猿の惑星:創世記(ジェネシス)の紹介:2011年アメリカ映画。新薬の投与によって知能を向上させた猿とそれを取り巻く人間の友情と決裂を描く。猿の惑星シリーズにしてリブート作品1作目で、完全オリジナルストーリーとなる。劇中のエイプ達の動きはモーションアクター俳優によって作り出されており、リアルな動きが再現されている。シーザー役のアンディ・サーキス(チョー)はキング・コングでもモーションアクターを演じた。
監督:ルパート・ワイアット 出演:ジェームズ・フランコ(ウィル・ロッドマン)、フリーダ・ピント(キャロライン)、ジョン・リスゴー(チャールズ・ロッドマン)、デヴィッド・オイェロウォ(ジェイコブス)、ほか
映画「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
猿の惑星:創世記(ジェネシス)の予告編 動画
映画「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」解説
この解説記事には映画「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
猿の惑星:創世記(ジェネシス)のネタバレあらすじ:起
製薬会社ジェネシス社に勤務する神経学者ウィル・ロッドマン。彼は、アルツハイマーに侵された父チャールズを治療するため、抗アルツハイマー新薬・ALZ112を研究開発を行っていました。ある日、臨床実験として雌のチンパンジー・ブライトアイズにALZ112を投与します。ALZ112を投与されたブライトアイズは、結果として知能が飛躍的に向上することになりました。成果が出たウィルは、ジェネシス社幹部社員達にさらなる臨床実験の許可を得ようとしますが、身籠っていた子猿を守ろうとして暴れだしたブライトアイズは、警備員に射殺されてしまいます。この事件を受け、せっかく成果を得たはずの研究は凍結となり、失意の内に自宅へ帰るウィル。研究を凍結されたウィルは拠点を自宅へ移し、更にブライトアイズの遺児を引き取ります。シーザーと名付けられたその遺児は、ブライトアイズの遺伝子を確実に受け継いでおり、大人になるにつれてブライトアイズと同様の高度な知能を示すようになります。やがて人間と変わらない複雑な感情、そしてアメリカ手話のアメスランで人間と意思の疎通を図れる程に成長しました。シーザーの劇的な成長を見たウィルは、ALZ112の活性効果が表れたと確信し、ALZ112をチャールズに投与することを試みます。新薬を投与されたチャールズは次第に回復していき、遂にはアルツハイマーの完治に成功するのでした。ウィルは、シーザーがきっかけで獣医キャロラインと知り合うことになり、次第に相思相愛となっていき幸せな時間を過ごします。
猿の惑星:創世記(ジェネシス)のネタバレあらすじ:承
5年後、チャールズの体にはALZ112の抗体ができており、忘却したはずのアルツハイマーが再発してしまいます。チャールズのアルツハイマーは日に日にに悪化していき、その結果、隣人とトラブルを起こしてしまいますが、その様子を窓から見ていたシーザーはチャールズが隣人に襲われていると勘違いし、怪我を負わせてしまいます。人間に危害を加えたことで、シーザーは霊長類保護施設に送還されることになりました。霊長類保護施設の経営者はランドン親子で、施設に収容している動物を虐待していました。シーザーは、ウィルと長く暮らしている内に人間の生活に慣れてしまい、猿本来の生活を知りません。そんな状態のシーザーは施設の猿達と馴染めず、更にはランドン親子の虐待も加わり、とりわけ人間に対して深い憎悪の念を示すようになりました。やがてシーザーは、同じ施設に収容され人間から虐待されて育ったゴリラのバック、手話を使えるサーカス出身のオランウータンのモーリスと親しくなり、人間への復讐心を滾らせるようになります。そして、収容されている猿達のボス・ロケットとの熾烈な戦いに勝利し、新たなボス猿になります。
猿の惑星:創世記(ジェネシス)のネタバレあらすじ:転
