ストーム・シェルターの紹介:2010年オーストラリア映画。オーストラリアの名優ジョン・ジャラットが、訳ありの犯罪者を演じるサスペンス・スリラー。嵐に見舞われた小さな田舎町。足止めをくらった4人の旅行者が、一軒のレストランに避難してくる。和気あいあいに過ごす彼らだが、怪しい中年男と彼を追って来た刑事の乱入で状況は一変する。彼らと対峙する正義感あふれる主人公には、ジャラットと同じくオーストラリアの人気俳優クレイグ・マクラクラン。
監督:ケビン・ジェームズ・ドブソン 出演者:ジョン・ジャラット(フィル)、クレイグ・マクラクラン(モリ―)、ジェシカ・ネイビア(ケイト)、クリス・ヘイウッド(ジャック)、ジェラ・パンチ=マグレゴア(スー)、サーシャ・ホーラー(シェイ)、アンレベッカ・スマート(ミッキー)、チャーリー・ジャラット(ダミアン)ほか
映画「ストーム・シェルター」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ストーム・シェルター」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ストームシェルターの予告編 動画
映画「ストーム・シェルター」解説
この解説記事には映画「ストーム・シェルター」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ストームシェルターのネタバレあらすじ:起
オーストラリアのとある田舎町にあるレストラン。オーナーのモリ―と、その恋人ケイトできりもりしています。モリ―が所用で外出し、ケイトがひとりで店番をしている頃。空がみるみる曇り出し、またたく間に激しい雨が降り出します。地域には暴風洪水警報が発令され、穏やかだったウォンガ川が溢れ出します。そんな中、雨でずぶ濡れになった若い女性の2人組、シェイとミッキーがレストランにとびこんで来ました。2人は旅の途中でしたが、暴雨のため車が足止めされてしまったのです。続いて、母親のスーと十代の息子ダミアンという親子が店にとびこんできます。彼らもまた、主要道路をつなぐ橋が嵐で閉鎖されたため困りはてていました。ケイトは4人を温かく迎え、みんなでポーカーをやって楽しい時間を過ごします。
ストームシェルターのネタバレあらすじ:承
その頃、レストランへ戻る途中のモリ―は、溢れかえったウォンガ川を大型トラックで渡ろうとしていました。背後を走っていた乗用車も後に続きますが、みるみる川の中に沈んでいきます。驚いたモリ―は乗用車の運転手を救出し、トラックに乗せます。男の名はフィルといいました。2人がレストランに着くと、スーとダミアンが真っ青になります。フィルはスーの夫でした。彼女は暴力的なフィルを更生施設に送り、息子と2人で逃亡する途中だったのです。フィルはフィルで、妻子を探し回っていました。モリ―達の前で、大ゲンカを始める家族。そこへもう1人、強面の中年男が入って来ました。ジャックと名乗る男は刑事で、フィルを逮捕するために来たと言います。揉み合った末、フィルは嵐の中を車で逃げ出し、ジャックも拳銃を振り回してその後を追います。モリ―は一体どういうことだとスーに事情を尋ねますが、彼女は夫が戻ってきたら殺されると怯えきっています。ミッキーも動揺のあまり泣き出し、心配したシェイは彼女を連れて自分達の車の中で休むことにします。泣きやまないミッキーをなだめ、抱き寄せるシェイ。するとミッキーは怒り出します。シェイが同性愛者のため、自分を口説いていると誤解したのです。ミッキーは車外へ飛び出し、暗闇に消えます。シェイは必死に彼女を探しますが見つかりません。スーも店の中にいるのは嫌だと言い出し、困り果てたモリ―は店の敷地内にある倉庫に親子を車ごと隠します。
ストームシェルターのネタバレあらすじ:転
叩きつけるような雨の中、ジャックはフィルを追っていました。しかし、林のかげに隠れていたフィルがジャックを背後から射殺。笑いながら彼の死体をカメラで撮り、店に舞い戻って来ます。激怒したモリ―は彼を店から追い出します。フィルは逆上し、車の中に戻っていたミッキーを見つけると、彼女の頭部をハンドルに打ちつけて大けがをさせます。さらにモリ―の目を盗んで店に戻ると、今度はケイトとシェイを脅して、妻子の居場所を吐かせようとします。フィルが得意げに見せたジャックの死体写真にショックを受けるケイト達。フィルはシェイを気絶させ、ケイトを人質に連れ出します。フィルを探して戻って来たモリ―は、意識を取り戻したシェイと共に重症のミッキーを救出。シェイに銃を渡し、自分はフィルとケイトを探しに嵐の中へ飛び出して行きます。フィルはケイトをウォンガ川に連れていき、木に彼女を縛り付けて放置。1人で店に戻って来ます。スーとダミアンは、倉庫の中で息をひそめていました。彼らに気づいたフィルは、トタンの扉を破って中へ侵入しようと大暴れします。ダミアンはスーを車に乗せて倉庫から飛び出しますが、フィルが撃った弾はスーの肩に当たります。モリ―はフィルを追い詰めて殴り倒し、ケイトを救出するためウォンガ川へバイクをとばします。
ストームシェルターの結末
川の中で溺れる寸前のケイトを救出したモリ―は、彼女を抱きしめキスをします。一方、意識が戻ったフィルは血まみれで店に戻り、ミッキーを介抱していたシェイに本当の事情をぶちまけます。酒や賭博に溺れるフィルを疎ましく思っていたスーは、ジャックに大金を払って夫の殺害を依頼していました。そのため彼女は破産状態でしたが、フィルに多額の生命保険をかけていたのです。意外な事実に驚くシェイ。ケイトを連れて戻ったモリ―は、今度こそフィルを縛り上げ、倉庫に閉じ込めます。ミッキーの意識も回復し、シェイが安堵します。ようやく嵐も去り夜が明けました。シェイは、フィルから聞いた真実をモリ―達に話します。スーは必死に言い訳しますが、母親の企みを知ったダミアンは衝撃を受け、ふらふらと店を出ていきます。倉庫の中では、縛られたフィルがうなだれていました。ダミアンは父親に近づき、いきなり襲いかかると貯蔵水の中へ頭を沈めます。フィルはもがき苦しみますが、やがて息絶えました。そこへやってきたスーは、「なんとかなるわ、大丈夫」と息子を抱きしめます。倉庫に入ったモリ―はフィルの死に驚き、スーとダミアンを問い詰めます。ところがダミアンは「水に落ちたのかも」と平然と言い、さらにスーも「夫と最後にいたのはあなたよ」と、まるでモリ―に罪をかぶせるような発言をします。凍りつくモリ―。彼女の口元には笑みが浮かんでいました。
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