ゴッド・セイブ・アス マドリード連続老女強姦殺人事件の紹介:2016年スペイン映画。マドリードを舞台に、高齢女性などが狙われた連続レイプ殺人事件を追う二人の性格の異なる刑事が真相を突き止めようと奔走する姿を描いたミステリー・サスペンスです。スペインの映画賞であるゴヤ賞で6部門にノミネートされました。
監督:ロドリゴ・ソロゴイェン 出演:アントニオ・デ・ラ・トーレ(ルイス・ベラルデ)、ロベルト・アラモロベルト・アラモ(ハビエル・アルファロ)、ハビエル・ペレイラ(アンドレス・ボスケ)、ルイス・サエラ(アロンソ)、ホセ・ルイス・ガルシア・ペレス(サンチョ)、モニカ・ロペス(アンパロ)、マリア・バリェステロス(ロサリオ)ほか
映画「ゴッド・セイブ・アス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ゴッド・セイブ・アス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ゴッド・セイブ・アス マドリード連続老女強姦殺人事件の予告編 動画
映画「ゴッド・セイブ・アス」解説
この解説記事には映画「ゴッド・セイブ・アス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ゴッドセイブアス マドリード連続老女強姦殺人事件のネタバレあらすじ:起
2011年、夏のマドリード。
刑事のハビエル・アルファロ(ロベルト・アラモロベルト・アラモ)はキレやすい性格で、相手に暴力を振るうことから署内で問題視されていました。そんなある日、市内のアパートで一人暮らしの高齢女性が殺害され、アルファロも捜査に加わることになりました。
現場では、高い捜査スキルがありながらも吃音によりコミュニケーションが苦手な刑事ルイス・ベラルデ(アントニオ・デ・ラ・トーレ)が検証をしていました。犯人は財布を盗んでいったことから、アルファロはただの強盗犯だと結論付けしようとしますが、ベラルデは被害者の遺体はレイプされた形跡があることに気付きました。
アパートの住民の証言によると、被害者は25年程前に夫に先立たれてから一人暮らしをしており、この年の5月頃から謎の男が頻繁に出入りしていたこと、事件の2日前に被害者は「まるで少女のように恋している」という意味深な発言をしていたというのです。
被害者の司法解剖の結果、犯人は巨大な性器の持ち主であること、皮膚病を患っている可能性があることが明らかになりました。一方、ベラルデは他にも同様の事件があるかどうか探ることにしました。
被害者の遺留品から映画館のチケットが見つかり、アルファロとベラルデは映画館の防犯カメラの映像を分析したところ、被害者がこの映画館に姿を現していたことが明らかになりました。
ゴッドセイブアス マドリード連続老女強姦殺人事件のネタバレあらすじ:承
そんなある時、アルファロとベラルデは別の殺人事件が発生したとの知らせを受け、現場に急行しました。アルファロは他の刑事と些細なことで喧嘩沙汰になってしまいますが、ベラルデは冷静に現場検証を行いました。
被害者はまたもや高齢女性で、財布などを奪われた形跡はなく、被害者は8年もの間独り身であったことからベラルデは先日の事件と同一犯だと睨みました。ベラルデは捜査の過程で、マンションの掃除人の女性ロサリオ(マリア・バリェステロス)と知り合いました。
そんなある時、アルファロとベラルデは他の刑事たちと共に上司に呼び出され、ローマ法王の来訪の前に世間を騒がせたくないという理由で事件の隠蔽を命じられました。
極秘で捜査を継続することにしたアルファロとベラルデは、ベラルデの元恋人の交際相手から犯人像を分析してもらいました。犯人像は年上の女性に対するコンプレックスがある一方、被害者以外の子供や犬猫などの弱者には思いやりがある傾向があるということでした。しかし、アルファロは分かり切った情報だとして一蹴しました。
そんなある時、ベラルデの家にロサリオが訪ねてきました。ロサリオはベラルデがいつもかけているレコードの曲に惹かれてやってきたのですが、ベラルデはロサリオに欲情して拒まれてしまいました。
