ファム・ファタールの紹介:2008年韓国映画。日本でも暗躍する韓国スリ団を取り締まる広域捜査班と、縄張りを拡大するスリ団の美人女リーダーに翻弄される刑事、そしてその女にスリを教えた刑事の母親の絡みあった因果関係を描いた、韓国クライムサスペンス映画です。2002年制作、ブライアン・デ・パルマ監督の『ファム・ファタール』とは全くの別物です。
監督:イ・サンギ 出演者:ソン・イェジン(ペク・チャンミ)、キム・ミョンミン(チョ・デヨン)、キム・ヘスク(カン・マノク)、シム・ジホ(チェ・ソンス)、ソン・ビョンホ(オ・ヨンス)、ユン・ユソン(チョ・スヒョン)、キム・ビョンオク(ホン・ギテク /ホン・ヨンテク)ほか
映画「ファム・ファタール(2008年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファム・ファタール(2008年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ファム・ファタールの予告編 動画
映画「ファム・ファタール(2008年)」解説
この解説記事には映画「ファム・ファタール(2008年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ファムファタールのネタバレあらすじ:起
大阪でスリを働くチャンミの防犯映像を、韓国警察の幹部たちが見ていました。そして「大阪で、韓国スリ団ににょる窃盗が多発している。日本政府からの要請があり、スリ団を壊滅に追い込め」と指示されました。
街のヤクザ達を相手に過激なやり方で逮捕していたデヨンの所属する『広域捜査班』に新班長としてオ刑事が着任しました。オ刑事とデヨンは先輩後輩関係で、デヨンにとっては嫌な先輩でした。オ刑事はメンバーに「スリ団の取り締まりをする」と言いました。嫌がるメンバー達にオ刑事は「これは命令だ」と言いました。
チャンミは出所したマノクを出迎えました。そして「私の仕事を手伝ってくれ」と言うと、マノクはスリに必要な道具のカミソリを口に入れ、血を吐きだしました。そして「今度スリをやる時は、私が死ぬ時だ」と言って断りました。
部屋に戻ったチャンミは自分のスリ団を『サムスン』と名付け、新しく手品の上手いウォンジュンを仲間に入れ、メンバーのソンス、ヨンスに「縄張りを広げる、双子組と闘う事になる」と言いました。チャンミは双子組の縄張りの中で双子組のボン兄弟の弟らに囲まれ「縄張りを荒らすな」と暴行を受けました。別の捜査で張り込んでいたデヨンが偶然見かけ、チャンミを助けました。
ファストフード店でチャンミに薬を渡したデヨンは警察手帳を見せ「捜査に協力してくれないか」と言って、コーヒーを取りに席を立ちました。相手が刑事と知ったチャンミは、煙草とライターを置いたまま店を出ていました。
ファムファタールのネタバレあらすじ:承
オ刑事がデヨンと酒を飲みながら「スリ団の捜査に協力しろ」と言いますが、デヨンは断り帰ろうとしました。オ刑事が「南天門の事件は忘れろ」と言いました。するとデヨンは怒って店を出ました。
昔、南天門のデパートでオ刑事が女スリを逮捕しました。女はデヨンの母マノクでした。取り調べでデヨンはマノクに「20年も放っておいてスリになっていたのか、お母さんと言うな!死んでいてほしかった」と言って部屋を出ました。デヨンはマノクが「長い旅行に行ってくる」と言った時、「お土産に時計を買ってきて」と言った子供時代を思い出した。
マノクはチャンミの誘いを断った後、低血糖の持病を持ちながらホームレス生活に入りました。一方チャンミはソンスを連れ、双子組の報復に向いました。ボン弟のアキレスをソンスが切断し縄張りを奪いました。そしてヨンス、ウォンジュン、ソンスが子供の手術費用に融資してもらった1億ウォンを女性からスリました。このことがニュースで報道されると、それを見たデヨンは怒りを覚え、チャンミは「困っている人の金を盗るな、返せ」と言いました。
