パートナーズの紹介:1982年アメリカ映画。異性愛者と同性愛者の刑事がバディとなり、連続殺人の謎に挑むコメディ作品。殺人課の刑事ベンスンはゲイ殺しの事件解決のため、内勤のカーウィンと組むことになった。事件の被害者がゲイであることから、2人はゲイカップルを装って同性愛コミュニティに潜入するよう命じられる。ところがベンスンは異性愛者、カーウィンは本物のゲイなので互いに大混乱。そんな中新たな殺人事件が発覚する。
監督:ジェームズ・バロウズ 出演者:ライアン・オニール(ベンスン)、ジョン・ハート(カーウィン)、ケネス・マクミラン(ウィルキンス警部)、ロビン・ダグラス(ジル)、ジェイ・ロビンソン(ハルバースタム)ほか
映画「パートナーズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「パートナーズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「パートナーズ」解説
この解説記事には映画「パートナーズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
パートナーズのネタバレあらすじ:めちゃくちゃな潜入捜査
舞台はアメリカ、ロサンゼルス。殺人課の刑事ベンスンは、記録管理のカーウィンと一緒に警部のウィルキンスに呼び出されました。なんでも少し前に起きたゲイ殺し事件について、犯人が捕まらないのは警察の性差別だと雑誌で叩かれたらしいのです。そこで事件を早々に解決するため、ウィルキンスは刑事をゲイカップルに偽装させ、ゲイ・コミュニティに潜入させようと考えました。
その白羽の矢が立ったのが、ベンスンとカーウィンだったのです。ベンスンはハンサムで体も鍛えており、良い尻をしているという理由です。カーウィンは、本人は隠しているつもりのようですが、本物のゲイという理由で選ばれました。当然2人は拒否しますが、命令を破ればパトロールに格下げと言われ引き下がるしかありません。
ベンスンとカーウィンはゲイが好みそうな服装に、ゲイが好みそうな車を用意されゲイ・コミュニティに向かいました。異性愛者のベンスンは、ゲイに偏見があるため絶望的な顔をしています。一方のカーウィンは、密かにベンスンに好意を寄せているためこちらも落ち着きませんでした。
まず2人は事件の被害者デービスが殺害されたモーテルに立ち寄ります。ベンスンが決死の覚悟でゲイのスタッフから情報を引き出し、事件当夜カメラのフラッシュを見たという証言を得ました。
パートナーズのネタバレあらすじ:ゲイ・コミュニティの洗礼
ベンスンとカーウィンはアパルトマンの一室で同棲を始めます。その夜、近所に住むゲイ達によって引越し祝いのパーティーが開かれました。参加者の中には、デービスと2年同棲していたという男性アルもいます。アルがカーウィンを気に入ったと知ったベンスンは、嫌がるカーウィンをアルの部屋へ行かせました。
その後カーウィンはとても傷ついた様子で帰宅します。流石に悪いと思ったのか、ベンスンも気まずそうに励ましました。アルはデービスと部屋が一緒だっただけで、詳しくは知らないそうです。唯一の手がかりは、カーウィンが掠め取って来た1枚の写真。そこにはレザーファッションに身を包むデービスと、彼の恋人と思われる男性が写っていました。早速その男性に話を聞くと、デービスは「マンズ・マン」というゲイ雑誌の表紙を飾ったモデルだったそうです。
ある日、酷い嗄れ声の男に電話でモデルを依頼され、応じた後帰らぬ人となりました。更に半年前、クライドというモデルも同じ手口で殺害されたと聞かされ驚くベンスンとカーウィン。警察は被害者がゲイなので、事件をすぐに投げ出したそうです。ベンスン達は思わず下を向いてしまいました。
パートナーズのネタバレあらすじ:モデル撮影
デービスとクライドの共通点は、「マンズ・マン」の表紙を飾ったゲイのモデルだったこと。ベンスンはクライドの身辺を調査し、彼がピータースンという恋人と同棲していたことを知ります。話を聞こうとピータースンを尾行しますが逃げられてしまいました。犯人は被害者の写真を撮る変質者だと考えた2人。そこで罠を張るために、ベンスンが次の「マンズ・マン」の表紙を飾るという作戦に出ました。
彼は辞職の方がマシだったと絶望しながら撮影に臨みます。しかもカメラマンが美女だったことでベンスンのプライドはズタボロになってしまいました。アパルトマンに戻って来た2人は、まるで本物の恋人同士のような、穏やかで甘い時間を過ごします。そこへベタ焼きを持った先ほどの写真家ジルがやって来ました。ベンスンは美しい彼女に夢中になってしまい、カーウィンをほぼ無視して寝室に消えてしまいます。
カーウィンは嫉妬と屈辱に苦しみながらソファに横になりますが、一睡も出来ずに朝を迎えました。カーウィンがウィルキンスに告げ口し、気まずい空気が流れます。
パートナーズのネタバレあらすじ:嗄れた声の男
ベンスンが表紙を飾った「マンズ・マン」が発売されると、アパルトマンに嗄れた声の男から電話がかかってきました。モデルを依頼されたベンスンは承諾し、夜になって男と一緒にモーテルへ向かいます。カーウィンはウィルキンス達と部屋の外で様子を窺っていました。しかしベンスンを心配するあまり、カーウィンが先走って突入してしまいます。警察は嗄れた声の男を連行しますが、途中でピータースンの遺体が発見されたと連絡が入りました。これにより、嗄れた声の男のアリバイが成立。苛立ったベンスンは車を降りてジルの家に泊まりました。
一方、バーで1人過ごすカーウィンのところにアルがやって来ます。そしてクライドを殺害したのはジルだと言い出しました。ピータースンが恋人を殺害されても黙っていたのは、おそらく脅迫していたからだと。翌朝、カーウィンは慌ててベンスンにこのことを報告しますが、彼はオカマの噂話になど興味はないと怒鳴りつけました。そこでカーウィンはジルの家に忍び込み、怪しいネガを発見します。警察で現像してみると、それはデービス殺害の犯行現場を撮影したものでした。
帰宅したジルは、ネガを隠したというピータースンからの留守番電話メッセージを聞きます。しかしネガは既にカーウィンが持ち去った後でした。慌てるジルの前に現れたのは、株屋のダグラスという男です。ジルは激しく怯え、おそらくネガを盗んだのはベンスンだと話しました。
パートナーズの結末:愛の勝利
ダグラスはジルにベンソンへ電話をかけさせ、モーテルで落ち合おうと約束させます。何も知らないベンスンはいそいそと準備をして出かけました。警察がジルの家へ向かうと、彼女はダグラスによって殺害されていました。ベンスンはモーテルでダグラスと対峙します。ダグラスはデービスとピータースン、ジル達に嵌められたのだと話しました。ピータースンからは恐喝も受けていたため、殺害に及んだのです。
ベンスンに銃口を向けるダグラス。その背後に、銃を握ったカーウィンが静かに現れました。ベンスンの視線でそれに気付いたダグラスは振り向きざまに発砲。ダグラスはカーウィンが咄嗟に撃った弾で死亡し、カーウィンも腹に被弾して倒れてしまいました。ベンスンは目を覚まさないカーウィンを励まし、一緒に家へ帰ろうと囁き続けます。
その後、カーウィンは病院に運ばれ一命を取り留めました。それをウィルキンスから聞いたベンスンは笑顔になります。が、カーウィンがベンスンと所帯を持つつもりでいると聞いて思わず固まりました。立ち尽くすベンスンと共に、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「パートナーズ」のあらすじと結末でした。
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