイ・スパイ」のあらすじと結末でした。
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