一方、ウィルはチャールズに投与したALZ112の成果をジェネシス社の社長ジェイコブスに報告、この成果によってALZ112の更なる研究開発が認められます。改良されたALZ112は、より強力な効果をもたらす新治療薬・ALZ113として生まれ変わりました。臨床実験でALZ113を投与されたボノボのコバはALZ112と同様、飛躍的に知能を向上させるのでした。実験は成功したものの、ALZ112でチャールズの再発を見ているウィルはALZ113の慎重な運用をジェイコブスに求めますが、ジェイコブスはこの忠告を無視し、度重なる臨床試験を開始しALZ113の大量生産を指示します。そんな折り、ウィルの同僚フランクリンは、実験中に誤ってALZ113を浴び倒れてしまいます。会社と折り合わず、ジェネシス社を辞職したウィルはチャールズの死を看取り、シーザーを引き取るため霊長類保護施設へ赴きますが、シーザーはすでに人間への反乱を計画しており、迎えに来たウィルを拒絶してしまいます。一方、ALZ113を浴びたフランクリンは体調が極度に悪化、新薬は危険だと忠告するためウィルの家に赴きますが、ウィルは留守でした。そして、隣人に咳を飛沫してしまいます。
猿の惑星:創世記(ジェネシス)の結末
折を見て施設から抜け出したシーザーは、ウィルの家へ向かいALZ113を盗み出します。そして、施設の仲間に投与していくのでした。ALZ113の投与によって知能が向上した猿達は、一斉に施設から脱走を図ります。さらに、ALZ113を投与されたコバを筆頭とするジェネシス社の実験用チンパンジー達や、動物園から片っ端から解放してきた猿達を仲間に加えたシーザー達は人間に反攻を開始。ジェネシス社からの追手を撃退し、更にはゴールデンゲートブリッジで警官隊と交戦し、これも撃退することに成功します。群れを率いてミュアウッズ国立公園へに到着したシーザー。ここはかつてウィルと一緒に暮らしていた頃に連れられた思い出の場所です。そこに、後を追ってきたウィルが姿を現すのでした。ウィルは「うちに帰ろう」とシーザーを説得しますが、シーザーは「シーザー、うち、ここ」と説得を拒否、群れを率いてミュアウッズの森へと消えていってしまうのでした。一方、フランクリンによって咳を飛沫された隣人は、飛行機のパイロットでした。空港へ向かう彼は、フランクリンと同様に苦しそうな咳をしています。ALZ113は猿達の知能を向上させる効果がある反面、ALZ112とは違って人体には致死性のウイルスだったのです。感染を世界中に拡大させる様子を暗に示したところで続編に続きます。
以上、猿の惑星:創世記(ジェネシス)のあらすじと結末でした。
続編「猿の惑星 新世紀 ライジング」のネタバレあらすじはこちら。
「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」感想・レビュー
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猿の進化の過程に人がかかわる映画ですね。アルツハイマーの薬開発に実験体で猿を使ってしまった。結果天才猿が生まれた。名前はシーサー。成長とともに、自我が目覚めていきそして・・・うん、怖いですね。大事に育ててきたものにあっさり裏切られてしまう。しかしその原因を作ったのは人間の欲望。医学の発展か。自然を大切にしていくのか。人類のこれからの課題が盛り込まれている映画ですね。次回も心してみてみたいと思います。
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さる可愛いすぎます!
ウィルは好きじゃないw
猿の惑星に関しては沢山の映画が製作されていますが、この「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」はプロットに突飛な箇所が少なく、全体にかなり説得力のある仕上がりになっていて、見終わってとても面白かったと感じました。シリーズの他作品のほとんどは、人間並みの知能や文化をもつ猿に支配された星で、人間が生き延びていく様子が主軸になっていますが、この作品は、猿がどうやって人間並みの知性を獲得するに至ったか、に焦点を当てたストーリーになっています。元来、猿は腕力や握力が強く、体力もあり、もし映画のような賢さを身につけたら、本当に人間の存在を脅かすものになりそうな錯覚さえ抱きました。