弁当夫婦の紹介:2008年日本映画。国道246号線をテーマに、様々な分野で活躍する6人が監督したオムニバス作品の一つ。ユースケ・サンタマリアが監督兼出演している。他には永作博美、ムロツヨシ、浜野謙太が出演。物語は、ある日同棲している女から、「ちょっと話をしよう」と男が言われ…。
監督:ユースケ・サンタマリア 出演:ユースケ・サンタマリア、永作博美、ほか
映画「R246 STORY「弁当夫婦」」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「R246 STORY「弁当夫婦」」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
弁当夫婦の予告編 動画
映画「R246 STORY「弁当夫婦」」解説
この解説記事には映画「R246 STORY「弁当夫婦」」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
弁当夫婦のネタバレあらすじ:起
朝から台所に立って、様々な食材を調理する女(永作博美)。大きな鍋に塩を入れ、パスタを湯がいていく。それが終わればまな板の上の豚肉を叩いてのばし、フライパンで湯がいたパスタをナポリタンにしてと、せわしなく料理を続ける。慣れた手つきでフライパンを振る女。白い大きな弁当箱にご飯を詰めたら、出来上がったおかずを隙間なく詰めていく。彩りよく料理を詰めたら最後にナポリタンを入れて完成だ。
女には同棲相手の男(ユースケ・サンタマリア)がいる。共に37歳だ。女が調理を終え台所の換気扇の下でたばこをふかしていると、男が起きてきた。「朝からガンガンうるせえよ!たばこ臭せ~」と文句を言う男。しかし女は全く気にする様子はない。「じゃあのちほど~」と言って、女は家を後にする。
国道246号線沿いにあるギャラリーに勤務している女。ギャラリーからは男が路上で営む移動式のカフェ・金魚屋コーヒーが見えた。この日、男の店にやって来たのは顔なじみの男性客だ。「ついに離婚した。」と話す客に、「お前はジャンクロードバンダムだ!」と男が言う。しかし客は、ジャンクロードバンダムのことを知らない。「ジャンクロードバンダムは、離婚歴が5、6回はある」と話す男に、客は「俺はそんなに離婚歴はない。」と言う。客はバツ2だ。
弁当夫婦のネタバレあらすじ:承
昼になると女はギャラリーを出て、男の店の近くの公園へ向かう。男は店に「食事中」の札をさげ、女が待つ公園のベンチへとやってきた。女は男に黙ってお手拭きを差し出す。そして慣れた手つきでおかずを皿に盛り付け、男に渡す女。男は何も言わずに黙々と食べ始める。女は自分の分を皿に取ると、ようやく食べ始めた。
食事中に二人が会話することはない。食後は、女が持ってきたリンゴを半分に切って食べた。食べ終わると女は、「じゃあのちほど~」と言って、ギャラリーに戻っていく。一人になった男はベンチで横になる。
そして夜になり、二人は同じ家へと帰る。夕食を済ませると男は風呂に入り、こうして二人の一日が終わった。
弁当夫婦のネタバレあらすじ:転
そしてまた朝が来ると、女は弁当作りに取り掛かる。この日は海苔巻きだ。卵を焼いて酢飯を作り、その他の具材といっしょに海苔で巻いていく。それを包丁で切って、弁当に詰めていく女。仕事に行く準備をしてたばこを吸っていると、男が起きてきた。女はこの日も「じゃあのちほど~」と言って出かけて行く。
この日は男の店に女性客がやってきた。彼女はこの店を利用するのは3回目だと言う。「いつものお願いします。」と言われ、男は何かわからない。「濃いやつです。」と女性客が話し、男は女性客と楽しくおしゃべりをする。そのやり取りを女はギャラリーから見ていた。
そしていつものように昼休みになり、男は女が作った弁当を食べる。いつものように女からおしぼりを手渡され、手をふくと女が皿に盛ったおかずを渡してくれる。食べ終わると女はさっさと片付けて去っていこうとするのだが、この日は男が「今日、俺夕飯いいや!」と声を掛けた。女が「どうして?」と不思議そうに尋ねる。男は、「今日はねばってみるから。」と告げて、ベンチで横になった。
夜になり、男は店で一人ウキウキした様子で何かを書いている。一方女は、一人夜の台所でたばこをふかし続けるのだった。
弁当夫婦の結末
その翌日、女はいつものように弁当を作り家を出る。しかし自転車で仕事場へ向かう彼女は、いつもとは少し様子が違っていた。昼休憩になり、女は男の店へとやってくる。そして、「ちょっと話をしよう!」と言う女。店の前に置いてある椅子に腰かけた女は、まずたばこに火をつける。
「最近さ、ていうか3か月前くらいからつまらないよね私たち。私たち37歳ですよ。あんたはいいかもしれないけど、私はそろそろしんどいな…。籍入れてくれないかな?子どもを産みたいし…」と苛立った様子で話す女。男は何も話さない。「嫌なら別れよう。あんたに弁当作ってるだけじゃ嫌なの!」と言って、女はいつも弁当を食べているベンチへと向かった。
すると男がやってきた、男は一枚の紙を女に手渡す。「サインとハンコお願いします。」と言われ、女は戸惑いながらも紙にサインとハンコを押す。男は「いつもハンコを持ち歩いてるの?」と驚くが、女は「こういう時のため…」と冷静だ。「俺が出しとくわ。」と言う男に、女は「私が出しに行く。」と断る。
男からコーヒーを飲むかと尋ねられた女は「いただきます。」とこたえ、それを聞いて男は走ってコーヒーを淹れに行く。一人になった女はうれしそうに紙をポケットにしまい、昼ご飯のパンにかじりついた。その後、女は男が淹れた男のコーヒーを飲んで「苦い!」とつぶやくのだった。
以上、映画「弁当夫婦」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する