一方、アルファロはネットなどを駆使して被害者の情報を調べた結果、被害者のひとりが1年前から姪にアパートの部屋を貸していたことを知りました。被害者の姪は恋人がデモに参加した際に警官から暴行を受けたことから取り調べには非協力的でしたが、それでも被害者が信心深く教会に足繁く通ていたことを明かしました。
アルファロとベラルデは教会や被害者と一緒にミサに参加していた友人の証言から、被害者には恋人と称する者がいたこと、被害者は事件の1年程前から心無い若者に部屋を荒らされたことが浮き彫りになりました。
ゴッドセイブアス マドリード連続老女強姦殺人事件のネタバレあらすじ:転
やがてマドリードにローマ法王ベネディクト16世が来訪しました。街は歓迎する者と「金の無駄」だと来訪に反対する者とで二分していました。アルファロとベラルデは厳戒態勢の中も引き続き捜査を続け、中々妻子の元に戻れないアルファロは欲求不満が溜まっていました。
そんなある時、ベラルデはゴミ捨て場で野良猫に餌を与えている不審な若い男を見かけました。ベラルデとアルファロは男が入ったアパートに踏み込みましたが、男はベラルデを突き飛ばして逃走しました。アルファトとベラルデは男の後を追いましたが取り逃がしてしまい、上司は警察への苦情が殺到したことを理由にアルファロを解雇してしまいました。
アルファロは妻に浮気されたこともあって精神的に錯乱してしまい、ベラルデたちとも一時的に連絡が取れなくなってしまいます。そんな時、またしても高齢女性が殺害される事件が発生しました。ベラルデたちは一連の事件の同一犯による犯行だと断定しました。
ベラルデは先日取り逃がした容疑者の弟と接触、容疑者はドラッグ問題を抱えていること、母とはかねてから仲が悪かったことを聞き出しました。ベラルデは弟も怪しいとみて署に同行を求めましたが、弟の愛人の証言で容疑者にはアリバイがあったことが判明しました。
ベラルデは改めて犯人像を洗い直し、犯人は30~35歳代の白人、中肉中背の黒髪で容姿に非常に気を使う、体を鍛えており体力がある、母に対して強いトラウマがあり、短期で残虐ながらも日常と犯罪を区別している、普段は穏やかで紳士的だが老女と親密になると豹変する、これまで老女を母に見立てて殺してきたが実の母には決して手を出さないと分析しました。
その特徴に完全に一致する男、アンドレス・ボスケ(ハビエル・ペレイラ)は、この日もひとりの老女に優しく接触、アパートに送ったところで豹変して老女を嬲り殺しました。
ゴッドセイブアス マドリード連続老女強姦殺人事件の結末
ベラルデと共に極秘捜査に戻ったアルファロは娘に妻を許すと約束しました。翌日、アルファロは仲間の協力を得て密かに殺害現場に立ち入り、独自に現場検証を開始しましたが、そこに現れたアンドレスに殴り殺されてしまいました。アンドレスはそのまま逃走しました。
ベラルデはロサリオと愛し合っている最中にアルファロの死を知りました。警察はアルファロの免職を取り消すことにし、ベラルデはアルファロの妻と娘から彼が現場で見つけたペンダントを受け取りました。このペンダントは1987年5月16日に聖体拝領があったことを示すものであり、ベラルデは教会関係者の証言からこの日に聖体拝領を受けたのはアンドレス本人であることを突き止めました。
ベラルデは警官隊を率いてアンドレスの家に突入しましたが、そこにあったのはアンドレスに殺害された母の死体でした。アンドレスの姿はありませんでした。アルファロの葬儀に参列したベラルデは必ず事件を解決すると静かに誓いました。
それから3年後。アンドレスは清掃業者に扮して逃亡を続けていました。アンドレスの居場所を突き止めたベラルデは単身で彼の元に向かい、道案内を求める一般人に扮してアンドレスの車に乗り込みました。ベラルデは逃げようとするアンドレスを何度も殴りつけ、二度と人殺しをしないことを誓わせました。
ベラルデはぐったりしたアンドレスを車の荷台に乗せ、一人物思いに耽っていました。
以上、映画「ゴッド・セイブ・アス マドリード連続老女強姦殺人事件」のあらすじと結末でした。
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