ほんとうのピノッキオの紹介:2019年イタリア映画。貧しい木工職人のジェペット爺さんが1本の丸太から作った人形の男の子ピノッキオ。出来上がると命を突き込まれたように動き出した。しかしピノッキオは手がつけられないほどやんちゃでジェペットの手を焼き、ある日突然、家を飛び出してしまった。心優しい妖精やおしゃべりコオロギの忠告にも耳を貸さず、ピノッキオは人形劇一座の怖い親方にさらわれたり、ずる賢いネコとキツネに騙されたりと波乱万丈の旅を続ける。果たしてピノッキオはジェペットと再会し、人間の子供になりたいという願いを叶えることができるのか。監督はカンヌ国際映画祭でグランプリを2度獲得したマッテオ・ガローネ。本国イタリアでは、同国のアカデミー賞と呼ばれるダヴィド・デ・ドナテッロ賞で15部門にノミネートし5部門で受賞。米国アカデミー賞でも2部門ノミネートを果たす。
監督:マッテオ・ガローネ 出演:フェデリコ・エラピ(ピノッキオ)、ロベルト・ベニーニ(ジェペット)、ジジ・プロイエッティ(人形劇一座の親方)、ロッコ・パパレオ(ガット/ネコ)、マッシモ・チェッケリーニ(ヴォルペ/キツネ)、マリーヌ・ヴァクト(ファータ/妖精)、アリーダ・バルダリ・カラブリア(幼少期のファータ)、マリア・ピア・ティモ(ルマーカ/カタツムリ)、マッシミリアーノ・ガッロ(コルヴォ/カラス)、ジャンフランコ・ガッロ(チヴェッタ/フクロウ)、ダヴィデ・マロッタ(グリッロ/おしゃべりコオロギ)、テコ・セリオ(裁判官)、アレッシオ・ディ・ドメニカントーニオ(ルチーニョロ)ほか
映画「ほんとうのピノッキオ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ほんとうのピノッキオ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ほんとうのピノッキオの予告編 動画
映画「ほんとうのピノッキオ」解説
この解説記事には映画「ほんとうのピノッキオ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ほんとうのピノッキオのネタバレあらすじ:起
丘の上で暮らす孤独な木工職人のジェペット爺さんは、まともに食事にもありつけないほど貧しい生活を送っていました。ある日、ジェペットは村にやってきた人形劇にヒントを得て1本の丸太から男の子の人形をこしらえました。
すると、ジェペットが丹精を込めたその人形は、命を吹き込まれたかのように「パパ!」としゃべりだしたのです。びっくり仰天しながらも息子ができたことに大喜びしたジェペットは人形にピノッキオと名付け、ベッドカバーで作った赤い帽子と洋服を着せてあげました。
ピノッキオはジェペットの手に負えないほどやんちゃでした。ジェペットから歩きを教わる前に家を飛び出し、元気いっぱいに草原を走り回りました。屋敷に住むおしゃべりコウロギから「親に従わない子は、決して幸せになれないぞ」と説教されると、腹を立てハンマーを投げつけました。
さらには、学校の初登校日には、なけなしの上着と交換で教科書を手に入れたジェペットの親心も知らず、村に旅回りでやってきた人形劇一座に夢中になってしまいます。
ほんとうのピノッキオのネタバレあらすじ:承
劇団を率いる親方に捕まったピノッキオは、一座の人間に薪代わりに燃やれそうになってしまいます。しかし、ピノッキオの貧しい身の上を知った親方は人情もろく泣きはじめ、翌朝金貨5枚を与えて解放してくれました。
ジェペットが待つ家を目指し駆け出すピノッキオでしたが、途中でネコとキツネのペテン師コンビに出くわします。「金貨を増やす方法を教えてやろう」と奇跡の野原へ誘ってきます。
すると、次におしゃべりコオロギが現れ「うまい話しに乗ってはいけない」と忠告をします。しかしピノッキオは耳を貸そうとせず、強盗に成りすましたネコとキツネに襲われ、木につるし上げられてしまいました。
ほどなくして、ピノッキオは森のお屋敷に住むターコイズブルーの髪の妖精に助けられました。不思議な力を持つ妖精のおかげでピノッキオは元気になりましたが、やんちゃな性格は治りません。妖精の質問に嘘をついたピノッキオは鼻がぐんぐん伸びてしまいます。しっかり反省し鼻が元通りになったところで、妖精に送り出され家を目指しました。
ほんとうのピノッキオのネタバレあらすじ:転
しかしまたもやネコとキツネに会ってしまいます。まんまと騙され金貨を盗まれてしまったピノッキオはチンパンジーの裁判官のもとへ行き、事情を説明しました。「きみは無罪だ!牢屋へ入れろ!この国では無罪の者は牢屋行きだ!」と言われ、慌てて悪事を並べて釈放されたピノッキオは、なんとか村に帰ってきました。
しかし、ジェペットの姿はありません。隣人が言うにはピノッキオを探すために“はるか彼方にある国”に向かったとのこと。ピノッキオはジェペットを追って、海に飛び込みました。しかし、溺れて岸に戻され、再び妖精に救われます。以前とは見違えるほど大人の美しいレディに成長した妖精を見て、ピノッキオは「大人になりたい」と訴えました。
こうして、心を入れ替えて真面目に学校に行くことを約束したピノッキオは、学校に通いはじめ大嫌いな勉強に励み、ルチーニョロという友達もできました。
ある日、ルチーニョロが夜迎えにくる馬車に乗って町を出ると言い、ピノッキオもついていくことに。たくさんの子供を乗せた馬車は“世界一魅力的なおもちゃの国”に到着しました。ピノッキオは妖精との約束もすっかり忘れて、一日中夢中になって遊び続けました。
しかし翌朝、起きてみると耳がロバになっていることに気が付きます。ルチーニョロも同じでした。みるみる手足も変形し、ついには一匹のロバへと変わってしまいます。子供たちはみんなロバにさせられてしまい、売りに出されてしまったのです。
サーカス団の団長に買われていき、芸をさせられているピノッキオを小屋の隅で妖精が悲しそうに見ていました。
ほんとうのピノッキオの結末
芸の最中に怪我をして、海に捨てられてしまったピノッキオは巨大なサメに飲まれてしまいます。しかし、なんとサメの胃の中にはジェペットがいたのです。2人はそこから泳いで脱出し、村で見つけた廃墟で休みました。
ピノッキオはくたくたになったジェペットのために、近くの牛飼いの水車を引いてバケツ一杯のミルクを与えてもらいました。そして翌日もその次の日も、ピノッキオは懸命に働きました。再び出会ったネコとキツネにも「もう騙されない」ときっぱり言えるほど、以前より強くなりました。
そしてある日、妖精が現れました。真面目に働き、すっかり成長したピノッキオを妖精は魔法をかけ人間にしました。人間になれたピノッキオはジェペットのもとへ飛んでいき喜び合ったのでした。
以上、映画「ほんとうのピノッキオ」のあらすじと結末でした。
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