リスペクトの紹介:2021年アメリカ映画。ソウルミュージックの女王と呼ばれ、アメリカ音楽界に多大な影響をあたえたアレサ・フランクリン。彼女は1960年代の黒人差別撤廃を目指す公民権運動でも活動しました。そんな彼女にも、少女時代の性的虐待、父との対立、夫との離婚、酒びたりの生活などの悩みがありました。彼女はその悩みを乗り越え、アメイジング・グレイスの大ヒットを実現しました。『リスペクト』は、アレサ・フランクリンの少女時代から1970年代初頭までの活躍を描いた伝記映画。ジェニファー・ハドソンがすばらしい演技と歌唱力を披露してくれます。
監督:リーズル・トミー 出演:ジェニファー・ハドソン(アレサ・フランクリン)、フォレスト・ウィテカー(C.L.フランクリン師)、マーロン・ウェイアンズ(テッド・ホワイト)、メアリー・J・ブライジ(ダイナ・ワシントン)、オードラ・マクドナルド(バーバラ・フランクリン)、タイタス・バージェス(ジェームズ・クリーヴランド師)、マーク・マロン(ジェリー・ウェクスラー)、スカイ・ダコタ・ターナー(幼少期のアレサ)、ヘイリー・キルゴア(キャロリン・フランクリン)、セイコン・セングロー(アーマ・フランクリン)、ヘザー・ヘッドリー(クララ・ウォード)、ほか
映画「リスペクト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リスペクト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
リスペクトの予告編 動画
映画「リスペクト」解説
この解説記事には映画「リスペクト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リスペクトのネタバレあらすじ:起・アレサの歌手への夢
1950年、アメリカのデトロイト。アレサには離婚した両親、父C.L.(フォレスト・ウィテカー)と母バーバラ(オードラ・マクドナルド)がいます。アレサは歌が大好きな8歳の少女で、父C.L.のパーティで歌を歌います。しかし、彼女はそのパーティで、ある男から性的虐待を受けます。アレサの祖母は彼女の異変に気づきますが、アレサは黙っています。
ある日、アレサは母の死の知らせを受けます。彼女はショックで歌を歌えません。父C.Lはイライラしますが、何もできません。父C.L.の友人でゴスペル歌手のジェームス・クリーヴランド(タイタス・バージェス)はアレサを励まし、最終的には彼女は父の教会で歌を歌います。
1958年、成長したアレサ(ジェニファー・ハドソン)は、黒人差別撤廃を目指すアラバマ州の公民権運動の集会で歌を歌います。アレサにはすでに2人の子供がいます。公民権運動のリーダー、マーティン・ルサー・キング牧師はアレサの歌を褒め称え、もっと多くの集会で歌うことを勧めます。しかし、アレサはデトロイトの父の家に帰ります。
アレサは祖母と2人の子供に会います。そして、彼女はデトロイトで地元の音楽プロデューサー、テッド(マーロン・ウェイアンズ)に会います。テッドはアレサの才能に注目し、アレサもテッドに恋愛感情を抱きます。しかし、父C.Lはテッドに、娘に近寄るなと警告します。
父C.Lは、ニューヨークのコロンビアレコードがアレサの音楽に興味があるという連絡を受け、彼女とニューヨークへ向かいます。二人はコロンビアレコードのハモンドに会い、レコード契約を結びます。
リスペクトのネタバレあらすじ:承・テッドとの再会と父との対立、ヒット曲の誕生
1960年、いまだにアレサはヒット曲に恵まれません。
1963年、彼女がコンサートを開くと、観客の中に歌手のダイナ・ワシントン(メアリー・J・ブライジ)がいました。アレサはディナへの敬意を表するため、彼女の曲を歌います。しかし逆にディナは怒り狂い、アレサを怒鳴ります。その後、ディナは落ち着き、ヒット曲のないアレサに「父が口出しするからダメ、自分の信じる曲を歌って」とアドバイスします。
