休みなき挑戦: あるバレリーナの引退の紹介:2016年アメリカ映画。身体の故障を期ににバレエ団からの引退を示唆されたプリンシパルのウェンディ、手術からの復帰そして退団までを密着する。
監督:リンダ・サファイア、アダム・シュレシンジャー 出演者:ウェンディ・ウィーラン、ピーター・マーティンス、 ショーン・スオジ、 グレッチェン・スミス、アシュリー・ララシー、タイラー・ペック、ダミアン・ウォーツェル、ほか
映画「休みなき挑戦: あるバレリーナの引退」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「休みなき挑戦: あるバレリーナの引退」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「休みなき挑戦: あるバレリーナの引退」解説
この解説記事には映画「休みなき挑戦: あるバレリーナの引退」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
休みなき挑戦 あるバレリーナの引退のネタバレあらすじ:起・バレリーナの限界
ニューヨーク・シティ・バレエ団で23年間プリンシパルを勤めたウェンディ・ウィーラー。著名な振付家と共にこのバレエ団で、最も多くの新作を踊り、新しい役を世に送り出した彼女は、47歳を迎え、バレリーナとしての体を維持することの過酷さを感じていた。バレエに人生を捧げ、舞台に立てるという状態を奪われたくないと考えていたが、股関節唇損傷を患い、10カ月試したが痛みに耐えられなくなり、バレエ団復帰をかけて、スポーツ選手なども頼る医師による手術を決心した。
幸運にも、ウェンディは強靭な身体を授かったおかげで怪我とは無縁で、脊柱側わん症で矯正をした事はあったが難なく踊りこなしていた。長年かけて習得してきた事ができなくなる事が彼女にとっては重大な事だった。
休みなき挑戦 あるバレリーナの引退のネタバレあらすじ:承・手術を終えて
はじめての手術が無事に終わり、退院すると早速松葉づえで歩く事から始め三週間後には町を松葉づえで歩いた。
自分の引退について話が及ぶと、明確な終止符を打たれずにこっそり消えたいと望む彼女は、何か新しい事をやって終わりたいと考えるようになった。この関節の痛みが始まった頃、バレエ団での彼女を取り巻く状況が変わり、役を外され始め、踊って来た演目を踊れなくなっていた。上司は仕事場で話をしてくれなくなり、暗に引退を促していた。そして二年前の面談で、はっきりと辞めた方がいいと言われた。痛みはその頃から悪化した。
リハビリが進み、いつから本格的に踊りを再開するか、考え始めたウェンディは12月を目標に起訴のバーレッスンを始めた。2月にリハーサルをしたいと言うと医者はそれを容認した。いつまで思った通りに踊れるのか、必要なレベルに戻れるのかさえわからず気がついたら引退しているかもしれないと不安を抱えていた。
休みなき挑戦 あるバレリーナの引退のネタバレあらすじ:転・夢の終わり
再会した元団員は自分が引退した時の事を、一生かけたものを手放すことに動揺した話した。ウェンディは自分が引退した他の同僚のように他の仕事に就く事はできないと思いと、身体的限界の板挟みなっていた。
バレエという夢の終わりが見えてきた今、一生バレエをやることは現実的ではないが、踊り続け、コンテンポラリーダンスなどでバレエではできなかった自己表現をすることで見地を広げようと、その起爆剤として、四人の振付師と『レストレス・クリーチャー』という企画を立ち上げた。
かつて面談をした上司から、ウェンディの近況について各所から質問攻めにされ、答えられずに困っているという話をされ、2014の3月から4月は『レストレス・クリーチャー』、5月から6月はバレエ団の舞台、そして秋公演で引退すると告げた。静かに引退をしたかったがプリンシパルを務める彼女には、各所への引退発表は避けられなかった。
休みなき挑戦 あるバレリーナの引退の結末:最後の決断
予定していたよりも身体の動きが元に戻らず、ウェンディはリハーサルもままならない状態で3月から始める公演はできないと、決断し企画はツアーの中止と延期が決まった。そして5月のバレエ団への復帰に集中することにした。
春季公演は新作で、若いダンサーに混じって難しい振付の作品を踊った。バレエ団での復帰公演は無事に成功した。そして秋の退団公演では一晩だけの新作をやることにした。二名の振付師には既に承諾をとっており、異なる振付師が一つの作品で協力するめずらしいものになった。
退団公演の日、皆の退団公演を思い出しているウェンディの元に、花や贈り物がたくさん届いた。退団公演の演目は成功を納め、たくさんの拍手と舞台上でも花がたくさん渡された。
手術前、バレエ団を辞めたら死んでしまうとまで思っていた頃とは違う、成長したのかもしれないとウェンディは振り返る。新聞にはバレエ団の退団公演の記事が載り、名残惜しい別れと称された。その後フリーのモダニストとなったウェンディは、各地で『レストレス・クリーチャー』を公演した。
以上、映画「休みなき挑戦 あるバレリーナの引退」のあらすじと結末でした。
休みなき挑戦 あるバレリーナの引退のレビュー・考察:コンテンポラリーが彼女にもたらした物
現役時代からたくさんのコンテンポラリーを踊り、振付師との共同作業の多かったウェンディ。彼女にとって、肉体面で酷使するバレエはもうできないかもしれないとなった時、バレリーナを辞めてもダンサーであり続ける事はできると言う答えに行き着いたことは、必然のようにも思える。常に新しい作品、新しい役をこの世に送り出して来た彼女は、ダンサーとして、再び新しい事に挑戦し続ける。退団の寂しさより、コンテンポラリーダンサーとしての新しい道を開こうとする強さが印象に残った。
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