ランボーの紹介:1982年アメリカ映画。ディヴィッド・マレルの『一人だけの軍隊』を原作に、『ロッキー』シリーズで大ブレイクを果たしたシルヴェスター・スタローンが脚本と主演を務めて映画化した『ランボー』シリーズ第1作です。反戦ムード一色のベトナム戦争後のアメリカを舞台に、社会から孤立したベトナム帰還兵ランボーの苦悩と孤独な戦いを描き、スタローンは本作の成功により“ロッキー”に続く当たり役を得るとともにアクションスターとしての地位を確立しました。
監督:テッド・コッチェフ 出演者:シルヴェスター・スタローン(ジョン・ランボー)、リチャード・クレンナ(サミュエル・トラウトマン大佐)、ブライアン・デネヒー(ウィル・ティーズル)、ビル・マッキニー(デイヴ・カーン)、ジャック・スターレット(アーサー・ギャルト)、マイケル・タルボット(バルフォード)、クリス・マルケイ(ウォード)、ジョン・マクリアム(オーヴァル・ケラーマン)、アルフ・ハンフリーズ(レスター)、デヴィッド・カルーソ(ミッチ・ロジャース)、デヴィッド・L・クローリー(シングルトン)、ドン・マッケイ(プレストン)、パトリック・スタック(クリント・モーガン中尉)ほか
映画「ランボー(1982)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ランボー(1982)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ランボーの予告編 動画
映画「ランボー(1982)」解説
この解説記事には映画「ランボー(1982)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ランボーのネタバレあらすじ:起
1981年12月、アメリカ・ワシントン州の湖畔の田舎町。ベトナム帰還兵のジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)はベトナム戦争時代の戦友の実家を訪ねました。しかし、戦友の母から告げられたのは、戦友は枯葉剤による癌で前年に死亡していたという事実でした。
その後、ホリデーランドという町に辿り着いたランボーは保安官ウィル・ティーズル(ブライアン・デネヒー)に声をかけられました。ティーズルはランボーのみずぼらしい身なりや顔つきから、彼はこの町でトラブルを起こしそうだと勝手に判断し、ランボーをパトカーに乗せて町から追い出そうとしました。しかし、ランボーは無視して再び町に入ろうとしたため、ティーズルはランボーを浮浪罪とサバイバルナイフ所持で逮捕してしまいました。
保安官事務所に連行されたランボーは、保安官助手のアーサー・ギャルト(ジャック・スターレット)らの取り調べを受けました。ランボーの脳裏にはかつてベトナムで受けた拷問の光景がフラッシュバックとして蘇っていました。ギャルトたちがランボーに拷問じみた嫌がらせを加えてきたその時、ランボーはその場の者たちを叩きのめし、ナイフを奪い返して事務所から逃走しました。
ランボーのネタバレあらすじ:承
ランボーはバイクを奪って山奥へ逃げ込み、ティーズルは直ちに猟犬やヘリコプターの援軍を要請して山狩りを開始しました。ヘリに乗ったギャルトはランボーを絶壁に追いつめ、独断でランボーを射殺しようと銃撃を加えてきましたが、ランボーは負傷しながらもヘリに石を投げつけ、ギャルトはヘリから落下して命を落としました。
ランボーは「これは事故だ。殺すつもりはなかった」と訴えますが、ギャルトの敵討ちに燃えるティーズルらは、なおも威嚇発砲してきました。山に隠れたランボーは傷の手当てを行い、反撃の準備を開始しました。
やがてティーズルらは、ランボーは特殊部隊“グリーンベレー”出身で栄誉勲章を持つ戦争の英雄であることを知りました。保安官補ミッチ(デヴィッド・カルーソ)は州警察に要請すべきだと提案しましたが、あくまでも自分の手でランボーを仕留めたいティーズルは、ミッチやウォード(クリス・マルキー)、バルフォード(マイケル・タルボット)ら部下を引き連れて山狩りを続行しました。
ゲリラ戦のプロフェッショナルであるランボーは猟犬を殺し、ミッチたちを一人ずつ痛めつけると、ティーズルを捕らえて首元にナイフを突きつけ、「この山では俺が法律だ」と告げて姿を消しました。
ランボーのネタバレあらすじ:転
州警察と州兵は対策本部を設置し、デイヴ・カーン州警察長(ビル・マッキーニー)現地入りしました。やがてギャルトらが保安官事務所でランボーを虐待していた事実が発覚しましたが、部下を庇うティーズルは引き続きランボー捜索を続行することにしました。
