ギレルモ・デル・トロのピノッキオの紹介:2022年アメリカ, メキシコ, フランス映画。ギレルモ・デル・トロのピノッキオ:最愛の息子カルロを亡くし、悲しみに暮れる木彫師ゼペット。心を癒すため作られた木製の操り人形に命が吹き込まれた。ピノッキオと名付けられた人形は、いたずら好きでわがままでゼペットを困らせてばかり。そんなピノッキオが世界をつなぐ魔法の冒険を繰り広げ、苦難を乗り越えていく物語。世代を超えて愛され続けるカルロ・コッローディの名作童話を新たにストップモーション・アニメーション・ミュージカルとして蘇らせた。
監督:ギレルモ・デル・トロ 出演:グレゴリー・マン(ピノッキオ)、デヴィッド・ブラッドリー(ゼペットじいさん)、ユアン・マクレガー(セバスチャン・J・クリケット)、クリストフ・ヴァルツ(ヴォルペ伯爵)、ティルダ・スウイントン(木の精霊/死後の世界の精霊)、ロン・パールマン(市長)、フィン・ウルフハード(キャンドルウイック)、ケイト・ブランシェット(スパッツァツゥーラ)、バーン・ドーマン(神父)、ジョン・タトゥーロ(イル・ドットーレ)、ティム・ブレイク・ネルソン(黒ウサギ)ほか
映画「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」解説
この解説記事には映画「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ギレルモ・デル・トロのピノッキオのネタバレあらすじ:起
1930年代のイタリア。木彫職人のゼペットじいさんは最愛の息子カルロと貧しいながらも慎ましく幸せに暮らしていました。
心優しく父想いのカルロを連れて、毎日教会のキリスト像の修復をせっせとこなすゼペットじいさん。しかし、だんだん戦争の勢いは増していき上空には戦闘機が飛ぶようになりました。攻撃の標的にならないほどの小さな町でしたが、機体を軽くするために捨てられた爆弾はカルロを直撃し命を落としてしまいました。
愛する息子を失い生きる希望をなくしたゼペットじいさんは、カルロの墓の前で酒浸りの毎日を過ごしていました。カルロが生前大切にしていた松ぼっくりを墓の前に植え、やがて立派な松の木へ成長しました。
旅する物書きのコオロギ、クリケットはその松の木を家にして執筆に集中しようとしていました。しかし、ゼペットじいさんは酔った勢いで松の木を切り倒し、クリケットごと家に持ち帰って一心不乱に人形を作りそのまま眠りについてしまいました。
その間、不思議なことが起こりました。突然、木の精霊が現れ人形に“ピノッキオ”と名付け命を吹き込んだのです。精霊はクリケットに「ピノッキオを正しい道へ導けば、なんでも願いを叶える」と約束しました。
ギレルモ・デル・トロのピノッキオのネタバレあらすじ:承
目に入ったもの全てに驚き、世界を知ろうとするピノッキオ。目を覚ましたゼペットじいさんは慌てて家に閉じ込め教会へ出かけましたが、ピノッキオはクリケットの制止を振り切ってゼペットじいさんについて行ってしまいます。
ミサに来ていた人々は人形が動いていることに驚き大混乱。「僕は人間だよ!」そういうピノッキオの鼻がみるみる伸びていきます。ファシストの市長はピノッキオを学校に通わせないと処罰すると言い渡しました。
翌日、カルロが大切にしていた教科書を持たされてピノッキオは学校へ向かいました。しかし、途中でサーカスを仕切っているヴォルペ伯爵の口車に乗せられて、サーカス小屋で働く契約を交わしてしまいます。歌を歌う人形としてピノッキオは人気を集めましたが、連れ戻そうするゼペットじいさんにヴォルペ伯爵は違約金を申し立ててきました。
ピノッキオは一度帰宅しましたが、莫大な違約金を貧しいゼペットじいさんに払わせることはできないと思い直し、自分の稼ぎを半分じいさんへ送ることを約束としてサーカス巡業について回ることにしました。
ギレルモ・デル・トロのピノッキオのネタバレあらすじ:転
朝起きて、ピノッキオがいなくなっていることに気付いたゼペットじいさんは彼を探す旅に出ます。サーカスの後を辿ってもなかなか追いつけず、最後の興行の地カターニャまでやってきました。しかし、途中で大きなクジラに船ごと飲み込まれてしまいます。
その頃、ピノッキオは馬車馬のように働かされ身も心も憔悴しきっていました。サーカスではカターニャの興行にムッソリーニが来ることでヴォルペ伯爵もいつも以上に気合が入っています。しかしゼペットじいさんへお金が送られていないことを知ったピノッキオは、猿のスッパッツァトゥーラと仲間になりムッソリーニを笑いものにした劇を演じます。ピノッキオは市長に撃たれてしまいました。
衝撃から目覚めたピノッキオは黒うさぎたちがトランプで遊んでいる不思議な空間へ放り込まれていました。隣の部屋では死後の世界の精霊が待ち構えていました。ピノッキオに命を与えた精霊は彼女の姉とのこと。そして「木は死ぬことができない。砂時計が落ちる頃に元の世界へ戻れる」と言いました。そしてその言葉通り、ピノッキオは生き返りました。
市長によって少年兵を育てる施設へ入れられたピノッキオは、市長の息子キャンドルウイックと仲良くなりました。戦争に怯えるキャンドルウイックに優しく寄り添い、戦争の脅威に立ち向かう勇敢なピノッキオ。
しかしまたもやヴォルペ伯爵に捕まり、燃やされそうになってしまいます。スッパッツァトゥーラに助けられ危機を逃れたピノッキオでしたが、2人とも海に落ちクジラに飲み込まれてしまいました。クジラのお腹の中でゼペットじいさんと再会しました。
ギレルモ・デル・トロのピノッキオの結末
ピノッキオに嘘をつかせて噴気孔まで鼻を伸ばし、みんなを渡らせます。ピノッキオも根本から鼻を折り脱出。海を渡って逃げようとしますが途中でゼペットじいさんが意識を失い沈んでしまいます。必死になって助けるピノッキオでしたが、力尽きて死んでしまいました。
再び黒うさぎたちがいる死後の世界へ戻ってきたピノッキオ。今すぐ戻してほしいと懇願するも、精霊は砂時計を差して「ルールを破ると二度と生き返れなくなる」と言いました。しかし、ピノッキオは「それでもいい」と言うのです。ゼペットじいさんを自分の命に代えてでも助けたかったのです。
こうしてゼペットじいさんを助けることができたピノッキオでしたが、精霊の言う通り浜辺に流れついたときには命を落としていました。
クリケットもスパッツァツゥーラも、そしてゼペットじいさんもピノッキオの死を悲しみました。するとそこへピノッキオに命を与えた木の精霊が現れました。クリケットはすかさず、正しく導いたら願いを叶えるという約束を持ち出し「ピノッキオを元通り生き返らせてくれ」と頼みました。ピノッキオは再び命を宿しました。
時は経ち、ゼペットじいさんは亡くなりました。
クリケットも亡くなり、スッパッツァトゥーラも亡くなりました。
ひとりぼっちになったピノッキオは旅に出て、再び町に戻ることはありませんでした。
以上、映画「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」のあらすじと結末でした。
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