シューベルトの愛し方の紹介:2016年ドイツ映画。御家断絶を阻止すべく、早急に息子を持つ事を父親にいい渡された、究極の箱入り息子オラフの相手探しが始まる。果たして理想の女性は見つかるのか、奥手な彼は無事にゴールインできるのか?
監督:ラース・ビュヒェル 出演:オラフ・シューベルト、マリオ・アドルフ、マリー・ロイエンベルガー、ヨッヘン・バルカス、ベルト・シュテファン、マルティナ・ヒル、ヒルデガルト・シュローダー、イムケ・ビューフェル、ほか
映画「シューベルトの愛し方」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シューベルトの愛し方」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「シューベルトの愛し方」解説
この解説記事には映画「シューベルトの愛し方」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シューベルトの愛し方のネタバレあらすじ:起・父との約束
理想が高く浮世離れしているオラフ・シューベルトは、屈指の名家の末裔。家系に厳しい父は、ミュージカルで飢餓を救うなどと壮大な夢ばかり抱く甲斐性なしのオラフが恋人も作らず、家系が断絶される事が心配でならなかった。
世間知らずなオラフは、コミュニティーセンターで相談員をしているが、相手に高圧的な態度をとってしまうのが悪い癖で、今日も生活苦で相談に来たカウルの身の上相談も聞かず講釈を述べるばかりだった。
一刻も早く孫を見て安心したい父親だったが、月に一度のオラフとの食事の席で倒れてしまう。救急車の中で、オラフが息子を持てばこれ以上干渉しないと約束した。
早速、息子を生んでくれる女性、もとい、妻になってくれる女性の募集の広告を出してもらうと、ぽつりぽつりと女性たちが来たが、みなオラフの話を聞くと引いてしまうか、取り合わずに帰るかで、良い方に転がらなかった。
彼が妻が欲しいのではなく子供が欲しいという事や、彼の言う「釣り合う女性」というのも理解されなかった。挙句、友人と参加した反保守のデモで、保守派のデモ隊とぶつかり、撮られた写真が新聞に載るという不名誉まで起こしてしまった。
シューベルトの愛し方のネタバレあらすじ:承・パメラとの出会い
コミュニティセンターで、オラフの相談室に「女性のための相談」を担当する同僚ドロガーズとのカウンセリングを求める女性がやって来た。一目で彼女が気になったオラフは、適当にドロガーズの入る時間を告げ、彼女を待つことにした。当のドロガーズはオラフが相談にあたったカウルが自殺未遂をはかったことで、オラフにおかんむりだった。
叱責されてもオラフは先ほどカウンセリングにやって来た女性が気になってしょうがなく、再びやって来た彼女が、オラフでは相談相手にならないと言っても、無理矢理話をはじめ、メナートと乗る彼女が、がんの研究をしている35歳で、冴えないオタクだとずっと言われているという悩みまで聞き出した。
そして趣味がハンドボールだと知ると、その試合を見に行き、とんとん拍子で食事をし、半同棲状態になり、パメラという名前を知った。倒れて以来入院中の父親に紹介すると、医療分野で二人の話は弾むようだった。
シューベルトの愛し方のネタバレあらすじ:転・約束完遂を前に
バンド仲間たちともうまくいかずミュージカルの作成が行き詰まる中、パメラが前の恋人との別れを悩み、コミュニティセンターに来ている事を知っても、オラフの気持ちは揺るがす、二人は無事一夜を過ごし、オラフはこれで子供ができると、一人で勝手に安心した。
そして懲りずに友人と反保守のデモに行くと、保守派から和解を申し入れられ、オラフはミュージカルの話し合いのために使う予定だった部屋を和解の話し合いと称して、皆で持ち寄りの酒盛りを始め、そこに職員も混じってどんちゃん騒ぎになった。そこへ、父親が集中治療室へ入ったとパメラから連絡が入った。持ち込んでいた酒のせいで病状が悪化した父親だったが、命に別状はなかった。
しかし、パメラと帰宅し話しているうちに、彼女が避妊薬を飲んでいる事を知ったオラフは一方的に怒り、パメラも子供が欲しいだけの自己中心的なオラフに怒り出て行った。さらに、先日の酒盛りをした件でコミュニティセンターはクビ。落ち込んで音楽を掛ければうるさいと大家が怒った。改めてパメラに会おうとしたが、彼女からは二度と会わない、消えて欲しいとまで言われてしまった。
シューベルトの愛し方のネタバレあらすじ:結末・挽回できるのか
父親に相談すると。愛しているなら態度と言葉で伝えるようにアドバイスされたオラフは、エンジニアのふりをしてテレビ局へ侵入し、放送中の番組で、パメラに告白。友人とそれを見ていたパメラはテレビ局へ走った。そこから走って出て来たオラフは、そのまま路面電車と衝突した。パメラは目を覚ましたオラフがまだ子供に固執する事に絶望し、彼の前から去った。
オラフに残されたのはミュージカルだけ。その初日の前日に復帰したが、ミュージカルはオラフ抜きで完成し、実質外されていた。会場には父親とパメラが見に来ており、最後のチャンスだと、ミュージカルに割り込んで、マイクを奪い思いの丈を歌うと、そこには笑顔のパメラがいた。
9ヶ月後。生まれたのは女の子だったが、彼は娘を優しくなでた。
以上、映画「シューベルトの愛し方」のあらすじと結末でした。
シューベルトの愛し方のレビュー・考察
由緒正しすぎてなかなか女性と相対する事ができず、自分の恋愛感情と、父から言い渡された家系の存続の約束が入り混じってしまい、何度もパメラを怒らせてしまうオラフ。一方いわゆる理系女子で理系男子と付き合ってもうまくいかないパメラ。シュールなラブコメディだが、恋人として付き合う事、結婚観の違う相手とどう向き合うか、子供を産むのは家のためか、二人の愛情ゆえかなどを皮肉交じりかつユーモラスに描いている。
この映画の感想を投稿する