程なくして、国防総省から派遣された、ランボーのベトナム時代の上官だったサミュエル・トラウトマン大佐(リチャード・クレンナ)が対策本部入りしました。ランボーの実力の高さを知るトラウトマンはその本当の恐ろしさをティーズルらに伝え、最善の策としてランボーを一旦見逃して山から下りたところを逮捕することを提案しましたが、あくまでも自分の手でランボーを捕らえることにこだわるティーズルは、トラウトマンの提言を受け入れませんでした。
その頃、ランボーは食料と無線機を手に入れて廃坑に潜伏していました。トラウトマンは無線でランボーに呼びかけ、説得を試みましたが、ランボーは自分はただ食事をするために町に立ち寄っただけであり、先に挑発してきたのはティーズルら保安官たちだと訴えて投降に応じませんでした。
やがて夜が明け、州兵に見つかったランボーは廃坑に逃げ込みました。州兵はランボーを生け捕りにしろというティーズルの命令を無視して廃坑にロケット弾を打ち込みました。ティーズルらは誰もがランボーの死を確信していましたが、トラウトマンだけはランボーはまだ生きていると感じ取っていました。
ランボーの結末
間一髪で難を逃れていたランボーは坑道を突き進み、出口を見つけて地上に戻ると州兵の軍用トラックと機関銃を奪いました。ランボーはパトカーの追跡を振り切り、検問を突破して町に突入すると、夜の闇に紛れて機関銃でガソリンスタンドを爆破していきました。
ランボーが生存しているとの報を受けたティーズルは、自分ならランボーを説得できるというトラウトマンの忠告を無視して、保安官事務所でランボーを待ち伏せしました。ランボーは銃器店を爆破して保安官事務所に突入し、ティーズルを銃撃してとどめを刺そうとしましたが、その場にトラウトマンが現れました。
トラウトマンは、周囲は既に包囲されており、「もう戦争は終わったんだ」と投降するよう促しましたが、ランボーは「まだ何も終わっちゃいない! 戦争は続いているんだ」と反論しました。ランボーはベトナム時代の戦友はみんな死んでしまったこと、帰国した空港で反戦デモ隊から浴びせられた心無い罵声、高額な兵器を扱ってもアメリカに戻ってみれば駐車場の警備員の仕事にすら就けない現状、そして終戦から7年経っても未だに自分を苦しめ続けるトラウマの数々を涙を流しながら訴えました。
ランボーの、ベトナム帰還兵の苦悩を痛感したトラウトマンはランボーを優しく抱きしめ、ランボーはトラウトマンに付き添われて投降、連行されていきました。
以上、映画「ランボー」のあらすじと結末でした。
「ランボー(1982)」感想・レビュー
-
この映画ランボーはベトナム戦争の帰還兵の問題を描いた映画です。必死に国のために戦って母国に帰って来てもつま弾きにされ居場所がない、そして警察とひと悶着を起こしたのがきっかけとなって最終的にはたった一人でアメリカ軍と戦う、そんな映画です。続編の2、3以降はドンパチメインの無双映画になるのですが1はかなり社会派の内容です
-
この映画を見た時に、とても衝撃を受けました。なんといっても戦争の悲惨さを改めて感じることになったからです。戦争を経験していない人は、戦争とは全く理解できないと思うのですが、これを見ることにより戦争の悲惨さ、残酷さ、悲しみを理解できるようになる、そんな映画です。
-
以前見たランボーシリーズとは違い、内容の濃い心に残る作品でした。今まで見ていなかったことが残念でした。
-
ベトナム戦争での帰還兵は大変だった。我が国の「小野田 寛郎・少尉」も似た様な差別と排斥を受け、彼は日本を去った。日米共にその後、左翼国家になったのは、非常に興味深い。反吐しか出ない腐り切った公務員の職場で、腐敗臭漂う腐り切った公務員40人を相手に、たった独りで戦うのに、この”First Blood”は大いに役立った。森の中で一人づつ誘い出して潰してゆくゲリラ戦は、実戦?には大いに参考になった。同時に、勇気を貰うのにも最適だった。6年を費やしたが、最後はひっくり返した。人生最高の瞬間だった。
ランボー(シルヴェスター・スタローン)の苦悩が入り混じっている。戦場で戦って帰ってきたのにとんでもない仕打ちあう。見てて悲しくなるが、これが現実と何も変わらないだろうと思ってしまう。ランボーを追い回し何もやっていないのに、拷問するとはイカレているとしか思えない。このランボーは悲惨としか言い表せない。でもこの時代のアメリカはこんな感じだったんだろうなと思えてしまう。