アレサはレコーディング中に父と口論し、父の選ぶ曲はもう歌いたくないと言います。父は激怒し、アレサを殴ります。失意のアレサはテッドと再会します。アレサはテッドとならヒット曲を生み出せると考えます。アレサはテッドを家に連れて行きますが、父は激怒し銃を取り出します。アレサはテッドと曲を作ることを父に告げます。
1966年、アレサはコロンビアとの契約を終了し、テッドをマネージャーとしてレコード制作を始めます。私生活でも彼と結婚し、子供を生みます。テッドとアレサはアトランティックのプロデューサー、ジェリー・ウェクスラー(マーク・マローン)の勧めで南部のアラバマ州でアルバム制作を始めます。
レコード制作中にテッドは、スタッフが白人だけであることを怒ります。結局テッドは我慢して、アレサは『I never loved a man the way you loved』を完成させます。しかし翌日には、テッドは白人スタッフと喧嘩してしまいます。彼はアレサにも怒りをぶちまけます。
アレサはデトロイトに帰ります。ウェクスラーのもとを訪ね、アレサはレコード制作は続けるが、姉キャロリン(ヘイリー・キルゴア)と妹アーマ(セイコン・セングロ)をバックシンガーに加えたいと言います。テッドも彼女を訪ね、謝罪します。アレサと姉妹は『リスペクト』という曲を完成させ、ウェクスラーとアルバムを制作することにします。
リスペクトのネタバレあらすじ:転・リスペクトのヒットとキング牧師の死
1968年、『リスペクト』は大ヒットし、アレサのコンサートは満員になります。アレサは父のためのチャリティイベントを開きたいと言いますが、テッドは反対します。テッドは怒り、アレサに暴力をふるいます。
アレサとテッドは、ウェクスラーらアトランティックの担当者達と会議を開きます。ウェクスラーは、アレサは世界的なスターになりヨーロッパでのツアーが決まったと喜びますが、テッドはアレサを映画に出演させたいと話します。アトランティック側はツアーの収益の大きさを理由にテッドを説得します。
ヨーロッパでのツアー中、アレサはタイム誌によるテッドの暴力癖の記事について真偽を聞かれます。テッドは怒り、タイム誌を告訴するといいます。アレサは暴力は真実だからタイムを告訴できないとテッドに言うと、二人は喧嘩になります。結局、アレサはテッドと離婚、マネージャーも解雇します。失意のアレサはケンになぐさめられます。二人は恋愛関係になります。
1969年、アレサはキング牧師暗殺の知らせを受けます。悲しみのアレサははキング牧師の葬儀で熱唱します。
リスペクトの結末:母、家族へのリスペクト(敬意)とアメイジング・グレイス
アレサとケンの関係は深くなり、二人は子供をつくり、ロサンゼルスの豪邸で暮らします。しかし、アレサは酒びたりになり、コンサートをキャンセルすることもあり、彼女の姉妹とスタッフはコンサートの回数を減らそうとします。しかし、アレサは傲慢になり彼女たちをバカにした態度をとります。
アレサは酒をのみ、酔ったままステージで歌い、倒れます。アレサは母バーバラのことを考え、母がアメイジング・グレイスを歌うのを聞きます。
1972年、アレサはウェクスラーにアメイジング・グレイスのアルバム制作を相談します。ウェクスラーは、ゴスペルは商売にならないと懐疑的です。結局、ウェクスラーはアレサの熱意に同意し、そして、彼女のドキュメンタリーも準備します。
アメイジング・グレイスのアルバムレコーディングは教会で行われることになります。カメラクルーが用意する中、彼女は準備をします。ジェームス・クリーヴランドがアレサを訪れますが、緊張のアレサは泣き始めます。ジェームスはアレサを心配しますが、彼は「神が見ている」とアレサを励まします。アレサの父C.L、そして家族も参加し、レコーディングは始まります。アレサは素晴らしい歌声でアメイジング・グレイスを熱唱しました。
(エンドロール)アメイジング・グレイスはアレサの最大のヒットアルバムになったことが紹介されます。
以上、映画「リスペクト」のあらすじと結末でした。
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