パトニー・スウォープの紹介:1969年アメリカ映画。人種差別が残っていた1960年代のアメリカ、ただ一人の黒人役員パトニー・スウォープは、会社社長になり多くの改革をして売上を伸ばします。しかし社内からは彼の厳しい方針に不満が高まり、やがては大統領もが彼に敵対します。『パトニー・スウォープ』は1960年代の伝説的な名作で、デジタルリマスターにより再び注目を集めています。ロバート・ダウニー・Jrの父親であるロバート・ダウニーが監督を務めたコメディ映画。
監督:ロバート・ダウニー 出演:アーノルド・ジョンソン(パトニー・スウォープ)、ローラ・グリーン(パトニー・スウォープの妻)、バディ・バトラー(パト二ー・スウォープのボディガード)、アントニオ・ファーガス(アラブ系会社役員)、ペピー・ヘルミーネ(ミミオ大統領)、ローレンス・ウルフ(大統領側近)、エルジビエタ・チゼウス(メイド)、ほか
映画「パトニー・スウォープ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「パトニー・スウォープ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「パトニー・スウォープ」解説
この解説記事には映画「パトニー・スウォープ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
パトニー・スウォープのネタバレあらすじ:起・社長になるスウォープ
白人男性がアメリカ南部の人種差別を象徴する旗を掲げたヘリコプターから降りて、ニューヨークの広告代理店の会議に参加します。彼は取締役会の役員たちに、ビールの宣伝をアドバイスします。白人だけの役員たちは大衆をうまく欺き、利益を上げることしか考えていない様子。
スウォープ(アーノルド・ジョンソン)は、ただ一人の黒人役員で、彼の意見は誰も聞く耳を持ちません。創業者の死により役員会議で社長が選ばれることになり、役員たちは選ばれそうもないスウォープに投票してしまいます。役員は結果に唖然としますが、スウォープは引き受けることにします。
スウォープは会社の名前を”Heart and Soul”(心と魂)に変え、タバコと酒、そして、戦争をイメージさせるおもちゃの広告は扱わないことにします。彼はネイサンという白人を除き役員を解雇して、黒人を役員にします。
パトニー・スウォープのネタバレあらすじ:承・スウォープによる会社の改革
スウォープは、コロンブスを称賛するようなことを言ったネイサンを解雇します。多くの顧客が会社を訪れますが、会社への報酬は一律100万ドルの現金払いとするという、彼のオファーを断ります。スウォープは売上が50%上がらなければ返金するという条件を出し、顧客は彼のオファーを受けます。
社員たちは顧客からの前金の札束を入れた袋をガラスの大きなケースに投げ込みます。彼は黒人を使ったコマーシャルや、白人女性を笑いものにするCMをつくり、多くのヒットCMを作り出します。
スウォープの会社にはアラブ系(バディ・バトラー)なども役員に迎えられます。スウォープは白人のカメラマンの売り込みなどは相手にしませんが、黒人団体の指導者には会い、彼らの話を聞きます。スウォープは女性からも声をかけられベッドを共にします。しかし、彼の方針に反発する社員も出てきます。
スウォープは、ミミオ大統領(ペピー・ヘルミーネ)から電話を受けます。大統領は、スウォープをバカにした態度をとりながらも、彼の成功を称賛します。ミミオは、彼の側近(ローレンス・ウルフ)の会社の車「ボーマンシックス」のコマーシャルを依頼します。しかし、スウォープは大統領の態度に不快な様子です。
パトニー・スウォープのネタバレあらすじ:転・スウォープと社員の葛藤
スウォープは電話が多すぎることに不満を漏らし、今後は面談によるコミュニケーションを求めます。そして言うことを聞かない社員を解雇します。彼は社員から積極的にアイディアを求めますが、良くないアイディアの社員は解雇します。彼は白人と黒人の共演CMという当時としては大胆なCMを作ります。
スウォープは大統領から電話を受けたとき、恋人(ローラ・グリーン)と寝ていました。大統領は「ボーマンシックス」の広告をスウォープに頼み、彼はいやいやながら引き受けることにします。スウォープは恋人にCMのアイディを聞きますが、「結婚してくれ」と言われます。彼は恋人と結婚します。
彼のCMは、裸の女性など過激化していきます。社員の不満は高まり、安い給与に怒りをぶちまけます。社員は大統領から依頼された車のCMについて話題にします。車のCMは、黒人女性が車から転倒し怪我をする内容で、車の優秀さをアピールしません。大統領側近は怒りますが、スウォープはCMを流すと言います。
パトニー・スウォープの結末:スウォープと社員の対決
スウォープの妻は自宅では白人のメイド(エルジビエタ・ジセウス)に厳しくあたり、そのメイドはテレビのインタビューを受けます。やがて、テレビのレポーターもスウォープを報道し、会社の成功、妻のことなどを聞きます。その一方で、日頃から会社の方針に不満を持つ社員がスウォープを銃撃します。
スウォープは大統領から電話を受け、面談を求められて会うことにします。会社の前では、スウォープを批判するデモの群衆であふれます。大統領は、スウォープが車のCMの失敗の件、タバコ、酒、おもちゃの銃のCMを流さないことを批判します。大統領は、会社の方針を変えないと、今後もデモを扇動するといいます。
彼は役員を会議室に集め会社の方針を変え、タバコ、酒、おもちゃの銃のCMを取り扱うと言います。スウォープは、800万ドルの入ったガラス箱の周りに役員を集め、金を配り始めます。
役員は全員がスウォープ支持を誓います。 しかし、アラブ人役員だけは金を貰えません。そのアラブ人役員は金の入ったガラス箱に火をつけ、金は燃えてしまいます。結局、彼は金を貰えないのでした。
以上、映画「パトニー・スウォープ」のあらすじと結末でした。
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