Mr.ノーバディの紹介:2021年アメリカ映画。先週も、先々週も判で押したような同じ毎日を繰り返すハッチ・マンセル。息子からは尊敬されず、妻からは相手にされない男。世間からみれば彼は何者でもない(NOBODY)。しかし、突如平穏は破られる。自宅に押し入った強盗と相対したハッチは本能を覚醒。それは残忍なスキルを発揮させ暴力を駆り立てる道。その先に待ち構えていたのは危険な敵だった。
監督:イリヤ・ナイシュラー 出演:ボブ・オデンカーク(ハッチ・マンセル)、アレクセイ・セレブリャコフ(ユリアン・クズネツォフ)、コニー・ニールセン(ベッカ・マンセル)、クリストファー・ロイド(デビット・マンセル)、マイケル・アイアンサンド(エディ・ウィリアムズ)、コリン・サロモン(理髪屋)、RZA(ハリー・マンセル)、ビリー・マクラレン(チャーリー・ウィリアムズ)、アラヤ・メンゲシャ(パベル)、ゲージ・マンロー(ブレイク・マンセル)、ペイズリー・カドラス(アビー・マンセル)ほか
映画「Mr.ノーバディ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「Mr.ノーバディ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
Mr.ノーバディの予告編 動画
映画「Mr.ノーバディ」解説
この解説記事には映画「Mr.ノーバディ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
Mr.ノーバディのネタバレあらすじ:起
2人の子を持つハッチ・マンセル(ボブ・オデンカーク)は妻ベッカ(コニー・ニールセン)を助けて朝食を作ると、息子のブレイク(ゲージ・マンロー)と幼い娘アビー(ペイズリー・カドラス)を送り出し、いつも通りの朝のルーティンをこなします。
ハッチはベッカの家族が経営する工場で会計士をしていました。外見はいたって普通の中年男。火曜のゴミ出しに間に合わなくても甘んじて受け入れる、世間から見ればどこにでもいるような何者でもない男=NOBODY。それがハッチ・マンセルです。
ある遅い晩のこと。ハッチは自宅に侵入した男女二人組の強盗と遭遇しました。ゴルフクラブを振り上げた相手が女性だと知ると、抵抗せずに逃したハッチ。家族のために戦うことを選ばなかった彼を息子や妻、そして警察までも見下したのでした。
Mr.ノーバディのネタバレあらすじ:承
ハッチは父が入居している老人ホームに出向きました。父デビッドは言います。
「昔を思い出せ」と。
次の日の朝、娘アビーが大切にしていたブレスレットが強盗に持ち去られたことを知ったハッチ。彼の中で何かが目覚めました。獣のような形相で父親のIDを持ち出すハッチ。IDには“FBIデビッド・マンセル”の名前。強盗の手に彫られたタトゥーを頼りに犯人を捜しました。
向かったのはタトゥーの店。金を見せて情報を得ようとするハッチを怪しんだ店の男は襲い掛かろうとしましたが、金を握るハッチの手首に刻まれたタトゥーに気付き「兵役ご苦労様でした」と言い、別室に逃げてしまいました。
ハッチは犯人を突き止め、娘のブレスレットを取り返すべく男女をぶちのめそうとしましたが、生まれたばかりの赤ん坊を守ろうとする2人を見て諦めて去りました。
帰途につくハッチ。しかし、一目で普通ではないと分かる男たちのグループに、ハッチを乗せたバスが乗っ取られてしまいました。男たちと大乱闘となったハッチはナイフで刺されはしたものの、男たちをやっつけ、どうにか帰宅することができました。
Mr.ノーバディのネタバレあらすじ:転
ところがこれがきっかけとなり、ハッチは冷酷なロシアンマフィアのユリアン・クズネツォフ(アレクセイ・セレブリャコフ)から狙われることとなります。バスの乱闘でハッチに打ちのめされた男の中に、ユリアンの弟がいたのです。これには、ずっとハッチを助けてきた異母兄弟のハリーもあきれてしまいます。
キレたユリアンは武装集団をハッチの自宅へ送りました。しかしハッチもやる気です。妻と2人の子供たちを地下室へ隠れさせると、高い戦闘能力で次々と襲ってくる敵をたったひとりで片付けてしまいました。家族を別の場所へ逃げさせ、家に火を放ったハッチの怒りは頂点に達していました。
一方、ユリアンも次の攻撃をしかけてきます。
今度は手下を父のいる老人ホームへ送り込みました。しかし、FBIだった父もまだ腕がなまっていません。隠し持っていた銃をぶっ放し、簡単に敵を倒してしまいました。
家族も父親も襲われたハッチは、復讐に乗り出します。
義父から工場を買い取り、大量の武器を製造。さまざまな所に仕掛けを設置していきました。準備は整いました。ユリアンが経営するバーを訪れると、ショーを観ながら堂々と食事をするハッチの手には爆弾が握られていました。
爆弾を前に手を出せないユリアンに「家族にだけは手を出すべきでなかった」ハッチはそう言うと、お互いに手を引いて温和に過ごそうと提案しました。ところが、ハッチに組織の金を燃やされたユリアンはこれを拒否しました。
Mr.ノーバディの結末
大勢のユリアン一味から追われ、カーチェイスを繰り返しながら、工場に誘い込むハッチ。しかし、入口で敵に囲まれピンチに陥ります。
そこへ遠くから援護射撃がありました。なんと父デビットと異母兄弟のハリーでした。ハッチを心配してかけつけてくれたのです。
戦いは銃撃戦となりました。ハッチがしかけたトラップへ誘い込む頭脳プレーと、素手でも掴みかかる肉体的な戦いで、ユリアンの手下を次々と倒していく3人。最後に残ったユリアンはハッチの自作爆弾により吹っ飛びました。こうして戦いは終わりました。
後日、新居を探すハッチとベッカの姿がありました。
部屋を案内する不動産会社のエージェントの携帯電話が鳴りました。「あなた宛てです」電話を渡されたハッチは、何やら深刻な話を聞かされている様子でした。
ハッチは電話を切るとエージェントに聞きます。
「この家には地下室はありますか?」と。
以上、映画「Mr.ノーバディ」のあらすじと結末でした。
平凡かつ単調な生活を送り、家族からも距離を置かれている男がふとした「怒り」から犯罪組織と対峙することになってしまうアクション映画で、主演が「どこからどう見ても平凡な男」という点がその面白さを倍加している。