デヨンが捜査に帰って来ました。オ刑事からスリ団のデータを渡され調べていると、母のオノクのほかにチャンミがのっていました。オ刑事はチャンミに会いに行きました。チャンミは「刺青の店をやっている」と名刺を渡しました。早速デヨンとユン刑事が店を訪れましたが、スリ団に関する情報は得られませんでした。
デヨンがスリ団をまとめる先生の息子の結婚式を見張っていると、チャンミも来ていました。デヨンが話しかけるとチャンミは、たわいのない話をして別れました。
ファムファタールのネタバレあらすじ:転
署に帰ったデヨンが携帯が無くなっていることに気づき、自分の携帯に電話するとチャンミが持っていました。店に行くとチャンミは「日本で船舶免許をとった、また日本に行く」と言った後、デヨンに明洞組の片目のクアンソプの情報を教え、誘惑しますがデヨンはのりませんでした。チャンミの情報に基づき張り込んでいると、グアンソプらがスリを行っていました。デヨンらはグアンソプらを逮捕しました。このことでチャンミは明洞の縄張りも手に入れました。
デヨンが家に帰ると、マノクがチャンミから貰った金を、デヨンの姉のスヒョンに渡していました。デヨンは「汚い金をもらうな」とマノクを追い出そうとしました。その時、興奮したスヒョンが痙攣して倒れました。マノクは「いつからこんなに」と言うとデヨンは「あんたがスリで逮捕され、スヒョンが自殺しようとした時からだ」と言いました。
ボン兄弟の兄が出所し、報復にヨンスを拉致し、右手の指をネイルガンで潰しました。デヨンがチャンミの店を訪れました。動揺していたデヨンはチャンミの誘惑に負け愛し合いました。デヨンがシャワーを浴びている時、チャンミが財布の中に家族写真があるのを見つけました。チャンミはデヨンの母がマノクだと知りました。
チャンミは、焼肉の店をオープンさせたマノクに会い、「最後にもう一回手伝ってくれ、貴方の息子のデヨンと寝たわ」と言い、デヨンと関係したことを話しました。怒るマノクに「おばさんから習ったやり方よ」と言って立ち去りました。チャンミが店にいると、ボン兄がやって来ました。チャンミを押さえつけレイプしようとした時、刺青の道具でボン兄を刺し殺し、ソンスと一緒に海に捨てました。
ファムファタールの結末
事務所ではウォンジュンとヨンスがチャンミに反発していました。ソンスは「双子組に報復しよう」と言い出しました。チャンミが止めると「刑事とベッドにいた時、何か情報をもらったのか?」言われました。そこへ「これで最後だよ」とマノクがやって来ました。チャンミが「さあ仕事だ、明洞へ行って」と言いました。その後チャンミはオ刑事に「明洞で仕事をする」と教えました。
雨の中、デヨンが張り込んでいるとソンス、ウォンジュンと一緒にマノクがスリをしていましたデヨンはマノクを追い詰め逮捕しました。手錠をはめ連行しようとした時、ソンスに刺されました。それを見たマノクはソンスのナイフで自分を刺しました。マノクは謝りながら死んでいきました。
入院中のデヨンにスヒョンがマノクの遺品を持って来ました。中にはデヨンが欲しがっていた腕時計と一緒に家族写真がありました。財布の中の写真を確認するとなくなっていたことから、チャンミに盗まれマノクを脅していたことを知りました。
チャンミが船舶免許を日本でとった事を思い出し、日本人所有の小型の船を探しました。寺島という男が所有する船を見つけ岸壁に向いました。岸壁ではチャンミが寺島から船のキーを預り、「日本で会いましょう」と言いっていました。そこへデヨンがやって来ました。チャンミはデヨンに「スリの言葉を信じたらダメと言ったでしょう、貴方もマノクも私が生き延びるために利用したの」と言って、チャンミは母と撮った写真を操舵室に置き、船を走らせました。
そしてデヨンの銃声が響きました。波間にチャンミの親子写真が漂っています。南天門のデパートでマノクが逮捕された時、仲間だったチャンミの母が逃げる途中、車に撥ねられ死にました。スリ見習い中のチャンミを母の死を見ていました。デヨンはマノクの墓の前で泣いていました。
以上、映画「ファム・ファタール」のあらすじと結末でした。
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