秘密のラジオ・ガールの紹介:2012年アメリカ映画。学校では引っ込み思案のタラは、実はネット配信ラジオのDJラジオ・レベルとして人気を博し、FM局から配信されることに。学業、恋、友情、そしてラジオに彩られた波乱の学生生活を描く。
監督:ピーター・ハウイット 出演:デビー・ライアン、セレーナ・パーマー、アダム・ディレーコ、マリット・ピーターソン、アッティカス・ミッチェル、ほか
映画「秘密のラジオ・ガール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「秘密のラジオ・ガール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「秘密のラジオ・ガール」解説
この解説記事には映画「秘密のラジオ・ガール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
秘密のラジオ・ガールのネタバレあらすじ:起・謎のDJラジオ・レベル
消極的な高校生タラは、変声機を使ってラジオ・レベルを名乗る、学校でも人気のラジオDJ 。音楽プレーヤーが没収されるなど校長の横暴が続き、その所業に異を唱える彼女は生徒の支持を集めていた。
プロ異を控え皆が浮足立っている中、タラは親友のオードリー、プロムクイーンを目指すステイシー、ひそかに思いを寄せているギャビンを同じ演劇のクラスを選択した。そして、シェイクスピア劇の発表では、タラ、ギャビン、ステイシーの三人でグループを組み、ステイシーが監督として二人に演技の指導をした。
そんな折、義父のロブの勧めで、彼のFMラジオ局、カミQをアシスタントにラジオ・レベルとして正体を隠したまま、放送をする事になった。
秘密のラジオ・ガールのネタバレあらすじ:承・学生業とDJ
タラは親友のオードリーにだけ、自分がラジオ・レベルだと言う事を明かし、放課後の演劇の練習も断り、ラジオ局にも正体がバレないように慎重に出入りした。
演劇の授業では、ステイシーがシェイクスピアの『十二夜』を題材にギャビンとタラを引き離そうとしたが、ギャビンと距離の近づいたタラは、たまたま拾ったギャビンが組んでいるバンドのデモCDを自分の番組で流した。しかしタラの正体を知らないギャビンは、彼女が父親に渡したものと勘違いしてしまった。
ラジオ・レベルはシアトル中から注目され、メールがたくさん届いていた。その一方で、学校の風紀を乱すとして、ラジオ・レベルの呼びかけに従う者は停学にすると宣言した校長は、ラジオ・レベルの正体を暴きたいステイシーの味方だった。
秘密のラジオ・ガールのネタバレあらすじ:転・プロムクイーン候補
ラジオ局には、学校と対立するラジオ・レベルの番組宛てにクレームが届き始めていたが、タラは番組を続行、自分だけが語るのではなくリスナーからの電話に応える企画を始め、ギャビンからの悩みの電話にも励ましで答えた。
オードリーからプロムクイーンの候補にラジオ・レベルが選ばれたと知らされたが、正体を明かせないタラは困惑、母親はプロムクイーン候補になったとに大喜びするものの、校長は、ラジオ・レベルが正体を明かすまでプロムは中止すると発表した。
するとプロムを守りたい学生たちからラジオ局に抗議が殺到し、隠れて局に出入りしていたタラは、チラシを配っていたサンドイッチの着ぐるみを来たギャビンの助けを借り、局の外に出た。
学校でプロムをやらないのなら、FM局主催のプロム、その名も『ムロプ』を開催すると校内電波をジャックしてカミQが宣伝。あくまで学校主催のプロムに参加したかったステイシーは、かねてからラジオ・レベルではないかと疑っていたタラのしっぽを掴もうと自宅を訪ね、わざと番組の放送時間に自宅のパーティーにタラを招いた。
秘密のラジオ・ガールの結末:ラジオ・レベルの正体は?
FM局のカミQ に自分の声のサンプルを託した母親を送り、ステイシーのパーティーに出席しながら、なんとかラジオの放送をする算段をつけたタラだったが、リスナーとして電話をしたステイシーが返答に違和感を覚えている事を察すると、タラは自分のスマホからステイシーに見つからないように対応した。
しかし、ステイシーの取り巻きのキムがピザの配達人として放送局にもぐりこみ、ラジオ・レベルのブースへ入り、カミQと母親がラジオ・レベルとタラの話をしている所を録音し証拠をつかまれてしまった。
そして、演劇のクラス発表の日、ステイシーはタラを掃除用具室に閉じ込め、代役として舞台に立ち、掃除夫に助け出されたタラが舞台袖に到着した時、彼女はギャビンにキスをしている所だった。さらに、証拠をバラされたくなければ、ラジオでプロムクイーンの投票はステイシー二入れるように呼び掛けるようにと脅されてしまった。
FM局主催のムロプが行われる中、バンドのボーカルのゲイブと仲違いをしていたギャビンは、プロムキングの候補を辞退し、キングはゲイブに。そして、注目のクイーンにはラジオでの呼びかけにも関わらず、ラジオ・レベルが選ばれ、すぐに檀上へ上がる勇気のないタラはラジオ・レベルとして放送をしてから、檀上へ上がった。
同席していた校長は、ラジオ・レベルの正体のタラに退学を言い渡すが、会場の誰もが自分こそがラジオ・レベルだと言って檀上へ上がり、全員の退学処分は諦め、ティアラはステイシーの頭上に乗せられた。ギャビンはゲイブと和解し、バンドメンバーたちと、舞台を飾った。
以上、映画「秘密のラジオ・ガール」のあらすじと結末でした。
秘密のラジオ・ガールのレビュー・考察:思春期の学生事情は世界共通?
日本でいえば、いわゆるクラス内の仲良しグループのようなものが、アメリカにも存在していて、俗にスクールカーストとも呼ばれているのは知っていたが、プロムでクイーンやキングを決める等、ステレオタイプな学内の上下関係が描かれている中、スポットが当たっているのは、消極的なタラ。彼女が自分の表現の発露を見出したのが配信ラジオと言うのが、SNSが流行りの現代らしい。単なるサクセスストーリーとして、スクールカーストをひっくり返すのではなく、ラストではプロムに集まった学生たち皆がそれぞれに王冠やティアラをつけている姿は、格差に苦しむ若者たちが出した彼らなりの答えのように見えた。
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